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2021.03.01 更新
2021.03.01 更新

【徹底解説】リスティング広告Google広告とYahoo広告の違いとは?

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

リスティング広告といえば、Google広告,Yahoo広告の2媒体が挙げられます。「予算やリソースが少ないからどちらか一方の媒体からリスティング広告を始めたいけど、どちらが良いだろう」と考えている広告主の方向けに、様々な観点から両媒体で違いが出るポイントを解説させていただきます。

当記事をご覧いただき、リスティング広告の媒体選定の基準にしていただけますと幸いです。ちなみに、Google広告とYahoo広告のディスプレイ広告の違いについては、別記事で解説させていただいております。よろしければこちらもご覧ください。

Google広告とYahoo広告の9つの違い

Google広告とYahoo広告の違いを当記事では語っていくわけですが、そもそもの前提としてお伝えすることがあります。それは、GoogleとYahooのリスティング広告の機能について、それほど大きな違いはありません。Yahoo広告はGoogle広告のシステムを利用しているため、機能面などで大きく違いが出ることはないです。現状のリスティング広告のアップデートとしては、Googleが先行してアップデートを行い、それに追随する形でYahooがアップデートするということが多いです。

広告出稿する側としても、両媒体で違いがあるとそれぞれで広告文や設定を考える必要があり、2度手間となるため、設定面においては統一されている方が都合が良いという事情もあります。

しかし、それでは両媒体を比較することができないため、当記事ではGoogle広告とYahoo広告を様々な観点から違いが生じる部分を探した結果、9つの違いが見つかりました。どのような違いがあるのか、次から解説させていただきます。


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もしどちらかの媒体のみでリスティング広告を始めたいという広告主は、下記の違いを参考に媒体選別を行ってください。

ユーザー層の違い

 まずは、それぞれの検索エンジンを利用するユーザー層について、違いを紹介させていただきます。ウェブ上の統計調査を行うStatCounterによると、2020年の日本での検索エンジンの使用割合について以下のデータが出ております。

■2020年度 PC_検索エンジンシェア

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1.png

■2020年度 SP_検索エンジンシェア

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image.png

<出展:stat counter https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/

 PC、SPともGoogleが7割を超える利用者数であり、Yahooは2割程度になっています。過去5年でPC、SPともYahooのシェアが減少し、Googleのシェアが大きく増えているという状況になっております。また上記のデータには記載はありませんが、世代別でいうと若い世代ほどGoogleの使用割合が高く、Yahooを使用するユーザーは40代以上になると増えてくるという傾向があります。

 ユーザー数を見るとGoogleの方が有利に思えますが、Yahooしか使わないというユーザーが広告主の顧客になる可能性は十分になります。ユーザーの質で考慮すると、どちらの媒体が良いかはっきりと明言することは難しいでしょう。

広告掲載場所-検索パートナーの違い

 両媒体の広告は、Google検索結果、Yahoo検索結果以外の場所に配信されます。それぞれの媒体の配信先(パートナー)がどのようなものがあるか、ご紹介いたします。

Google検索広告 検索パートナーl

livedoor

BIGLOBE

goo       など

・Yahoo検索広告 検索パートナー

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-2.png

 以上のような検索パートナーを持っております。PCの検索エンジンで10%程度のシェアがあるbingはYahoo広告から配信することできます。とはいえ、Google広告, Yahoo広告ともほとんどはGoogle検索、Yahoo検索で広告が表示されます。そのため、あまり上記の違いは媒体選別の基準として考える必要はなく、Googleに出したいかYahooに出したいかで考えるとよいと思います。

広告表示オプションの違い

 通常の広告文とは別に、追加のテキストや電話番号、サイトリンクなどの情報を掲載できる広告表示オプション。両媒体とも、広告表示オプションを設定することができ、広告配信には設定が必須になっておりますが、それぞれで設定できる表示オプションの数に違いはあります。

 2021年2月現在、広告表示オプションはGoogleで12種類、Yahooで4種類設定できます。

 それぞれで設定できる広告表示オプションの一覧は以下になります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-3.png

 また広告表示オプションの詳細は、別記事で解説しておりますので、そちらもご参照ください。

 Googleは広告表示オプションを設定できる数が多いのは魅力ですが、設定できる業種が限られているものもあり、12種類全て設定する必要はありません。最低限設定が必要な表示オプションはYahooで設定できる4種のものになります。Yahooでは設定できないオプションで試してみたいものがあるという方は、Google検索広告をお選びいただくと良いと思いますが、特に広告表示オプションにこだわりがなければ、この点においてGoogle、Yahooどちらかが優位とは言えないでしょう。

広告表示するユーザーの絞り方の違い

 リスティング広告は、指定した検索語句を検索したユーザーに対して、広告を表示するというシステムですが、広告表示するユーザーを属性や地域によって絞ることができます。年齢や性別などで商品購入対象でないユーザーを広告配信から除外することは、無駄なクリックを減らし費用対効果を高めるうえで重要な設定になりますので、ユーザーの絞り方を知っておくことは重要になります。

 そのユーザーの絞り方の違いを以下で説明させていただきます。

項目GoogleYahoo備考
年齢 
性別 
地域Yahooは市区町村指定でのターゲティング
Googleは市区町村指定+半径指定でのターゲティングが可能
デバイス 
リマーケティング 
世帯収入× 
カスタマーマッチ× 
類似ユーザー× 
興味関心×アフィニティカテゴリ、
購買意向の強いオーディエンスを限定しての配信が可能

 以下項目の補足させていただきます。

・カスタマーマッチ:広告主が保持している顧客データ(電話番号、メールアドレスなど)に基づいたターゲティングが出来る機能

・類似ユーザー:リマーケティング及びカスタマーマッチで作成したユーザーのリストに、WEB上の行動が類似しているユーザーにターゲティングできる機能

・興味関心:ユーザーのWEBでの閲覧履歴などをもとに、ユーザーの関心がジャンルや商材を指定して配信することが出来る機能。Googleでは、ユーザーの興味関心を基にターゲティングできる「アフィニティカテゴリ」と特定の商品の購入を検討しているユーザーをターゲティングできる「購買意向の強いオーディエンス」というターゲティング機能がある。

 ユーザーの絞り方で、違いが出るのは、「世帯収入」「カスタマーマッチ」「類似ユーザー」「興味関心」の4点になります。

 以上の点から、マンション・車など高価な商品のプロモーションをしたい場合や、既に豊富な顧客情報を持っており、そのユーザーに対してのプロモーション(購入者限定のプロモーションやアップセルの訴求など)を行いたい場合は、YahooよりもGoogleの方が優位性はあると言えるでしょう。

広告形式の違い

リスティング広告の広告文については、表示形式や文字数などでGoogle広告とYahoo広告の間で違いはありません。

しかしGoogle広告だけが利用できる広告の機能として、レスポンシブ検索広告(通称RSA)の設定が可能です。

レスポンシブ検索広告とは、複数パターンの広告見出しや説明文を登録しておくことで、ユーザーの検索語句に応じて自動的に最適な広告文のパターンを表示するという機能です。

この機能を使いたい場合は、Google広告を選択した方がよいでしょう。

入稿規定

Google広告とYahoo広告では、広告文で使用できる記号に違いがあります。各媒体で使用できる記号について、以下の表でまとめました。ご確認ください。

■Google

 記号
 、 。 ,  . などの句読点、カンマ、ピリオド
! などの感嘆符
 ? / ? などの疑問符
” “ ダブルコーテーション
‘ ‘ シングルコーテーション
% パーセント
& アンド記号
# シャープ、番号記号
/ スラッシュ
: コロン
( ) 括弧
- ハイフン
$ ドル 
< >[ ] 【 】「 」[ ]『 』≪ ≫《》 などの括弧 
¥ 円マーク 
・ 中黒(中点)
… 省略記号
〜 から
~,~ チルダ 
 ® ™ 商標記号
 ⇒ → ← ↑ ↓

■Yahoo

 記号
 () ( )【】 括弧
 ‘ ’ ` ´ ” 引用符
 ・ 中点
。、 句読点 
 ,, カンマ
 . . ピリオド
 % % パーセント
 & & アンパサンド
 : ; : ; コロン・セミコロン
 … 三点リーダー
- ハイフン
 + - ± × ÷ = ≠ ∞ – +  計算記号
/ / スラッシュ
 ? ! ? ! 疑問符・感嘆符
 ¥ @ # ♯ @ # その他

矢印の記号や商標記号などGoogle広告でしか使えないものや、≠や∞といった計算記号などYahoo広告でしか使えないものもあります。とはいえ、広告文で良く使われる記号は両媒体で使えるので、入稿できる記号による媒体の優位性はあまりないでしょう。

広告の審査期間

リスティング広告の広告文を入稿してから、審査完了までにかかる期間です。こちらもその時々によって審査期間は異なるので、いつまでに審査が終わるのかを言及することはできません。ただ、公式のアナウンスでは以下のように記載されています。

Google:1営業日以内

Yahoo:3営業日以内

上記期間を過ぎても審査が終わっていなければ、媒体に問い合わせることも可能です。

上記のアナウンスを見ると、Googleの方が早く終わりそうですが、実際は両媒体でそれほど大きな差はありません。一言で言ってしまうと、その時々で審査期間は変わるということです。そのため審査期間の長さは、あまり比較対象にならないでしょう。

連携できるツール

Googleは広告以外にも、WEB集客を行う上で重要なツールがリリースされています。具体的に言うと、

・GoogleAnalytics(WEBページのアクセス解析ツール)

・Google Search Console(無料SEO解析ツール)

などが挙げられます。

Google広告はこれらのツールとデータを連携させることで、一歩進んだ施策を行うことができます。

例えば、「Analyticsでのみ計測できるユーザーデータをリスト化してGoogle広告で配信する。」「広告とオーガニックそれぞれの検索結果を確認する。」などです。

アクセス解析やSEOにも広告データを生かしたいということであれば、Google広告に優位性があるといえるでしょう。

配信地域

最後に、基本的なことですが非常に重要である広告を配信できる地域について述べさせていただきます。Googleは全世界で利用できるサービスであるため、Google広告も全世界で配信することはできます。一方、Yahooは日本国内で利用できるサービスです。そのため、広告配信は日本国内に限られます。

もし海外配信を行いたい、日本にいる外国人向けに広告を当てたいということであれば、Googleを選ぶほかありません。

Google広告、Yahoo広告の成果傾向の違い

これまで機能面でのGoogle広告とYahoo広告の違いを解説させていただきました。ただこの記事をご覧の皆さまは細かい機能の違いよりも、どっちの媒体で成果が出るのかという点が気になるかと思います。

そこで、次からは両媒体での成果傾向の違いを説明させていただきます。媒体選びの参考になれば幸いです。

■Google広告とYahoo広告リスティング広告の成果の違い

以下の表は弊社で運用したとある案件の一月のGoogle広告とYahoo広告の成果を表した表です。条件として、設定しているキーワードや広告文の設定は両媒体とも同じとなっております。

<Google広告とYahoo広告の成果の違い>

媒体表示回数クリック数クリック率クリック単価費用
Google12,2193312.71%¥305¥101,000
Yahoo40,8224451.09%¥238¥105,900

両媒体で成果の違いとして現れているのは、表示回数でしょう。Yahooの方が、Googleよりも3倍近く表示回数が多くなっております。この結果の違いは、これも両媒体の仕様の違いが原因だと考えられます。

Yahooの方が表示回数が多くなる理由として考えられるのは、マッチタイプ部分一致において、キーワードが拡張される範囲が広いことが挙げられます。

マッチタイプとは、設定したキーワードについてどの検索語句まで拡張して広告を表示させるのかという拡張範囲を表したものです。全部で4種類あるマッチタイプの中で、部分一致は最も拡張範囲が広く、設定したキーワードに加え、その類義語や関連性のある検索キーワードにも広告を表示してくれます。

例えば、「女性用 帽子」というキーワードを部分一致で登録すると、「帽子」「婦人服」といった検索語句でも広告は表示されます。

この拡張範囲の広さの違いが、表示回数の差になって現れます。表示回数が多い=関連性の薄いキーワードでも広告が表示されるため、広告のクリック率もYahooの方が低くなります。

ただ実際に広告を配信する目的は、サイトへの誘導数や、サイトでの申込件数の増加などになると思います。その際見るべき指標は表示回数ではないので、あまりここは気にしなくてもよいでしょう。

サイトでの申込み数はどちらの方が多く取れるのかは、競合の出稿状況など様々な要因が重なるため、はっきりとどちらが良いということは言い切れません。これは実際に両媒体広告を配信して、その成果で判断するほかありません。

両媒体で違いは多少あるが、理想は両媒体で広告配信を始めること

ここまでGoogle広告,Yahoo広告両媒体の違いについて解説させていただきました。上記をまとめると、違いはあってもこっちの媒体の方が良いとはっきりと言及できる部分は少ないでしょう。Googleの方に優位性がある部分は以下になります。

・広告表示オプションが8種類多い

・検索レスポンシブ広告が使用できる

・アナリティクスやサーチコンソールといった、Googleのツールと連携できる

・海外に配信ができる

Yahooの方が機能面で優位性がある部分は、特にないと思われます。

以上の比較項目を考慮して機能面でわずかに優れるGoogleの方が良い成果が出るかと言われると、そうとは言い切れないでしょう。それはリスティング広告の成果というのは、それぞれの検索エンジンを利用するユーザーの違いや、競合他社の広告出稿状況など、様々な要因が絡むため事前に成果をはっきりと見込むことはリスティング広告のプロでも出来ないからです。

やはりリスティング広告の最適解は、両媒体で広告を出してみて成果を比較するということになります。リスティング広告はいつでも広告の開始・停止ができますし、予算配分も変更可能です。ですので、一月程度は両媒体で広告配信を行い、成果に応じて予算配分を調整していくことをオススメします。

どうしてもどちらか1媒体で始めるという場合は、当記事の比較ポイントを参考に比較してみてください。

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