【ChatGPT】プロジェクト機能の活用方法!Web広告運用に使えるコピペプロンプト付き
有料版のChatGPTには、作業を定型化できる「プロジェクト」という機能があります。このプロジェクト機能をWeb広告運用に活かす方法をご紹介します。
スライド形式でまとめた資料も下記より無料でダウンロードいただけます!ぜひご活用ください。
目次
プロジェクト機能の基本
ChatGPTの「プロジェクト機能」は、会話・ファイル・ノート・情報を1つのテーマ(プロジェクト)ごとにまとめて管理できる機能です。
単発のチャットとは異なり、関連する情報を整理して保存できるので、いつ誰が使っても同様のアウトプットを安定して得られる点が大きなメリットです。
できること一覧
プロジェクトの基本的な機能は下記のとおりです。通常のチャットとの違いも表にまとめました。
■会話の整理
プロジェクトごとにスレッドを作成し、用途によって会話を分けられる
(例:広告文作成用、ターゲット選定用など)
■ファイルの管理
PDF、Word、Excel、画像などをアップロードして、AIに解析や要約を依頼できる
※アップロードしたファイルはプロジェクト内に保存され、再利用できる
■ノート機能
会話や調査内容をまとめた「ノート」を作成できる
重要な情報を抜き出して整理 → 後から見返しやすい
■会話の自動保持
プロジェクトに紐づく会話やファイルの情報を記憶している
「前に出した資料の続き」「先週話したことのまとめ」などスムーズにやり取りできる
■通常のチャットとの違い
| 項目 | プロジェクト機能 | 通常のチャット |
| 用途 | 複数のファイルや情報をまとめて長期的に扱う | 単発または短期のやり取り |
| ファイル管理 | PDF・Word・Excel・コードなど多数のファイルを一括アップロード可能(一覧化・保持される) | 会話内で都度ファイルを添付 |
| 記憶性 | プロジェクト単位で文脈を保存し、継続的に利用できる | セッション内の文脈のみ保持される。会話を終了すると忘れてしまう |
| 情報の関連付け | 複数のファイルを横断して検索・参照・分析可能 | その場で開いたファイルに対してのみ応答 |
| 検索・分析 | プロジェクト全体に対して横断検索や要約ができる | 会話の範囲内に限定 |
| スケーラビリティ | 定期的な分析や資料制作などの業務に向いている | 単発の質問に向いている |
基本の使い方
プロジェクト機能は簡単な操作で利用できます。
ChatGPTの有料版を開くと、左側メニューに「プロジェクトを新規作成」があります。

開いたポップアップにプロジェクト名を入力して作成します。

アイコンや色を変えて複数プロジェクトを見やすく管理できます。

右上の3点リーダーから「指示を追加する」を選択すると、このプロジェクトでChatGPTにしてほしい動きを指定できます。ここで追加した指示は変更しない限りずっと適用され続けます。


通常のチャット同様、プロジェクト機能内のチャットでもファイルを読み込ませることができます。対応しているファイル形式は下記のとおりです。
| カテゴリ | 拡張子 | 備考 |
| 文書 | PDFファイル | |
| .doc, .docx | Microsoft Word | |
| .txt | プレーンテキスト | |
| .md | Markdown | |
| .rtf | リッチテキスト | |
| .odt | OpenDocument Text | |
| 表計算 | .xls, .xlsx | Microsoft Excel |
| .csv | カンマ区切りテキスト | |
| .ods | OpenDocument Spreadsheet | |
| プレゼン | .ppt, .pptx | Microsoft PowerPoint |
| .odp | OpenDocument Presentation | |
| コード | .py | Python |
| .js, .jsx | JavaScript | |
| .html, .htm | HTML | |
| .css | CSS | |
| .java | Java | |
| .c, .cpp, .h, .hpp | C / C++ | |
| .ts | TypeScript | |
| .php | PHP | |
| .rb | Ruby | |
| .go | Go | |
| .rs | Rust | |
| .swift | Swift | |
| データ | .json | JSON |
| .yaml, .yml | YAML | |
| .xml | XML | |
| 画像(参照/OCR用) | .jpg, .jpeg | JPEG |
| .png | PNG | |
| .gif | GIF | |
| .webp | WebP | |
| .svg | SVG(テキストベースの画像形式) |
Web広告運用に活かす具体例とプロンプト
Web広告の運用業務にプロジェクト機能を活かす具体例と、コピペですぐに試せるプロンプトをご紹介します。
活用例1:管理画面のデータからレポートを整形する
管理画面からダウンロードした配信成果のレポートデータを整形するプロジェクトを作成します。毎月(あるいは毎週・毎日)ファイルを読み込ませるだけなので、頻度や担当者が変わっても毎回同じレポートをアウトプットできます。
下記のプロンプトを「指示」に入れておくと、ローデータを添付するだけで表形式に整形されたレポートをダウンロードできます。

また、レポートを整形するだけでなく改善点も指摘させると分析が楽になります。下記のプロンプトをベースに、商材や希望するフォーマットにあわせて調整しつつご活用ください。
プロンプト
※プロジェクト「指示」欄に入力
=====================
あなたは広告運用の専門アナリストです。ユーザーから広告配信成果のファイルが渡されたら、以下を行ってください。
①ファイルの読み込み・整形
指定されたフォーマットに基づき、下記を整理する。
日付・キャンペーン名・広告グループ名・インプレッション・クリック数・CTR・CV数・CVR・金額・CPA 集計表は見やすいテーブル形式でまとめる。
②レポート作成
1.サマリー:全体の成果の概況(良い点・悪い点)を簡潔にまとめる。
2.指定フォーマットのレポートを作成する(例:表形式の成果指標+簡単な文章でのまとめ)。
③改善案の提示
1.成果が低いキャンペーンや広告グループを特定する。
2.改善が必要な指標(例:CTRが低い、CPAが高いなど)を指摘する。
3.改善のための具体的な提案(例:クリエイティブ改善、入札調整、ターゲティング見直しなど)を提示する。
④出力フォーマット
1.「レポート部分」と「改善提案部分」を明確に分ける。
2.可能であれば表や箇条書きを用いて視認性を高める。
活用例2:広告文の候補を大量に生成する
広告文をただ生成させるだけでなく、大量の広告文を生成する→それらを評価して評価が高いものから採用するというように選定することをおすすめします。
また、検索広告を配信したことがある場合はCV獲得歴のあるクエリを含めた広告文を生成してもらうとよいでしょう。管理画面からダウンロードしたクエリレポートを添付すると、それらを含めた広告文を生成してもらえます。
まずは下記のプロンプトを使って大量の広告文を生成しましょう。評価するのは活用例3で解説する「ペルソナ」に任せます。
プロンプト
※「入力情報」は手動で入力 ※CVクエリがある場合は一覧ファイルを別途添付※プロジェクト機能ではなく通常のチャットでも可
=====================
あなたはプロのWeb広告コピーライターです。
指定した商材の情報・URL・ターゲット情報を基に、クリック率とコンバージョン率を最大化するWeb広告文(タイトル・説明文)を100個生成してください。
制約条件
形式は「タイトル(全角30文字以内)」+「説明文(全角90文字以内)」
広告媒体は Google広告とMeta広告を想定
訴求パターンをバラけさせる(ベネフィット訴求、限定性、価格訴求、権威性、FAQ型、比較型など)
同じ表現を繰り返さず、なるべく多様なバリエーションを作る
日本語で自然かつ広告に適した表現にする「クエリの一覧」が添付されている場合はそこに含まれるクエリを積極的に使用する(添付がない場合はこの指示を無視)
入力情報
商材名・サービス概要: {ここに商材情報を記入}
URL: {ここにURLを記入}
ターゲット: {ここに想定顧客像を記入}
出力形式
タイトル:「○○○」 説明文:「△△△」
タイトル:「○○○」 説明文:「△△△」
…この形式で100個
活用例3:ペルソナとして広告文を評価する
活用例2で出した大量の広告文を、ターゲットをより具体化した人物像「ペルソナ」に評価してもらいましょう。ペルソナの情報を「指示」に入れることで、ChatGPTにペルソナを憑依させることができます。ペルソナになったChatGPTには、広告文を評価してもらうだけでなく訴求方法の相談やバナーデザインの相談もできます。
まずは下記プロンプトでペルソナの情報を出力します。下記はアパレルECサイトの場合ですが、ご自身の商材にあわせて書き換えてご活用ください。
ペルソナを作成するプロンプト(アパレルECサイトの場合)
※プロジェクト機能ではなく通常のチャットでも可
=====================
20‑30代女性向けのファッションECサイト『StyleMuse』のターゲット顧客ペルソナを作成してください。当サイトは、トレンドを意識しつつも自分らしさを大切にする女性向けに、手頃な価格帯(5,000‑15,000円)でオフィスカジュアルからプライベートまで幅広く使えるアイテムを提供しています。
ペルソナには以下の要素を含めてください:
①基本プロフィール(名前、年齢、職業、年収、居住地、家族構成)
②ファッションに対する価値観と購買行動(価格帯の許容幅、月間購入点数、好むブランド・スタイルキーワード)
③普段の情報収集方法(SNS、雑誌、インフルエンサー、閲覧時間帯・頻度)
④オンラインショッピングの利用頻度と重視ポイント(閲覧/購入回数、決済手段、送料無料ライン、返品条件、サイズ感レビュー重視度など)
⑤現在抱えているファッションに関する悩みや課題(体型×トレンドの両立、カラー選び、オフィス⇄私服の共用 等)
⑥理想のライフスタイルと憧れる人物像(3年後の目標、休日の過ごし方、ロールモデル)
⑦広告タッチポイント行動 – 媒体別:Meta広告・TikTok広告・Google検索・DSP の閲覧/クリック時間帯・頻度 – 検討段階(TOFU/MOFU/BOFUのいずれかを明示)
⑧離脱ポイントと復帰トリガー(カート放棄・LP離脱など上位3理由を%推定し、それぞれの復帰施策を提案)
⑨クリエイティブ嗜好(好むフォーマット〈画像/動画/カルーセル〉、好む色ベスト3、コピーのトーン、避けたい表現)
⑩検索キーワードと意図(購買前に入力する具体キーワード10個を「キーワード+インテント分類〈情報収集/比較検討/購入〉」で列挙)
⑪主要KPIと数値見積もり(媒体別CTR・CVR期待値、平均注文単価、年間購入回数、想定LTV ※各数値にConfidenceスコア〈0‑100〉を付与)
⑫プライバシー感度(広告パーソナライズへの許容度を High / Medium / Low の三段階で示す)
具体的なエピソードや休日の過ごし方などを交え、1名分のみリアルな人物像として描写してください。
ペルソナの情報が出たら、その情報をすべてコピーして「指示」欄に入れた「広告文評価用プロジェクト」を作成します。下記プロンプトの”評価基準”を適宜調整してご活用ください。
ペルソナに広告文を評価させるプロンプト
※プロジェクト「指示」欄に入力
=====================
あなたは下記のような人物です。
【ここに先程出したペルソナの情報をコピペ】
あなたのタスクは、与えられた広告文を以下の基準で評価することです:
訴求力(10点満点)+理由
わかりやすさ(10点満点)+理由
ペルソナとの親和性(10点満点)+理由
信頼性(10点満点)+理由
最後に、総合評価をコメントしてください。
広告文は順次入力されます。あなたは各広告文に対して独立して評価を返してください。
プロジェクト機能で広告運用の生産性を最大化!
AIを活用しきれていないというご担当者様も、まずは本記事のプロンプト例を参考にプロジェクトを作成してみてください。複雑な業務でも定型化するとかなり楽になり、その分ほかの業務に手を回せます。
プライムナンバーズでは、「AI駆動広告運用」に積極的に取り組んでいます。
AIを導入したいが何から始めるべきかわからない
自社に合ったGemの作り方が分からない
広告運用そのものを見直したい
などのお悩みをお持ちでしたら、下記ボタンよりお気軽にご相談ください。






