YDA広告アクションユーザーの活用方法 リタゲと何が違う?
Yahoo!広告では、2024年5月のアップデートで「広告アクションユーザー」が利用できるようになりました。この機能は昨今のクッキー規制に対し、リターゲティングの代替としても利用が推奨されています。
本記事では「広告アクションユーザー」の活用方法やリターゲティングとの違いについて解説します。
広告アクションユーザーとは
Yahoo!広告で利用できるオーディエンスリストの一種です。
指定した広告に対してアクション(クリック・コンバージョン・動画視聴のいずれか)を起こしたユーザーをオーディエンスリストとして蓄積し、1,000件以上溜まれば広告配信のターゲティングに利用できます。
”配信中の広告に興味を持っている可能性が高いユーザーに別の商品の広告を表示する”というように活用することができます。
参考ページ:【ディスプレイ 広告(運用型)】オーディエンスリスト「広告アクションユーザー」提供開始について
主な設定項目
広告アクションユーザーを記録・蓄積する際に設定できる項目は下記のとおりです。
・広告アクション種別
広告に対してどのアクションを行ったユーザーを蓄積するかを指定する。
※広告クリック/コンバージョン/動画視聴から選択
・広告アクションデータソース
何を対象としてユーザーの蓄積を行うかを指定する。
※キャンペーン/広告グループ/広告から選択
・データの有効期間
オーディエンスリストに蓄積したデータの有効期間(日数)を設定する。
※初期設定は90日間。1日単位で任意の日数に設定可能。
クッキー規制について
広告アクションユーザーのように、ユーザーの行動データを利用するターゲティングに大きくかかわっているのがクッキー規制です。
クッキー(Cookie)とは、Webサイトにアクセスしたときに端末上のWebブラウザーに記録されるテキストファイルのことです。ショッピングサイトのカートに入れられた商品の情報など、ユーザーの行動履歴を記録しておくために使われています。クッキーには下記の2種類があります。
ファーストパーティー
→ユーザーが訪問したWebサイトのみで利用される
サードパーティー
→ドメインの異なる他Webサイトへ横断して利用される
近年、サードパーティークッキーが規制され始めています。訪問したサイトを離れても行動の情報がサイトを横断して記録され続けることが、プライバシー保護の観点から問題視されているためです。
広告アクションユーザーはファーストパーティークッキーのみを使用します。そのため規制の対象になるおそれがなく、十分な量のデータをターゲティングに活用できます。
リターゲティングの代替としての活用
リターゲティングはサードパーティークッキーを利用します。そのため前章で述べたクッキー規制の影響を受けると、ユーザーの行動履歴の情報を取得できなくなります。するとターゲットとなるユーザーの数が増えず、リターゲティングを使用した広告は配信されなくなってしまいます。
最近iPhoneのデフォルトのブラウザである”Safari”が本格的にクッキー規制を行い、リターゲティング配信に影響が出始めました。他のブラウザでも今後規制が進むと予測されています。
リターゲティングを行っている広告は、規制が進む前に広告アクションユーザーのデータの蓄積を進めておくことを推奨します。
リターゲティングとの違い
代替として利用できるとはいえ、リターゲティングと完全に同じ機能というわけではありません。広告アクションユーザーとリターゲティングの違いは下記のとおりです。
広告アクションユーザーは規制の対象にならない・情報が取得しやすいなどのメリットもありますが、商品やサービスに興味を持っていないユーザーが含まれる可能性が高いというデメリットもあります。
リターゲティングは広告経由だけでなく直接Webサイトに訪問した人もターゲットに含めることができますが、広告アクションユーザーは広告経由でWebサイトを訪れた人しか含められません。また広告アクション種別を「動画視聴」に設定している場合はWebサイトに訪れたとは限りません。そのため広告を誤ってクリックしてしまった(動画を再生してしまった)だけの人など、商材に興味がない人がリターゲティングよりも多く蓄積されてしまうおそれがあります。
とはいえクッキー規制によりサイトに訪れた人を全くターゲティングできなくなってしまうと、獲得効率が悪化するおそれがあります。リターゲティングとの違いはあるものの、広告経由だけでもサイトに訪れた人を蓄積しておくために広告アクションユーザーへの切り替えを早めに検討しておきましょう。
広告アクションユーザーの設定方法
広告管理画面より、ツール>ライブラリー>オーディエンスリストの順に選択します。
「+オーディエンスリストを作成」から広告アクションユーザーリストの作成画面に移ります。
リスト名、対象とするアクション、データソース、データの有効期間を設定して作成完了です。
データソースはキャンペーン、広告グループ、広告から選択できます。
設定後、マークが1,000件以上溜まればターゲティングとして設定できます。
広告グループ階層「オーディエンスリスト」より、作成したリストを配信または除外として選択します。
クッキー規制前に作成しておくのがオススメ
まだ広告アクションユーザーリストを作成していない!という方は、本記事を参考に作成しておくことを推奨します。早いうちに作成してデータを蓄積しておきましょう!
プライムナンバーズでは広告運用に関するご相談を承っております。
広告アクションユーザーについてもっと詳しく知りたい
クッキー規制の対応がわからず不安…
など、お悩みの方は下記ボタンよりお気軽にご相談ください。