【簡単図解】P-MAXとデマンドジェネレーションの違いとは?使い分けと判断基準まとめ
Google広告で利用できる「P-MAX」と「デマンドジェネレーション」はどちらもGoogleのAIによって成果が最適化されるキャンペーンですが、両者は最適化の方向性や目的が異なります。どちらをどう配信すべきか迷った際の参考になるよう、共通点や相違点、使い分けについて整理しました。
それぞれの概要をまとめた記事を下記よりダウンロードしてご参照ください(無料)。
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目次
○共通点 AIによって自動で運用される
P-MAXとデマンドジェネレーションはどちらも自動運用です。人の手による細かい調整が不要であり、AIに運用を任せられます。最適化されるのは主に下記の3つです。
入札:設定した目標(CV、クリックなど)に基づき、AIが入札単価を自動で調整します。
ターゲティング:目標達成に貢献しうるターゲットユーザーをAIが見つけ出します。
クリエイティブの組み合わせ: 登録された複数の素材から、掲載面やユーザーの状況に応じて最も効果的な広告の組み合わせを自動で生成・配信します。
×相違点① 配信の目的
P-MAXとデマンドジェネレーションで、大きく異なるのは配信目的です。これはそれぞれの名前を見ると一目瞭然です。
デマンドジェネレーションは”需要の創出”、つまり「認知を拡大すること」を目的としています。商材のことを多くの人に知ってもらい、必要としてくれる人を増やすというキャンペーンです。
一方P-MAXは”Performance MAX”、つまり「成果を最大化すること」を目的としています。コンバージョンを最大化することに特化したキャンペーンです。
それを踏まえると、デマンドジェネレーションは種まき(育成)、P-MAXは収穫(速効)のような役割があると捉えられます。

×相違点② 配信対象となる面の範囲
どちらも複数のGoogle広告掲載面を横断して配信されるのですが、配信される面の範囲はデマンドジェネレーションのほうが限定的です。具体的な違いとして、P-MAXは配信対象に”Google検索””ショッピング””MAP”を含みますがデマンドジェネレーションは含みません。
P-MAXはコンバージョンを獲得するためにGoogle広告の配信面すべてを対象に面を選びますが、デマンドジェネレーションは認知を拡大するためにビジュアル中心の訴求ができる面に限って選びます。
デマンドジェネレーション:YouTubeショート、YouTubeインフィード、YouTubeホームフィード、YouTubeのおすすめ欄、YouTube検索、Discover、Gmail、Googleディスプレイネットワーク
P-MAX:上記のほか検索、ショッピング、MAPも含む”Google広告の配信面すべて”

場合別 使い分けと判断基準
P-MAXまたはデマンドジェネレーションが適している場合と両方を併用すべき場合について、具体的なシチュエーションをご紹介します。
①P-MAXが最適なシチュエーション
とにかくコンバージョンを最速で多く獲得したい場合に適しています。下記の場合はP-MAXの配信を検討しましょう。
・最優先KPIがCPA(顧客獲得単価)やROAS(広告費用対効果)であり、1ヶ月〜3ヶ月程度の短期間での成果が求められている
・とにかく売上や問い合わせ件数を最大化することが最大の目的である
・商材の検討期間が比較的短く、広告を見てから購入・問い合わせまでのスピードが速い
・ユーザーが商品名や関連キーワードですでに検索しているなど、すでにある程度の認知がある
| 場面 | 理由と戦略 | 具体的な業種・目的の例 |
| ①売上・問い合わせを短期的に最大化したい | 購入意欲の高いユーザーを Googleの全チャネルで広く捉えるため、即効性がある | ・ECサイトのセール期間中の売上最大化 ・サービスの無料相談や資料請求の獲得 ・飲食店や美容室のオンライン予約獲得 |
| ②広告予算が限られており、費用対効果(ROI)を証明したい | コンバージョンに直結しやすいユーザー層に予算を集中投下するため、少ない予算でも成果が見えやすい | ・スタートアップ企業 ・新規事業のテストマーケティング ・広告の成果を経営層に報告する必要がある場合 |
| ③すでにある程度の知名度・需要がある | ユーザーがすでに自社ブランド名や関連キーワードで検索している状態なら、その需要をP-MAXで効率的に刈り取る | ・有名なブランド ・毎年需要がある季節商品(例:クリスマスケーキ、おせち) ・メディアで話題になった商品 |
②デマンドジェネレーションが最適なシチュエーション
商材を広く認知してもらうことを優先したい場合に適しています。下記の場合はデマンドジェネレーションの配信を検討しましょう。
・最優先KPIがブランド認知度、サイト流入、動画視聴数など、直接的なコンバージョン以外の指標
・市場シェアやブランドの第一想起(”〇〇といえばこれ!”と思わせること)の獲得を目指す
・新しい商品の存在と魅力を広く知らせる必要がある
・検討期間が半年〜1年以上と非常に長い高額商材やBtoBサービス
| こんな場合に | 理由と戦略 | 具体的な業種・目的の例 |
| ①新しい商品・サービスを市場に投入する | まだ知られていない商品なので検索されない。 まずはYouTubeやDiscoverの 視覚的な広告で認知してもらう必要がある。 | ・新機能付きガジェットの発売 ・新しいコンセプトのサブスク |
| ②検討期間が長い高額商品・サービスを扱っている | ユーザーはすぐ購入せず、情報収集や比較検討段階に長くとどまる。デマンドジェネレーションで定期的に接触し、ブランドを覚えて信頼してもらう必要がある。 | ・自動車、不動産、高級品 ・BtoB向けソフトウェア ・大学や専門学校の生徒募集 |
| ③ブランドイメージの構築やファンの育成が目的 | 直接的なコンバージョンではなく、ブランドストーリーを伝えたり有益な情報を提供したりすることで長期的なファンを作りたい場合に有効。 | ・アパレルやコスメのブランディング ・ライフスタイル系メディアのコンテンツ訴求 |
③両方を併用すべきシチュエーション
持続的に成長するサイクルを作りたい場合は両方を併用しましょう。ある程度のまとまった予算が必要になるため、収益基盤が安定している事業に向いています。下記の場合は併用をおすすめします。
・短期的なROAS達成と中長期的な新規顧客の開拓を両立したい
・安定したコンバージョン獲得を維持しつつ、事業をさらに拡大したい
・事業が成長期で、安定した収益基盤と投資する予算がある
・既存顧客へのアプローチだけでは売上が頭打ちになりそう
| こんな場合に | 理由と戦略 | 具体的な業種・目的の例 |
| ① 持続的な成長を目指す全てのビジネス | ”デマンドジェネレーションで認知を拡大してP-MAXで獲得する”サイクルを回すことで、成果と成長を両立 | ・一般的なECサイト ・BtoC/BtoB問わず、安定したリード獲得を目指す企業 ・市場でのシェアを拡大し続けたい企業 |
| ② 顧客のLTV(生涯価値)を最大化したい | 新規顧客だけでなく、既存顧客にもデマンドジェネレーションで新商品や関連コンテンツを訴求し、リピートを促す。再び購入意欲が高まったタイミングをP-MAXが捉えてアップセル・クロスセルにつなげる。 | ・リピート購入が重要なアパレル、化粧品、健康食品 ・複数のサービスを展開するSaaS企業 |
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