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2024.09.13 更新
2024.09.13 更新

かっこいい名刺をデザインするために気をつけたい落とし穴5選

Written By
H.S.

デザイナー

名刺は「初対面の相手に自分のことを知ってもらう」ためのものです。コンパクトなサイズでありながら、企業のイメージや本人の人となりを表せます。デザイン次第で会話の種にもなるため、できればかっこよく作っておきたいですよね。

しかし、かっこよさを狙いすぎると失敗してしまうことがあります。名刺デザインで一番大事なのは、相手に自分の情報を伝えることです。これがクリアできていないと、名刺としての役割は果たせません。今回はかっこいい名刺を作る際に陥りやすい、デザインの落とし穴をご紹介します。自社の名刺に当てはまるものがないか、一度デザインを見直してみましょう。あるあるの失敗ポイントをまとめましたので、デザイン初心者も必見です。


弊社では、HP・LPやバナーなどWeb制作全般を承っておりますご要望に応じて名刺やチラシ、リーフレットといった印刷物の制作も可能です。ご相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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落とし穴1 個性が強い・装飾が多いフォントを使っている

かっこよくなるからといって、個性の強いフォントを文字全てに使用するのはNGです。デザインフォントや手書き風のフォントは、使いどころを間違えると途端にかっこいいデザインから遠のきます。かっこいいデザインは飾り立てることが全てではありません。基本的には読みやすいフォントを使い、個性のあるものはワンポイントに留めます。企業オリジナルのフォントがあったり、ブランドのイメージに則したフォントにしたい場合は使っても良いですが、受け取り手が読めるようにフォローをしておきましょう。例えば、読みやすいフォントで裏側にも同じ内容を記載しておくとわかりやすくなります。

小さく記載することの多いメールアドレスや住所などは、特に可読性の高いフォントを使うようにしましょう。名刺は小さい範囲に情報を記載するため、読みにくいフォントは好まれません。どうしても使いたい場合は、装飾としての文字など読めなくても困らないような部分に使うと良いです。

また、明朝体や飾りの多いフォントには細い線が使われていることがあります。そういったフォントは、インクの色や紙の質の影響で可読性が落ちる場合があります。細い線のあるフォントを使うなら、大きく印字する氏名などがおすすめです。

名刺がかっこよくなるおすすめフォント

おすすめのフォントは下記の6つです。

  • 新ゴ
  • ヒラギノゴシック
  • 黎ミン
  • 游明朝
  • Noto Serif
  • Futura
おすすめフォント

明朝体やツメの付いた英字(セリフ体)は、上述したように細い線の部分があるため読みにくくなりやすいです。大きな文字に使うと良いでしょう。逆に、小さい文字情報はゴシック体やツメのない英字(サンセリフ体)で組むと読みやすくなります。

落とし穴2 情報量が極端に少ない

少ない情報を小さい文字で配置すると、余白が多めで一見かっこいいかもしれません。しかし、その名刺を受け取った相手はどう思うでしょうか。小さい文字は目を凝らさないと読みにくく、欲しい情報が得られないかもしれません。意図があったとしても、これでは名刺の役割が果たせていません。

デザインをかっこよくすることだけに注力するのではなく、まずは読む相手のことを第一に考えましょう読みやすい文量の目安は、全体面積の1/3程度です。それより少なくなってしまうと相手に集中して読むことを強いることになり、読みやすいとは言えません。

逆に、インパクトが強い攻めたデザインにしたい場合も同様です。文字を極端に大きくしたり情報を詰め込むのも、読みにくくなる原因になります。飾りとして扱う文字を大きくする程度にしておきましょう。読ませる文字は適したサイズや量で、読むストレスを少しでも減らすことが大事です。

落とし穴3 読みにくい配色

デザインをかっこよくするのに、配色にこだわるのは良いことです。しかしデザインのかっこよさ

だけで色を決めてはいけません。名刺は、チラシやパンフレット等よりも小さい文字だけで構成されています。着色される面積が小さいと、コントラストの差を感じにくくなります。

コントラストとは簡単にいうと明暗・彩度差のことです。色のコントラストが弱いと、文字の可読性に影響が出ます。画像で実際に比較してみましょう。

コントラスト差の比較

上の画像は文字の色がどちらもグレーですが、小さい文字は読みにくく感じられます。このように、小さい文字は配色次第で可読性がかなり左右されるため、注意が必要です。

カラーで見てもコントラストが分かりにくい場合は、デザインしたものを白黒に変換してみると良いでしょう。白黒に変換して、配色が白と黒になるものは比較的読みやすいと感じられます。背景色と文字色がグレー×白やグレー×黒などの組み合わせになったら、読みにくくなっている可能性が高いです。先ほどの画像を白黒変換すると、このようになります。

コントラスト差の白黒比較

画面上でデザインをすると、コントラストの強弱に気が付かないこともあります。実際に印刷してみたら、想定と全く違う仕上がりになることも多いです。そのためデザインをしたら、必ず印刷して実物の色味を確認しましょう。

落とし穴4 意味のない装飾

かっこいいデザインは、飾りを入れなくとも作ることができます。初心者はつい飾りを入れてしまいがちですが、かっこいいデザインとは洗練されていることが前提条件です。ましてや名刺は小さいエリア内でデザインを行うため、余計に飾りが蛇足になることもあります。

飾りを入れる場合はワンポイントになるくらいで抑えておきましょう。伝える情報よりも飾りが目立っていたらNGです。また、飾りが持つ意味も重要です。なんとなく「かっこいいから入れた」ではなく、その飾りをどうして入れるのかを考えます。飾りだけではなく、フォントや使う色にも意味を持たせると説得力が増して自分らしい表現につながります。

例えば、弁護士の名刺をデザインするとします。弁護士のピンバッジは特徴的で分かりやすいため、マークをワンポイントで入れるのは効果的です。堅実なイメージ・信頼性を表現するなら、より飾りは控えめにすると真面目な印象になります。

飾りの量の比較

落とし穴5 保管しにくい加工・紙質

インパクトのある名刺を手っ取り早く作るには、変形させることが一つの手として挙げられます。日本の名刺は55mm×91mmの長方形が一般的です。縦使い・横使いの違いはあれど、丸い名刺があったら目立ちますよね。穴を空けてみたり、凝った紙質にしてみると受け取った相手に、強く印象づけることができるでしょう。

しかし度を越した変形や加工は、名刺入れに入れにくい・破れてしまうなど保管がしにくくなります。余程狙いがない限りは、55mm×91mmから大きく外れないサイズにします。大きくすると名刺入れに収まらず、小さすぎても探すのに苦労するためです。

紙質に関しても、印字が掠れてしまったり破れやすい薄さのものは保管に向きません。手触りが良く、それなりに厚さのある紙を選ぶと良いでしょう。紙のサンプルを提供している印刷会社もあるため、実際に触って検討するのもおすすめです。

名刺がかっこよくなるおすすめの紙

おすすめの紙は下記の6つです。

  • アラベール スノーホワイト
  • ヴァンヌーボ
  • マーメイド

■アラベール スノーホワイト

画用紙のような柔らかい手触りが心地いい紙です。雪のような白さが特徴で高級感が出やすいボリューム感と素朴な印象を持ち合わせ、どんなデザインでもバランスが良いです。

■ヴァンヌーボ

空気を多く含み、厚さに反して軽さが維持できる紙です。インクの量で光沢感にニュアンスが出やすく、写真集や図録にも多く用いられます。

■マーメイド

波のような模様がついていて、ふわっとした柔らかで独特な手触りのある紙です。水や折れに強く、保存性が高いことが特徴です。

上記で挙げた紙は名刺によく使われる定番の種類です。使いやすくよく見かけるため、他と差をつけるなら紙の色を変えてみても良いでしょう。

まとめ

初心者が陥りがちなNGポイントを5つご紹介しました。これらに気を付けながらデザインすると、かっこいい名刺に近づくことができるはずです。かっこいい名刺は初対面の相手との会話のきっかけにもなります。名刺を受け取る相手に、自分や企業のイメージが伝わるようなデザインにしておきたいですね。

自社の紹介をするなら、名刺とセットでパンフレットやカタログも渡すことがあります。これらは「相手に自分(自社)を知ってもらう」という目的を持っており、名刺と同じジャンルの媒体といえます。デザインで気を付けたいことも似てきますが、サイズ感や用途は全く違うため注意が必要です。細かい制作ポイントはこちらの記事で紹介しています。

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弊社では、HP・LPやバナーなどWeb制作全般を承っております。ご要望に応じて名刺やチラシ、リーフレットといった印刷物の制作も可能です。デザインからキャッチコピーまで「まるっ」と担当いたします。「成果の出る販促物」を作りたいとお考えの方は、ぜひプライムナンバーズにご相談ください!

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H.S.

デザイナー

チラシ・パンフレット・Webサイト・バナーなど幅広く担当するグラフィックデザイナー。シンプル、きれいめなデザインを得意とする。生姜とにんにくのたまり漬けをこよなく愛している。おにぎりは明太子、ラーメンは味噌派。