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2024.08.02 更新
2024.08.02 更新

Meta広告ライブラリとは?競合調査に最適なツールの活用事例を紹介

Written By
S.S.

広告運用オペレーター/コンテンツライター

Meta広告で競合の出稿状況やどんな広告を掲載しているのか、詳細を調べる方法についてご紹介します。
Meta広告の出稿を検討中の方や、すでに掲載中の方も今後の広告運用の参考にしてください。

通常、SNS広告を含むディスプレイ系の広告では、検索広告のように意図的に競合他社の広告を調べることは困難です。
今回ご紹介するMeta広告ライブラリを活用すれば、Meta社の提供するサービスへの広告出稿状況を簡単に調べることができます。

1,Meta広告ライブラリとは

Meta広告で配信中の全ての広告を確認できるサービスです。
Facebookアカウントを持っていなくても、誰でも無料でMeta広告に関する詳しい情報を入手できます。
ただし、成人向けコンテンツの表示と広告の違反をMeta社に報告する際には、アカウントとログインが必要になります。

Meta広告ライブラリは、広告の透明性を促進する目的で提供されており、特に「社会問題、選挙または政治に関連する広告」については、選挙妨害の防止のため既に停止した広告を含め利用金額、リーチ数、配信したユーザーの年齢/性別、出資元など具体的な情報を開示しています。
ほとんどの広告主様は上記に該当しないため、開示されている情報はクリエイティブ詳細や配信先情報など一般的なものに限定されるほか、既に停止済みの広告を確認することはできません。

2,広告ライブラリの活用方法

広告ライブラリを活用すると、Meta広告の広告作成時にあらかじめ競合他社の出稿状況を確認でき、トレンドを把握したり、他社との差別化を図ることができます。
また、既に広告を運用中の広告主様も、Meta広告経由での成果が「悪化した」または「改善した」場合に、競合他社の行っているキャンペーンや特典の内容を知ることで、外的要因の特定につながる可能性があります。

具体的な使用方法

広告ライブラリを開き、上部にある国と広告カテゴリを選択します。
検索窓から探したい広告に関連する任意のキーワードや、広告主の名前を検索することで、Meta広告上で現在アクティブになっている全ての広告の情報を閲覧することができます。
検索結果画面には、クリエイティブ(画像 / 動画 / カルーセル)詳細、テキストなどが、実際の広告画面に近い形式で表示されます。

▽実際の検索結果画面

広告ライブラリで確認できる項目は、広告のカテゴリにより異なります。
広告のカテゴリは「全ての広告」と「社会問題、選挙または政治に関連する広告」があり、「全ての広告」を選択した場合、確認できる主な項目は下記のとおりです。

・広告で使用している画像 / 動画
・広告テキスト
・広告に紐づいているFacebookページ
・上記ページの詳細(フォロワー数 / いいね数 など)
・広告掲載期間(広告の掲載開始日のみ)
・広告のリンク先
・配信先のプラットフォーム(Facebook / Instagram / Messenger / Audience network)

フィルタ機能

検索に該当する広告が多すぎる場合は、フィルタ機能を利用し必要な広告に限定して表示させることができます。

・言語
 検索に該当した広告で使用されている言語が表示される
・広告主
 検索に該当した広告の広告主(ページ名)が表示される
・プラットフォーム
 Facebook / Instagram / Messenger / Audience networkから選択できる
・メディアタイプ
 下記より選択できる
 ✓画像:テキストがない、またはほとんどない画像
 ✓ミーム:検索キーワードのテキストを含む画像
 ✓画像とミーム
 ✓動画
 ✓画像 / 動画がない広告 
・オンラインのステータス
 アクティブ / 非アクティブ、アクティブな広告、アクティブでない広告を選択できます
 ※非アクティブは、「社会問題、選挙または政治に関連する広告」または欧州連合向けの広告のみが対象
・日付別インプレッション

その他機能

広告ライブラリの上部から下記サービスの利用も可能ですが、通常の競合調査には使用しません。

・消化金額トラッカー(Meta広告ライブラリレポート)
・API
・ブランドコンテンツを検索

3,活用事例

Meta広告ライブラリを活用した弊社の事例をご紹介いたします。

事例1

活用内容:クリエイティブ作成時の具体的なイメージ共有
詳細:
広告出稿を検討中の広告主様より「クリエイティブのイメージが難しい」とのご意見をいただいたため、広告ライブラリを活用し競合のクリエイティブ情報をご共有
実際に掲載中の広告を見ることで、制作前に具体的なイメージを相互確認し、弊社にて広告主様のイメージに沿った広告を作成することができた

事例2

活用内容:クリエイティブのご提案 / 競合調査
詳細:
画像内のテキストの有無による影響を調べるため、競合の広告を確認
多くの広告が情報拡充のためテキストを画像内に含むことから、弊社にて訴求軸ごとにテキストを含んだクリエイティブを作成
異なる訴求軸での広告検証を行うことで、広告のブラッシュアップを図るとともに、今後のクリエイティブ作成の際にも活用予定

事例3

活用内容:CTRの改善施策
詳細:
大手競合他社やいいね!数の多い広告主のクリエイティブをもとに下記施策を実施し、CTRの改善につながった
・カラーを3色以内に抑え、より洗練されたデザインに変更
・実際に販売している商材を使った料理の写真を使用し、ユーザーの関心を高める
・通常価格に取り消し線を入れ初回限定価格を記載することで、よりお得感を出す

事例4

活用内容:競合調査
詳細:競合他社で実施しているキャンペーンや、フェア、来場特典の内容などを調査し成果分析に活用

4,注意点

「社会問題、選挙または政治に関連する広告」を除き、広告ライブラリで確認できる広告は、アクティブになっている広告のみです。ステータスが停止になっている広告は閲覧不可となりますので、競合調査は定期的に行うことをおすすめします。
また、競合の配信状況を確認できるということは、自社の広告の配信情報も他社が確認できるということです。クリエイティブの参考にする際は、あくまで参考程度に留めデザインをそのまま使用することは控えましょう。
広告ライブラリは基本的に誰でも使用できますが、お酒などの成人向け商材など一部の広告を確認する際はFacebookアカウントにログインする必要があるため、取り扱い商材に合わせてアカウントの準備をしておくと良いでしょう。

まとめ

今回はMeta広告ライブラリを使用し、競合の広告掲載状況を調べる方法について解説しました。
競合調査はクリエイティブ作成時や訴求軸の差別化を図る際に役立ちますが、画像やテキストは確認できても、対象の広告でどの程度の反響があったのかまでは分かりません。
クリエイティブ作成時は競合の広告を参考に、いくつか仮説をたて複数の広告を比較検証していくことが大切です。
プライムナンバーズでは、広告ライブラリだけでは確認できない、過去事例による実際の成果も踏まえてクリエイティブ制作を行っています。
広告ライブラリを見たけど、結局何を参考にしてよいのか分からない…という方は、是非弊社にご相談ください。

Written By
S.S.

広告運用オペレーター/コンテンツライター

Web広告運用業界完全未経験で入社するも、持ち前の「なんとかなるか」精神でバリバリ現場をこなした結果、野生のプランナーとして自立。人生一度きりをモットーに現在は広告運用・コンテンツライティング業務の傍ら趣味で野菜を育てている。