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2020.07.07 更新
2020.07.07 更新

うちの業界は特殊だから。という広告主のためのリスティング広告

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

「うちの業界は特殊だから…」

我々が多くの広告主とコミュニケーションする中で、たまにいただくこの一言。この言葉、ほんとはすっごく重要なんです。業界や商品やターゲットによって、結果が出にくいものもありますし、アプローチ方法を変えなければいけない場合もありますから。

しかしリスティング広告の運用担当者はこういった言葉にあまり敏感になれず、「とはいえちゃんとターゲット設定すれば結果でるだろう」と安易に考えてしまう節があるんですよね。もちろん運用者のプランニング次第ではしっかり結果が出るのですが、多くの成功体験を積んでいる運用者こそ、普通にやればたいがいはうまくいく。と思いがちなのも事実です。

「うちの業界は特殊だ」と感じていらっしゃる広告主の多くは、狙っているターゲットがリスティング広告に合っていないのではないか。と感じているのではないかと想像します。リスティング広告が苦手とする業種・業界・サービスも数多くありますが、こういう方法を取れば意外と結果がでる。といった商品もあるのです。今回は、特殊な業界だけど以外と結果が出やすい業界とその対策についてまとめてみました。


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意外と結果が出やすい、特殊なターゲットのパターン

 こういった特殊な業界、特殊なターゲットにアプローチするパターンとして以下の2点を今回は挙げてみました。

・職種が限定されている(学校の先生向け、技術者向け、等)

・大規模すぎるサービス(プラント建設、ゼネコン等の大規模な開発が伴う業種)

 等です。こういった場合、広告主は業界紙や専門雑誌などに広告を打っているケースが多いと感じます。あるいは直接営業とセミナーを組み合わせたり、展示会を活用する。といった手法ですね。

 しかし意外にも上記の業界については工夫次第でリスティング広告をはじめとした運用型広告によるアプローチで反響を獲得できたりするのです。それぞれについて簡単に解説していきます。

職種が限定されている場合はカスタマーマッチと類似ユーザーを活用

 学校の先生、特定業種の技術者向け。などの職種を限定したターゲットにアプローチするケースです。これらのターゲットが難しそうに感じるのは、運用型のWEB広告媒体では職種のターゲティングができないからなんですよね。運用型広告のターゲティングは基本的に以下のようなターゲティングで成り立っています。

・検索キーワード

・年齢、性別などの属性

・国、都道府県などのエリア

・WEB行動履歴から推測される興味関心

 どうでしょう。上記のターゲティングから、「学校の先生」にアプローチする。というのはちょっと難しそうな気がしませんか?

 こういった場合におすすめなのが以下の方法です。

・個人情報を利用した広告

・類似ユーザーターゲティング

 この2つの手法を組み合わせて活用すれば、特定職種を狙ったターゲティングでも反響を得られるかもしれません。

 個人情報を利用した広告。というのは、Googleではカスタマーマッチ、Facebookでは「カスタムオーディエンス」と呼ばれるようなターゲティング手法を指しています。これは、広告主側で保持している見込み顧客の情報を暗号化した上でGoogleやFacebookと連携し、見込み顧客に直接広告でアプローチをかける。という手法です。この手法であれば、直接ターゲットにアプローチできます。

 しかし、ここで一点問題が残ります。既に情報を取得できている見込み顧客へのアプローチであれば、広告で接触するよりも、電話DM,メールなどのもっと良い媒体がありますよね。見込み顧客に直接ターゲティングできるのはよいのですが、広告に求めているのは見込み顧客そのものを増やすことだと思うのです。

 そこで、2つ目に紹介した手法、「類似ターゲティング」というターゲティングを活用するのです。

 類似ターゲティングとは、ある特定のユーザー群のモデルを解析し、そのユーザー群に類似するユーザーに対して広告を配信する。という技術で、Google、Yahoo、Facebook、他ほとんどの運用型広告媒体についている機能です。この手法を使えば、既存顧客や見込み顧客のリストから、新規顧客獲得を狙った広告配信ができます。

 つまり、既に保有している見込み顧客や既存顧客のデータを集め、そのリストの類似ユーザーターゲティングを実施すればよいのです。

 実際に弊社で同様のアプローチを実施したケースは数多くあるのですが、ターゲットが特殊であればあるほど反響を取れやすい。と感じています。一方でこの手法の留意点も念のため挙げておきます。

・広告主が保有している既存顧客、見込み顧客リストの数量が必要

・露出量に限りがある

 いずれも“量”に関わる問題です。既存リストそのものの分量が一定量ないと類似ユーザーをモデル化することができないのです。加えてターゲットそのものがニッチですから、多くの露出は望めません。

大規模すぎるサービスは広めにターゲティング

 2点目のターゲットとして、プラント・工場の建設やゼネコン関連などの大規模なサービスの反響獲得を挙げてみました。これもまたWEB広告で反響獲得できるイメージがなかなかわかないのではないでしょうか。導入に何十億~かかるようなサービスの反響を、例えばリスティング広告のような手頃なWEB広告で獲得できるのか。と感じますよね。

 これ、ちゃんと反響取れるんです。もちろんランディングページのコンテンツやキーワードの選定、広告文等においてはしっかりとそのサービスに寄り添った設計にする必要がありますが、リードの獲得は可能です。

 これらのサービスの場合、導入時の単価が非常に大きいですから、そのぶん反響1件にかけることができる広告費も同様に高く設定できます。そのため、多少低いコンバージョン率であったとしても、ちょっと広めにターゲティングして流入数を増やし反響数を確保する。という戦略が使えるのです。

 広告手法としてはリスティング広告とリターゲティング広告の組み合わせがおススメです。リスティング広告では、直接的なキーワードに加えて、例えば工場の建設であればその建築物が満たすべき規格名などの周辺領域まで押えるのがポイントです。

自社商品はWEB上でニーズがあるのか調べる方法

 もし、自社のサービスや商品が本当にニーズがあるのかどうか不安だ。というようでしたら、Googleキーワードプランナーを使ってみることをお勧めします。

▼Googleキーワードプランナー

https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/

 これを使って、想定しているキーワードの検索ボリュームを出してみましょう。Googleキーワードプランナーで検索ボリュームを出してみると、以下のようなデータが出てきます。

▼Googleキーワードプランナー画面

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 画像4.png

 細かい使用方法はこの記事では割愛させていただきます。重要なのは、キーワードのクリック数や費用の予測データを見ることです。これがあまりにも少ない場合は、リスティング広告を実施しても、検索がないので成果が出ないという結果になります。

 検索がなければ、広告費も発生しないので、無駄に広告費用を垂れ流すという結果にはならないですが、運用にかかる時間を考えるとリスティング広告実施のメリットはないでしょう。

 また検索ボリュームを確保するためにキーワードを増やしたとしても、それがサービスと関連性の薄いキーワードであるなら、やはり広告の無駄打ちになるだけで成果には繋がらないでしょう。

※現在GoogleキーワードプランナーはGoogle広告アカウントがないと利用ができない仕様です。もし気になる方はご相談ください。

リスティング広告でなかなか結果がでにくい業界・商品

 ここまでは意外と結果がでる業界や商品について書いてきましたが、リスティング広告も万能ではありませんから、結果が出ずらい苦手とする業界や商品もあります。例えば以下のようなものが挙げられます。

・市場をゼロから開拓する必要があるような革新的な商品

・広告施策の目的が認知を目的としている場合

・コンバージョンのハードルが著しく低い

・媒体審査に通らない商品

 等が挙げられます。また、飲食店の来店を目的としたプロモーションも一部を除き結果が出にくい傾向があります。

※ちなみに弊社では飲食店の予約を目的としたリスティング広告を運用していますが、試行錯誤の末いくつかの条件を満たせばしっかりと予約を獲得することができることが分かりました。

この辺りについては別の記事に詳しく記載していますので合わせて読んでみてください。↓

ターゲットが狭いからと言って結果が出ないとは限らない

 これまで見てきたように、ターゲットが狭い、ちょっと特殊な商品である。といった理由でリスティング広告では成果がでない。というわけではありません。普通に掲載したらなかなか成果は出ないかもしれませんが、それぞれの特殊性にしっかりと寄り添ったプランニングをすることで結果が付いてくる可能性も十分にあり得るのです。 

 こういったケースでお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

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