
インスタ(Instagram)広告「広告の目的」とは?成果を上げる基本設定
「インスタ広告の費用対効果を高めたい」
「色んな施策を試しているが、なかなか成果に繋がらない」
とお悩みの際、新しい施策を試すことも重要ですが、広告アカウントのキャンペーン目的や広告配信は最適なものになっていますか?という点を確認するのが先です。実はこの目標設定が誤っているせいで、成果に繋がっていないというパターンも結構よくあります。
当記事では、費用対効果を高めるためのインスタ広告のキャンペーン目的と課金形態について解説します。改めて正しい目標設定ができているか、確認してみましょう。
「そもそもインスタ広告ってどういう媒体なの?」という疑問をお持ちの方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。あわせてご覧ください。
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目次
適切な目的・最適化を設定する
インスタ広告を入稿するときは最初に「トラフィックを増やす」「コンバージョン(獲得)数を増やす」などの「キャンペーンの目的」から、任意の項目を設定することができます。また選んだキャンペーンに応じて、広告を最適化するユーザーのアクションを選択可能です。
【目的・最適化の例】
・キャンペーンの目的:トラフィックを増やす
・広告の最適化:「リンクのクリック」「インプレッション」など
この選択を間違えると、広告主が本来達成した目的に至らないであろうユーザーばかりに広告を配信するという、なんとも無駄な費用の使い方をしてしまう可能性があります。
最終ゴールに適した設計が必要
例えば、コンバージョンを取ることが広告の配信目的だとします。それなのに「サイトに来てもらわなければ意味がないから、クリック獲得を目的にしよう」という意図で本来目指したい目的とは違うキャンペーン目的を設定したとします。
すると「コンバージョンが取りやすいユーザー」ではなく、「広告をクリックしやすいユーザー」にばかり広告が配信されてしまうという、誤った最適化が進んでしまいます。この状況ではいくらターゲットや広告を変更したところで、コンバージョン数は増えない可能性が高いでしょう。
そのためインスタ広告の費用対効果を高めるためには、広告の最終的なゴールに合わせた「キャンペーンの目的」「広告配信の最適化」を選択することが重要です。
社内ではノウハウやリソースが無くこまごまとした設計が難しいという場合は、運用会社などのプロに外注するのも一つの手段でしょう。弊社もインスタ広告の目的・最適化設計のご依頼を承っております。ご相談は無料ですので、お困りの方はぜひ一度お問合せください。
キャンペーン目的の3つの大カテゴリ
次はインスタ広告で設定できるキャンペーン目的の種類と選択すべきポイントを解説します。設定できるキャンペーン目的は大きく分けて以下の3つがあります。
- 認知度
- 検討機会
- コンバージョン
まずはご自身の広告配信がどれに当てはまるのかご確認ください。
カテゴリ➀認知度
ブランド名や商品・サービスに関心を持ってもらうために利用されるキャンペーンのカテゴリです。認知度を高め、ブランドのファンを作ることは、長期的スパンで考えると売上を高めることに大きく貢献する可能性があります。
【選択できるキャンペーン目的】
➀ブランドの認知度アップ
②リーチ
カテゴリ②検討機会
広告主様の商品・サービスを知っているユーザーに対して、もっと詳しく情報を知ってもらい、ハードルが低めのアクションを取ってもらいたい時に利用されるキャンペーンのカテゴリです。
【選択できるキャンペーン目的】
③トラフィック
④エンゲージメント
⑤アプリのインストール
⑥動画の再生数アップ
⑦リード獲得
⑧メッセージ
カテゴリ③コンバージョン
広告主様の商品・サービスに関心を示したユーザーに、商品購入やサービスの利用をしてもらうために利用されるキャンペーンのカテゴリです。広告で直接利益を出したいという場合に利用されます。
【選択できるキャンペーン目的】
⑨コンバージョン
⑩カタログ販売
⑪来店数の増加
11個のキャンペーン目的と最適化
ここからは、インスタ広告で設定できる以下11個の「キャンペーンの目的」と各キャンペーンで設定できる「広告配信の最適化」についてそれぞれ解説させていただきます。是非それぞれの内容を理解いただき、ご自身のアカウントで正しい選択が出来ているかをご確認ください。
キャンペーン目的 | 最適化設定 |
ブランドの認知度アップ | ➀広告想起リフト |
リーチ | ➀リーチ ②インプレッション |
トラフィック | ➀ランディングページ ②リンクのクリック ③デイリーユニークリーチ ④インプレッション |
エンゲージメント | ➀投稿のエンゲージメント ②デイリーユニークリーチ ③インプレッション |
アプリのインストール | ➀バリュー ②アプリイベント ③アプリのインストール ④リンクのクリック |
動画の再生数アップ | ➀ThruPlay ②動画の2秒以上の継続的な再生 |
リード獲得 | ➀リード |
メッセージ | ➀リンクのクリック ②スレッド ③リード |
コンバージョン | ➀コンバージョン ②スレッド ③リンクのクリック ④デイリーユニークリーチ ⑤インプレッション |
カタログ販売 | ➀バリュー ②コンバージョンイベント ③リンクのクリック ④インプレッション |
来店数の増加 | ➀来店数 ②デイリーユニークリーチ |
ブランドの認知度アップ
キャンペーン目的の概要
ブランド名、企業名、商材・サービス名などの認知度を高める際に選ばれるキャンペーンの目的です。
ただ広告を表示させるのが目的ではなく、広告を見てブランド名、商材・サービス名をユーザーの記憶に残すことが目的の場合にお使いください。
【「広告配信への最適化」で選べるメニュー】
①広告想起リフト
広告を見てから2日以内に広告を想起する・思い出せると推定される利用者に対して広告が配信されます。広告想起の基準は「過去2日間に広告を見た覚えはありますか?」という質問に「はい」と答えられることを指しています。
ブランドの認知度アップでは選べる最適化のメニューは広告想起リフトのみとなります。
リーチ
キャンペーン目的の概要
できるだけ多くのユーザーに広告を配信したい時に選ばれるキャンペーンの目的です。
ブランドの認知度アップとの違いとしては、リーチは広告を1人でも多くのユーザーに配信するように最適化されるということがあります。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①リーチ
できるだけ多くのユーザーに広告を配信する方法。
②インプレッション
ターゲットしたユーザーにできるだけ多く広告を配信する方法。
よく利用される最適化案
広告を表示するユーザー数を最大化したい場合は①を、同じユーザーに配信が集中してもいいから、広告の表示回数を最大化したい場合は②を選択します。
広めのターゲットに広告配信したい場合は➀を選択した方が良いです。狭いターゲットに集中して広告配信したい場合は②を選ぶと良いでしょう。
トラフィック
キャンペーン目的の概要
ユーザーをウェブサイトやアプリサイトにアクセスさせることを目的とする場合に利用されるキャンペーンの目的です。
サイトに多くの情報が載っているので、サイトを見て欲しい場合や、今後リマーケティングを利用する計画があり、そのためマークを溜めたい場合など、とにかくWEBサイトやアプリ購入ページに誘導させることが目標である場合に利用されます。
Instagramのアプリを離れて、別サイトにリンクする可能性が高いユーザーに配信される傾向があります。
【「広告配信への最適化」で選べるメニュー】
➀ランディングページビュー
広告をクリックしてウェブサイトを読む込む可能性の高いユーザーに広告が配信されます
②リンクのクリック
広告をクリックする可能性が高い人に広告が配信されます
③デイリーユニークリーチ
ターゲットしたユーザーに1日1回まで広告が配信されます。
④インプレッション
ターゲットしたユーザーにできるだけ多く広告が配信されます。
よく利用される最適化案
サイトへの流入数を増やすことがKPIだという方は②がもっとも流入数を増やせるでしょう。ただ②のユーザーはクリックしやすいというだけで、誤クリックするユーザーも含まれてしまいます。クリックしただけで、サイトの情報をあまり見ていない方も含まれるため、こちらの最適化は媒体もあまり推奨していません。
サイトに来て情報を読み込んでもらい、会社や商品に興味を持ってもらいたいという目的があるならば➀のランディングページビューを選ぶ方がよいでしょう。サイト分析ツールでサイトの滞在時間を増やしたい時やサイトからの直帰率を減らしたい場合にもオススメです。
また、➀の目的で配信されるユーザーはサイトの情報を読んでくれるため、例えばこの後リマーケティングの広告を出すと、獲得などの効果が得られやすいでしょう。
エンゲージメント
キャンペーン目的の概要
投稿した記事のエンゲージメント数を増やしたい場合に選択されるキャンペーンの目的です。
エンゲージメントとは、「いいね」やシェア・コメントなど投稿に対して好意的なリアクションを取った数のことを指しており、エンゲージメントを獲得することで人気の高い投稿であるとユーザーに認識され興味喚起されやすくなります。
キャンペーンの情報を伝えていたり、インフルエンサーとコラボした投稿など、指定したインスタの投稿をとにかく多くのユーザーに広めたい場合に利用されます。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①投稿のエンゲージメント
投稿の「いいね!」やシェア、コメントをしやすいユーザーに広告が配信されます。
②デイリーユニークリーチ
ターゲットしたユーザーに1日1回まで広告が配信されます。
③インプレッション
ターゲットしたユーザーに出来るだけ多く広告が配信されます。
よく利用される最適化案
エンゲージメントを多く取るために選ばれたキャンペーン目的であるため、もっともそれを獲得しやすい➀の最適化を選ぶことが多いです。
アプリのインストール
キャンペーン目的の概要
指定したアプリのインストール数及びアクション数を増やしたい場合に利用されるキャンペーンの目的です。
指定したアプリをダウンロードして、アプリ内課金などのアクションを起こす見込みが高いユーザーに広告が配信されます。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①バリュー
アプリ内での購入金額と広告費用対効果(ROAS)を最大限高めるように広告が配信されます。
②アプリイベント
アプリの新規インストールだけでなく、”チュートリアル完了”や”購入”など特定のアクションを実行する可能性が高い人に広告が配信されます。
選択できるアプリイベントの例は以下よりご参照ください。
参考ページ:最適化 – Facebookアプリ広告
③アプリのインストール
アプリをインストールする可能性が高い人に広告が配信されます。
④リンクのクリック
広告をクリックする可能性が高い人に広告が配信されます
よく利用される最適化案
アプリダウンロードを増やしたい場合は③、アプリ内で収益を出したい場合は➀、アプリのアクティブユーザーを増やしたい場合は②を選択するとよいでしょう。
アプリはダウンロードしないと始まらないからといってとりあえず③を選択するというのは止めた方がよく、インスタ広告で実現したいことに合わせて選択することをおススメします。
動画の再生数アップ
キャンペーン目的の概要
広告で使用する動画の視聴数、視聴時間を増やしたい場合に使用されるキャンペーンの目的です。
映画の告知動画や商品の紹介動画など、ユーザーがサイトなどに飛ばなくても動画を見てもらうことに価値があるという場合に利用すると良いでしょう。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①ThruPlay
15秒以下の動画は最後まで再生、15秒より長い動画の場合は15秒以上動画を見る可能性が高い人に配信されます。
②動画の2秒以上の継続的な再生
動画の2秒以上の再生数が最大となるように広告が配信されます。
よく利用される最適化案
動画の再生数を最大化させたい場合は②を選ぶ方がよいでしょう。しかし②で配信されるユーザーは動画を最後まで見ない人も多く、動画の記憶が残らないというケースも多いです。動画をしっかりと見せ、映画の来場者数の増加や商品購入の増加に繋げたいという場合は➀を選ぶ方が良いでしょう。
リード獲得
キャンペーン目的の概要
メルマガの登録や資料請求などの、広告を通して見込み顧客を増やしたい場合に選択されるキャンペーンの目的です。
広告を通して電話番号、メールアドレスなどの情報を獲得し、次の営業手段に繋げたいという場合に利用するとよいでしょう。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①リード
リード獲得を増やすため、フォームの送信などを押しやすいユーザーに広告が配信されます。
リードのキャンペーン目的で選択できる最適化は1つのみです。
メッセージ
キャンペーン目的の概要
ユーザーとのコミュニケーションを取り、ビジネスへの関心を高めたい場合に利用されるキャンペーンの目的です。
広告をクリックしたユーザーをMessenger、Instagram Direct、WhatsAppといったコミュニケーションツールの利用画面にリンクさせ、商品・サービスの説明を行うことができます。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①リンクのクリック
広告をクリックする可能性が高い人に広告が配信されます。
②スレッド
コミュニケーションツールでメッセージのやり取りを行う可能性の高い人に広告が配信されます。
③リード
リード獲得を増やすため、フォームの送信などを押しやすいユーザーに広告が配信されます。
よく利用される最適化案
コミュニケーションツールでのユーザーとのやり取りが目的の場合に選ばれるキャンペーンの目的であるため、それの利用を促しやすい②の最適化を選ぶのが適しているでしょう。
コンバージョン
キャンペーン目的の概要
商品購入、問い合わせなど(コンバージョン)の獲得を最大化したい場合に利用されるキャンペーンの目的です。
商品認知やサイトへの誘導に留まらず、コンバージョン数をとにかく増やしたい場合に利用します。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①コンバージョン
商品購入、問い合わせなど、ウェブサイトコンバージョンを獲得しやすいユーザーに広告が配信されます。
②スレッド
コミュニケーションツールでメッセージのやり取りを行う可能性の高い人に広告が配信されます。
③リンクのクリック
広告をクリックする可能性が高い人に広告が配信されます。
④デイリーユニークリーチ
ターゲット層に1日1回まで広告が配信されます。
⑤インプレッション
ターゲット層に含まれる人に出来るだけ多く広告が配信されます。
よく利用される最適化案
基本的には➀を利用することを推奨いたします。まずはサイトに来てもらわないといけないと考え③を選んでいるアカウントも見受けられますが、サイトに来るだけ終わっていては広告の目的が達成できないと思います。コンバージョンのキャンペーン目的を選ぶ際は、➀の最適化を選ぶ方がよいでしょう。
カタログ販売
キャンペーン目的の概要
Eコマースストアに掲載している商品の購入数および売上を増やしたい場合に選択されるキャンペーンの目的です。
ダイナミック広告の配信を行っている場合は、こちらを選択するのが良いでしょう。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①バリュー
アプリ内での購入金額と広告費用対効果(ROAS)を最大限高めるように広告が配信されます。
②コンバージョンイベント
商品購入、問い合わせなど、コンバージョンを獲得しやすいユーザーに広告が配信されます。
③リンクのクリック
広告をクリックする可能性が高い人に広告が配信されます
④インプレッション
ターゲットしたユーザーに出来るだけ多く広告が配信されます。
よく利用される最適化案
購入数を増やしたい場合は②を選ぶのが良いでしょう。購入の数を増やすだけでなく、ROASを最大化したいという場合は➀を選ぶのがよいでしょう。
来店数の増加
キャンペーン目的の概要
広告主様の実店舗への来客数を増やしたい、店舗売上を伸ばしたい場合に選択されるキャンペーンの目的です。
ECサイトなどを持っておらず、店舗での売上がメインとなる広告主様は選択するとよいでしょう。
【「広告への最適化」で選べるメニュー】
①来店数
お客様の店舗に来店する可能性が高い人に広告が配信されます。
②デイリーユニークリーチ
ターゲット層に1日1回まで広告が配信されます。
よく利用される最適化案
来店数を増やすために選ばれるキャンペーンの目的のため、最適化も➀を選ぶのが良いでしょう。
キャンペーン目的を見直してインスタ広告の成果を改善する
以上、インスタ広告で設定できる11個のキャンペーン目的と広告配信の最適化について解説させていただきました。広告主様が達成したいビジネス目標に合わせて素直にキャンペーン目的及び広告配信の最適化を選べば良いのですが、様々な要因で正しく選択できていないというアカウントが見受けられます。
インスタ広告の成果が出ない場合に、配信面やターゲット、広告の変更を考える方が多いですが、実はそれよりもキャンペーンの目的を正しいものに変えるだけで費用対効果を高めることができる可能性があります。当たり前だと思わずに、是非見直しを図ってみてください。
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