LINE広告の成果を出すために知っておきたい7つの運用のコツ
LINE広告の運用を始めたばかりのWEBマーケティング担当者向けに、最低限知っておきたい広告アカウントの設定や運用のポイントをまとめました。LINE広告の設定方法がわからない、LINE広告を始めたはよいが成果が上がらないとお悩みの方は、ご自身のアカウント設定を見直す際の参考にしてみてください。
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LINE広告の掲載面と掲載の仕組みを理解しよう
運用型広告を効果的に使ってしっかりと成果を挙げるには、広告を出稿する媒体の特徴を把握することが大切です。
特に媒体各社によって異なる配信先や自動入札の方式、課金形態、入稿する画像や動画などクリエイティブのフォーマットなどを理解して運用を進めることで、より成果の出やすい広告アカウントを作ることができます。
LINE広告の配信先は11種類。どこに掲載されるか把握しよう
LINE広告は、トークリストの最上部やタイムライン、LINE NEWSなどのLINEアプリ、また提携しているサードパーティ製アプリなど、様々な配信面に広告が配信されます。広告が掲載される配信面は以下の11種があります。
- 1. Smart Channel
- 2. LINE NEWS
- 3. タイムライン
- 4. ウォレット
- 5. LINEマンガ
- 6. LINEポイント
- 7. LINE BLOG
- 8. LINE チラシ
- 9. LINE クーポン
- 10. LINE ショッピング
- 11. LINE広告ネットワーク
LINE広告の配信面でご注意いただきいのは「Smart Channelとタイムラインだけに配信する」など、特定の配信面を指定して配信することができないという点です。
配信先について広告主が選択できるのは、LINEのサービス内のみ(上記1~10に対応)に配信を絞るか、「LINE広告ネットワーク」を通じてサードパーティ製アプリも配信先に含むかのみ。どちらを選ぶかは広告主の判断次第ですが、より多くのユーザーに広告を届けたい場合はLINE広告ネットワークも配信先に含む方が得策です。配信範囲の選択について、詳細は後述します。
LINE広告の課金形態はクリック課金とインプレッション課金
課金形態はクリック課金(1クリックごとに料金が発生)とインプレッション課金(表示回数に応じて料金が発生)の2つに分けられます。
動画やアプリを広告に出稿した場合でも、動画再生課金やアプリダウンロード課金は設定できず、上記のどちらかを設定します。他のSNSでは設定できる課金形式がLINE広告では選べないので、複数媒体で広告掲載する場合は仕様の違いにご注意ください。
オークションは課金形式を問わずeCPMで行う
LINE広告の各配信面で、どの広告が表示されるかはオークションによってリアルタイムに決定されます。
ユーザーが広告枠に訪れたタイミングで表示する広告のセレクションが行われ、各広告グループに含まれる広告一つひとつに対し、eCPM(広告表示1,000回あたりの事実上の費用)が計算され、その値が最も高い広告が掲載されます。
LINE広告におけるeCPMとは、クリック課金とインプレッション課金を同じ指標で評価するために用いられる値で、異なる課金形態間でオークションを行う場合に使用されます。クリック課金型のeCPMは入札額(上限クリック単価)×CTR(クリック率)×1000で算出されます。
インプレッション課金、クリック課金どちらの課金型を指定しても、eCPMの値を指標としてオークションが行われることが、LINE広告の特徴のひとつです。
LINE広告を成功に導く7つの運用ポイント
LINE広告を運用し一定の効果を挙げるためには、媒体が推奨している基本的な設定をしっかりと抑えることが必要です。これからLINE広告を運用し始めるという広告主は、まずは以下の7ポイントを適切に設定することで、「なんとなく」で運用しているアカウントの一歩先を行くことができます。
紹介するポイントを設定していく過程で、自分が取り扱う広告の目的やターゲットなどが自然と定まってきます。それは運用型広告の成果を挙げるために重要な「戦略」を考える基盤となる情報です。ベースとなる情報を深めておくことは、LINE広告以外の広告運用の展開にもプラスに作用します。
①LINE広告のキャンペーン目的は6つ。広告配信目的に応じた選択を
LINE広告では、キャンペーンごとに広告配信目的を選択できます。キャンペーンの目的は全部で6種類、選択する目的によって入稿できる広告のフォーマットや、広告配信を最適化する方法が異なります。特に、最適化方法は広告の成果に直結する非常に重要な選択になります。あらかじめ、LINE広告配信のKPI(重要業績評価指標)を明確にした上で、どのキャンペーン目的を選択するか慎重に判断しましょう。
例えば、動画を広告に使いたいと思った場合は、設定するKPIによって選択するキャンペーン目的は異なります。動画の再生回数を重視したい時は「動画の再生」、動画を見ることでサービスに興味を持ってもらいサイトに来てほしい場合は「ウェブサイトへのアクセス」、サイトに来るだけにとどまらず申込みまで進んでほしい場合は「ウェブサイトコンバージョン」を、それぞれ選択します。
なお、「友達追加」をキャンペーン目的としたい場合、LINE公式アカウントを「承認済みアカウント」か「プレミアムアカウント」にする必要があります。運用しているLINE公式アカウントのタイプを事前に確認しましょう。
関連リンク:LINE公式アカウント種別
②自動入札はLINE広告を運用するうえで重要なカギ!
他の運用型広告媒体と同じく、LINE広告も機械学習を利用して入札を自動で最適化させる「自動入札」の設定が可能です。自動入札は効率よく成果を出すことが期待できるだけでなく、運用工数を削減できるというメリットがあり、特に忙しいマーケティング担当の方は試してみることをオススメします。
キャンペーンの目的とそれぞれで最適化できる自動入札の内容は以下になります。KPIに応じて、自動入札の対象を選択するようにしましょう。
自動入札の学習を完了させるには、広告グループ単位で40件の目標達成が必要になるということに注意しましょう。
自動入札(クリック)であれば広告グループ単位で40件のクリック獲得、自動入札(コンバージョン)であれば広告グループ単位で40件のコンバージョンを獲得することで機械学習が完了し、各目標に応じて最適化された自動入札を行うようになります。
広告グループ単位で40件のイベント達成が困難な場合は、➀目標を下げる(コンバージョンをクリックにする)、②40件のイベント達成ができるようターゲットを広げる、③手動入札にするのいずれかの対応をしましょう。自動入札は広告運用効果が高いですが、最適化されないうちに使っても成果が出ませんのでご注意ください。
③ターゲティングは広めに設定する
広告グループ単位でのターゲットは広めに設定しオーディエンスリストを多く取ることで、目標としているアクション達成が早まり、自動入札の最適化が進みやすくなります。
例えばターゲティングを成果の見込みやすいリマーケティングリストから実施したいという場合でも、オーディエンスをリマーケティングリストの類似ユーザーまで広げるなどの設定をすることで、自動入札の学習が進み、結果的に成果に繋がるというケースは珍しくありません。
リマーケティングのみの実施で成果に伸び悩みを感じているときは、より広いターゲットで自動入札設定にするという手法を試してみてはいかがでしょうか。
④クリエイティブは掲載面を理解した上で複数サイズ入稿しよう
クリエイティブのサイズやフォーマットによって、広告掲載可能な配信面が異なります。LINE広告は配信面を指定することはできないと先述しましたが、各配信面別で設定できるクリエイティブのサイズを把握していれば、ある程度は狙った配信面に広告を出すことも可能になります。同じ広告でも配信面によって成果が変わる可能性があるため、クリエイティブは複数サイズ用意した方が望ましいです。
静止画であれば、「1200×628」「1080×1080」「600×400」の3種類。動画であれば、縦横比「16:9」「1:1」「9:16」の3種類は最低限用意しておくと、どの広告面でも問題なく表示できます。配信面と表示できる広告クリエイティブサイズの対応は、以下の一覧をご確認ください。
⑤クリエイティブの特徴を理解し、静止画・動画共に試そう
クリエイティブフォーマットも複数のバリエーションで配信することが推奨されています。静止画だけでなく動画やカルーセル広告も配信するなど複数のフォーマットを試すことで、配信ボリュームが増え、成果に繋がる可能性が高まります。
クリエイティブのフォーマットごとにメリット・デメリットがあるので、それぞれを考慮したうえで、広告配信すると成果につながりやすいでしょう。
メリット | デメリット | |
静止画 | 動画に比べて低コストで制作可能。 ターゲットに合わせて複数パターン作りやすい。 常に一番訴求したいメッセージが表示できる。 | 伝えられる情報量が少なめ。 |
動画 | 静止画よりも情報量が多い。 デザインや表現、演出の幅が広い。 カットでユーザーの目を引きやすい。 | 制作コストが高くなりがち。 最後まで見ないと情報が伝わらない。 |
⑥クリエイティブは常にABテストする
LINE広告を成功させるにはクリエイティブの精査も非常に重要なポイントです。他媒体同様、複数の訴求点が違う広告を入稿し、クリエイティブのABテストを行い続けましょう。
クリエイティブは掲載を続けていると、徐々にCTRが下がっていきます。入稿当初は高いCTRを誇っていても、半年ぐらい広告を掲載した後ではCTRが大きく下がっているということはよくあります。ABテストを繰り返し、ユーザーに選ばれやすい訴求やCVにつながりやすいクリエイティブを見つけるという努力が必要です。
⑦LINE広告ネットワークを活用しよう
1-1で広告掲載面11としてご紹介している「LINE広告ネットワーク」は、約5,400万(※1)以上のユーザーにリーチが可能なモバイルアドネットワークに配信可能です。
配信ボリュームとしてはLINE広告全体の1~2割程度を占めており、LINE広告ネットワークを利用することでより大きな広告成果が期待できます。自社のブランディングやマーケティング戦略の都合でスマホアプリには広告を配信したくない場合以外は、LINE広告ネットワークにも配信を広げましょう。配信したくないアプリをブラックリスト登録することも可能です。
※1アドネットワーク内の重複を除く2019年9月時点の配信先アプリのユーザー数
LINE広告の特徴を理解したうえで、最適なアカウント設定を
LINE広告はTwitter広告やFacebook広告に似ているポイントが多いですが、LINE広告特有のアカウント設定や広告配信システムがあります。その特徴を把握せずに他の媒体と同じようなアカウント設定をすると、成果に繋がらないということはよくあります。「LINE広告で思ったほど成果が出ないな」と思ったら、まずアカウント設定を見直してみてください。