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2023.02.21 更新
2023.02.21 更新

SEOキーワードを無料ツールで効果的に選ぶ方法【画像で説明】

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

Googleから高い評価を受けて上位表示を実現するには、ユーザーのニーズに応えるような有益なサイトをつくる必要があります。

その際、最も重要になるのは「SEOキーワード選定」です。キーワード選定といっても、単に記事のテーマとなるキーワードを選ぶだけではありません。検索キーワードからユーザーの興味・疑問を読み解き、良質なコンテンツで悩みを解決すること。これこそ、SEOを成功へ導くポイントにほかなりません。

このページでは、キーワード選定を無料ツールで行う方法を、誰でも再現可能なフローとして紹介します。

【この記事で学べること】
・キーワード選定の基本的な考え方
・キーワードの具体的な選定方法
・キーワード選びに必須なツール

前提:キーワード選定が重要な理由は?

ユーザーの興味・疑問は、検索キーワードに表れます。

「新宿 美容院」なら、新宿で通える美容院を探しているのでしょう。「SEO キーワード 選び方」なら、SEOキーワードの選定方法を知りたいのだと考えることができます。Webサイトの運営者はそのニーズにもとづいて記事をつくることになります。

【SEOキーワードとは何か?】
・ユーザーがどんな情報を求めているのかを知る手がかり
・Webサイトでどんな情報を発信すれば良いかを考えるスタート地点

「SEOにおけるコンテンツ制作は、いつもユーザーのニーズから始まる」。これが、キーワード選定を重要視すべき理由です。

知っておくべきキーワードの分類

SEOキーワードはいくつかの種類に分類されることがあります。

主な分類方法には、以下のようなものがあります。

【主なSEOキーワードの分類】
・検索ボリュームで分類する
・ユーザーの意図で分類する

それぞれ詳しく見てみましょう。

検索ボリュームで分類する場合

「どのキーワードが何回検索されているか」を知りたい場合、検索ボリュームでの分類が役に立ちます。キーワードごとの検索ボリュームを把握することで、制作する記事の優先順位を決める材料になります。

【検索ボリュームで分ける方法】
■ビッグキーワード
抽象度が高くて多くの人が検索するようなキーワード
「アニメ」「転職」「YouTuber」など
競合サイトの幅が広く数も多いため、上位表示は極めて難しい
※逆に検索数が少ないキーワードは「スモールキーワード」などと呼ばれます

■ロングテールキーワード
3ワード以上の組み合わせで、検索ボリュームは少ないが根強く検索されるワード
「乾燥肌 化粧水 1,000円以内」「メンズ 髪型 メガネ パーマ」など
複数キーワードを組み合わせるぶん、競合も少なく戦いやすいケースが多い

たとえば「猫カフェの情報をまとめたメディア」を運営している場合を考えてみましょう。

「猫カフェ 東京」と「猫カフェ 経営 資格」というSEOキーワードの月間検索ボリュームの比較表
▲キーワードが連なる個数が多い方が検索ボリュームは少なくなりがち。

猫カフェにまつわるキーワードの中でも「猫カフェ 東京」は月間検索ボリュームが8100であるのに対し、「猫カフェ 経営 資格」は90です。

Google検索結果の1位のページのクリック率はおよそ14%といわれている(出典:2021 CTR Research Study: The Largest Ever for SEO)ので、もしそれぞれのキーワードで記事が1位を取った場合の月間PV数は「猫カフェ 東京」が1134PV、「猫カフェ 経営 資格」は13PVと予想できます(実際には異なる場合がほとんどです)。

より多くのユーザーに記事を見てもらいたい場合、一般的には「猫カフェ 東京」の記事の優先度が高いと判断できるでしょう(猫カフェを経営したい人向けのメディアであれば事情は変わるかもしれません)。

ユーザーの意図で分類する場合

SEOキーワードは「ユーザーの意図」にもとづいて分類することも可能です。

ユーザーの意図にもとづいてキーワードを分類することで、SEOをおこなうサイトの種類に適したキーワードを選びやすくなります。

【ユーザーの意図で分ける方法】
①Know(=知りたい)
疑問を解決するために検索行動を起こす際のキーワード
「氷 なぜ溶ける」「2005年 総理大臣」「イギリス 緯度」など
検索行動の大部分を占めるが、商品を買ったり契約を結んだりするような行動には結びつきにくい

②Go(=行きたい)
どこかの場所や施設を探しているときのキーワード
「荻窪から新宿」「東京 水族館」「国内 花見スポット」など
「Twitter」のような特定サイトへアクセスするためのキーワードも含む

③Do(=やりたい)
なにか行動をしたいときのキーワード
「ハンバーグ 作り方」「山登り 初心者」「PC 自作」など
②「Go(=行きたい)」と重複する部分もあり、行動につながりやすい

④Buy(=買いたい)
商品・サービスを購入する際の比較検討などに使われるキーワード
「掃除機 格安」「(商品名) 口コミ」「スマホ おすすめ」など
購買行動につながりやすい

さきほどの例で言えば、「猫カフェの情報をまとめたメディア」であれば「Go」「Do」の2種類のキーワードが主に対象になるでしょう。「猫のキャラクターのグッズを販売するECサイト」であれば「Buy」キーワードがメインとなるはずです。「保護猫活動についての認知を広めるサイト」なら「Know」キーワードに重きをおくべきです。

このように、運営するサイトに対応するキーワードの記事を書くことで、ユーザーに求める行動がおこなわれやすいと考えられます。

キーワード選定の必須ツールをブックマークしよう

SEOキーワードの選定に使えるツールは有料のものから無料のものまで、さまざまなツールがあります。今回は次の2つの無料ツールを使用します。

ラッコキーワード

ラッコキーワードを見る

ブラウザ上で使用可能なキーワード検索ツール。基本的なキーワード調査は、このツールがあれば十分に事足りるでしょう。対応する検索エンジンはGoogleとBingです。

特徴は、無料とは思えないほどの網羅性です。指定したキーワードのサジェストワードのほか、サジェストワードのサジェストワード、さらにキーワード+1文字を入力したときのサジェストワードを表示することができます。

Googleキーワードプランナー

Googleキーワードプランナーを見る

指定したキーワードがどれくらい検索されるかを予測して「月間検索ボリューム」という数値に出力するツールです。Googleアカウントさえあれば誰でも利用できます。

月間検索ボリュームのほか、リスティング広告における競争の激しさも確認可能です。

これらの情報によって、どれくらいのユーザーがそのキーワードを検索しているかはもちろん、指定したキーワードで上位表示を狙う難易度、さらに実際に上位表示を実現した際の大まかなアクセス数などがわかるようになります。

キーワード選定の基本フローをこなそう

キーワード選びの意義を理解し、必須ツールをブックマークできたら準備完了です。以下のフローを見ながら、一緒にキーワード選定を進めてみましょう。

【キーワード選定の流れ】
・サイトの軸となる「主要キーワード」を決める
・「主要キーワード」の関連キーワードを洗い出す
・洗い出したキーワードの検索ボリュームを調べる
・キーワードを検索意図で分類して競合性が低いキーワードを選ぶ
・キーワードをもとにユーザーにとって有益な記事を書く

01.主要キーワードを一つ決める

まずは、サイトのテーマになるようなキーワードを決めましょう。次のステップ以降では、それをもとにキーワード候補を洗い出していきます。

原則として、広がりのあるビッグキーワードを選びましょう。

たとえば以下のようなものが考えられます。

  • 美容に関するポータルサイトなら:スキンケア
  • おしゃれな住まいの情報サイトなら:インテリア
  • 転職についてのメディアサイトなら:転職

など。

ここからは「転職」を主要キーワードにした場合を例にします。

02.関連キーワードを洗い出す

先述の「ラッコキーワード」を使って、主要キーワードから候補を広げます。

▲ラッコキーワードではサジェストワードを検索できる。

まずは上記画像のように「サジェスト(Google)」を選択して主要キーワードを入力してみましょう。

すると…

▲入力したキーワードに続くサジェストワードを50音順+ABC順に表示する

「転職」に対するサジェストワードとして「転職サイト」「転職会議」「転職エージェント」などが表示されました。さらに、サジェストワードに対するサジェストワードも表示されています。

まずはこれらを「SEOキーワードの候補」として手元に控えてください。CSVファイルをダウンロードすることもできます。

【「キーワードが多すぎる」と感じたら?
ラッコキーワードは網羅性が高いため、主要キーワードの選び方次第では、この時点で何百~何千ものキーワード候補が集まってしまう場合もあるかもしれません。最初は「サジェストワードのサジェストワードまでを確認する」のように、対応範囲を決めてから進めていくと良いでしょう。

03.検索ボリュームを調査する

キーワード候補を洗い出したら、Googleキーワードプランナーでキーワードごとの検索ボリュームを調べます。

▲「新しいキーワードを見つける」ツール

キーワードは同時に10個まで調べることができます。「結果を表示」ボタンを押下しましょう。

▲「①月間検索ボリューム」「②競合性」「③キーワード候補」が表示される

結果は上記の通りです。

まずは、すべてのキーワード候補の「①月間検索ボリューム」と「②競合性」を記録しましょう。GoogleスプレッドシートやCSVファイルへのエクスポートが可能です。「③キーワード候補」もキーワード候補として、月間検索ボリューム・競合性を記録しておくと、コンテンツの幅が広がります。

【月間検索ボリュームとは?】
そのキーワードが1ヶ月のうちにGoogle上で何回検索されたかを示す値です。Google広告に課金していない場合、ボリュームの予測値はアバウトに表示されます。

【競合性とは?】
対象のキーワードにおける広告の出稿数を「高・中・低」の3段階で表示したものです。「高」なら多くの広告が出稿されています。検索結果の表示順位に直接関係するわけではありませんが、キーワードに対するユーザー・競合の注目度を測る指標になります。

【キーワード候補とは?】
指定したキーワードをもとに、Googleから提案された関連キーワードです。ユーザーが実際に検索しているキーワードは人力では網羅できないほどの数があります。提案されたキーワードも活用しましょう。

04.キーワードを決定する

キーワードごとの検索ボリューム・競合性が明らかになったら、いよいよ対策を行うキーワードを決定していきます。まずはキーワード群を、想定される検索意図で分類してみましょう。

▲「転職」に関する検索意図の分類例

画像は一例。実際には、より多数のキーワードをグルーピングすることになります。

検索意図でキーワードを分類できたら、グループごとの検索ボリュームを見てみましょう。

▲各分類における検索ボリュームが可視化された

上記は「転職」という主要キーワードにおけるサジェストワードであるため、検索ボリューム1万以上のビッグキーワードが並んでいます。実際にはもっと幅広い結果が出ます。

「転職」という主要キーワードにおいては「選考時に役立つノウハウ」や「転職サイトの選び方」に関する情報が多く求められるようです。まずは、このように検索ボリュームが多い分類から対策を始めると良いでしょう。

なお、実際に対策を行う際には、検索ボリュームが「~1,000」のロングテールキーワードや「1,000~1万」のミドルキーワードなど、やや競合性が低いキーワードから着手することをおすすめします。

【なぜ競合性が低いキーワードから狙うべきなのか?】
SEOを長く行っているサイトや多くの記事があるメディアは、それだけで評価が上がりやすくなります。これからSEOを始めるのであれば、そのようなサイトに最初からビッグキーワードで勝負を挑むのは良い戦略とは言えません。まずはロングテールキーワードやスモールキーワードで上位表示を実現して、サイト全体の評価を高めましょう。競合性の高いキーワードを狙うのは、それからでも遅くありません。

05.キーワードに合った記事をつくる

記事作成を行う際に重要なのは、キーワードから読者のニーズを想像することです。

この記事は、冒頭で以下のように書きました。

検索キーワードからユーザーの興味・疑問を読み解き、良質なコンテンツで悩みを解決すること。これこそ、SEOを成功へ導くポイントにほかなりません。

キーワード選びの本質とは、読者のニーズをつかむことです。ただ人気のキーワードを選ぶだけではユーザーの悩みを解決することはできず、上位表示も叶いません。

ユーザーは、どんな悩みを解決するために検索行動を起こしたのでしょうか?年齢や性別はどうでしょうか?性格はどうでしょうか?…そんな人物像を具体的にイメージすることが、質の高い記事をつくることにつながります。

キーワード選定フローのまとめ

本記事で紹介したキーワード選定のフローをまとめると、以下の通りです。

  1. キーワード収集|主要キーワードを中心に大量のキーワードを集める
  2. ボリューム調査|キーワードごとに検索ボリューム・競合性を調べる
  3. ニーズの深堀り|検索意図を分類して、求められている情報は何かを考える
  4. 戦略策定・制作|競合性の低いキーワードから対策をスタートする

Googleの評価を上げるには良質な記事をつくることが重要です。そして、そんな記事を制作するポイントは「検索キーワードからニーズを掘り下げること」でした。

SEOは、ポイントを押さえれば無料ツールでも成果を出すことができます。

まずは、この記事で紹介したフローを使って上位表示を目指してみてください。さらに結果にこだわるのであれば、以下で紹介するサイトやツールも活用すると良いでしょう。

【お悩み別】キーワード選定に役立つサイト・ツール

Q.読者のニーズをもっと深掘りしたい

以下のような無料の質問サイトには、検索キーワードには表れないようなニーズが隠れていることがあります。運営するサイトのコンセプトに合わせて、ユーザーの悩みが集まるような質問サイトを探してみましょう。

【質問サイトの例】
Yahoo!知恵袋:ジャンルを問わずさまざまな質問がある
@cosme Q&A:美容や化粧品に関する質問がある
弁護士ドットコム:不動産、相続トラブルなどに関する質問がある

Q.Yahoo!のサジェストワードや検索ボリュームを知りたい

ヤフー サジェスト 一括DLツール

ラッコキーワードで取得できないYahoo!のサジェストワードを確認できます。

公式サイト:https://www.yakw.net/

aramakijake.jp

Googleキーワードプランナーでは見られないYahoo!での検索ボリュームを確認できます。

公式サイト:https://aramakijake.jp/

Q.季節によって検索ボリュームが増減するキーワードの動向を追いたい

Googleトレンド

例えば「海水浴」の検索ボリュームは、6~8月頃に増加します。このように、季節によって検索数が変わるキーワードや、最近人気が増え始めたキーワードの検索動向を調べるには「Googleトレンド」が有効です。

公式サイト:https://trends.google.co.jp/trends/?geo=JP

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