• ブログ
  • 【逆効果】ブラックハットSEOとは?絶対NGなSEOがWebサイトにもたらす“再起不能”なペナルティ
2023.09.01 更新
2023.09.01 更新

【逆効果】ブラックハットSEOとは?絶対NGなSEOがWebサイトにもたらす“再起不能”なペナルティ

Written By
S.T.

コンテンツディレクター

SEOの世界には「ホワイトハット」と「ブラックハット」という二つの大きなアプローチが存在します。ホワイトハットは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンのガイドラインに従った正当な方法。一方、ブラックハットは、短期的な成果を追求し、ガイドラインを無視または悪用する手法を指します。

「短期的な成果を追求する」といってもブラックハットSEOは最終的には大きなマイナスを被る可能性があり、かつ本来優先すべきユーザーに対する質の高い情報提供を無視する手法です。知らず知らずのうちにブラックハットSEOとみなされる手法を使ってしまわないよう、注意してください。

この記事では長年SEOに取り組んでいるWebライターである僕が、ブラックハットSEOの基本的な知識と、その主な手法についてわかりやすく解説していきます。

「SEOってそもそも何?基本が知りたい!」という方は、以下の記事をお読みいただくと、概要が理解できます。ぜひあわせてお読みください。

ブラックハットSEOとは?

ブラックハットSEOとは、Webサイトやページを検索結果の上位に表示させるために「検索エンジンをだます」ための手法のことを指します。

たとえば、関係のないキーワードをページに大量に詰め込んだり、訪問者には見えない隠しテキストを使って検索エンジンを欺くような方法がブラックハットSEOに該当します。

ブラックハットSEOにはデメリットしかない

これらの手法は短期的には効果があるかもしれませんが、長期的にはサイトの評価を下げるリスクがあります。GoogleやYahoo!などの検索エンジンがブラックハットSEOをおこなっているサイトを検出した場合、ランキングから外され『出禁』となるペナルティが科されることもあります。

一度出禁にされたWebサイトは、たとえブラックハットSEOをやめてもランキングに戻れないこともあります。文字通り『再起不能』となる厳罰を受ける可能性があるため、ブラックハットSEOには最初から絶対に手を出してはいけません。

【ブラックハットSEOサイトへの大規模なペナルティ】
世界最大手の検索エンジンであるGoogleは、黎明期から現在にいたるまで、幾度となくブラックハットSEOサイトへの対策を繰り返してきました。特に2012年に日本版Googleでもおこなわれた「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」と呼ばれる2度の大きなアップデートにより、ブラックハットSEOでサイトランクを上げていたサイトは重大なペナルティを受けています。その後もGoogleはよりサイト評価の精度を高めるために、定期的に「コアアルゴリズムアップデート」と呼ばれる改善をおこなっています。

ブラックハットSEOの主な手法

ブラックハットSEOにはさまざまな手法が存在します。代表的な手法には以下の6つが挙げられるでしょう。

  1. キーワードスタッフィング
  2. ワードサラダ
  3. 隠しテキスト
  4. 不正な被リンク獲得
  5. コピーコンテンツ
  6. 不正なクローキング

それぞれ簡潔に説明します。

キーワードスタッフィング

Webサイトに掲載されているコンテンツ中に、必要以上にSEOキーワードを詰め込む手法です。

例)SEOキーワードが「東京 猫カフェ」の場合

▲キーワードを意識するあまり不自然な文章になってしまっている。

かつてのGoogleはコンテンツ内のキーワード使用率が高いほど、ページランクも高いと判断されやすくなっていました。現在では検索エンジンの文章を読み取る能力が向上し、不自然な文章は低評価を受けるようになったため、キーワードスタッフィングでページランクを上げることはできなくなりました。

ワードサラダ

内容が支離滅裂で意味のないコンテンツを大量に自動生成し、コンテンツ量を増やす手法です。

例)極端なワードサラダの例

▲ぱっと見普通の文章に見えるが、よく読むとナンセンスな文章。

Googleはコンテンツ数が多いWebサイトほど、ユーザーへの情報提供に貢献しているとして高く評価します。ワードサラダもGoogleの文章読解能力が上がったことで効果がなくなり、廃れていきました。

隠しテキスト

背景色と同じ文字色を使う、肉眼では見えないほど小さいフォントサイズにする、画像を重ねて読めなくする、といった方法でユーザーに見えないテキストを掲載する手法です。

例)隠しテキストの例

▲一見何も書かれていない場所でも…

▲ドラッグして選択するとテキストが見える

ユーザーの目には見えないテキストにSEOキーワードやリンクを隠すことで、Googleからの評価を上げたり、別のページの被リンク数をかせいだりすることが目的です。現在では隠しテキストをGoogleが検出できるようになったため、効果がなくなりました。

不正な被リンク獲得

不適切な手段で被リンクを獲得すること全般を指す手法です。

・サイトランクを向上させたいサイトとは別に多数のサイトを作成し、それらのサイト間で相互リンクをおこなう
・第三者のWebサイトにURLを含むコメントをする
・不正な販売業者から購入する

など

インターネットにおける被リンク数は、「いかに多くのサイトから引用されているか」を表すバロメーターです。多くのサイトからリンクされているサイトは、多くのユーザーに求められる情報が掲載されているサイトとみなされ、Googleでの評価が高まります。

被リンク数は現在のGoogleでもサイトランクの指標として有効ですが、リンク元のサイトの質が低い場合、評価を受けられません。これにより被リンクのためだけに作られた内容の薄いサイトからのリンクは不正とみなされ、かえって評価が下がる原因となります。

コピーコンテンツ

別のページの内容をコピーして、手間なく大量のコンテンツを作成する手法です。以前はページランクの高いページの内容をほぼ丸写しにすることでコンテンツの質・量を確保した「キュレーションサイト」を作ることで、Googleでの掲載順位を高めることができていました。

しかし、質の低いキュレーションサイトが大量発生し検索結果が汚染されたことを重く見たGoogleがこれに対応。コンテンツの「オリジナリティ」や「権威性」「専門性」「信頼性」などを重視して、ページランクを評価するようにアップデートされました。

現在ではコピーコンテンツと判断されたページは評価されなくなっています。

不正なクローキング

サイト評価をおこなうGoogleのプログラムに見せるコンテンツと、ユーザーに見せるコンテンツを分け、不正にGoogleの評価を高める手法です。

例)不正なクローキングの例

▲Googleが見ると普通のサイトなのに…

不正なクローキングの例として「現金受取キャンペーン」を表示したバナー

▲ユーザーが見ると不正なキャンペーンページに見える

過去にはGoogleが評価するページとユーザーが好むページの乖離が激しい時代もあり、クローキングが有効なSEOだったこともありました。現在ではGoogleのコンテンツ読解力が向上し、ユーザーに好まれるページが上位に掲載されるようになっているため、あえてリスクを冒してクローキングを実施する必要性は無くなったと言えるでしょう。

正しいSEOの取り組み方

では、ブラックハットSEOのリスクを避け、持続的な成果を上げるためには、どのようなSEOの取り組みが必要でしょうか。答えは「ユーザーを第一に考える」ことです。

コンテンツはユーザーにとって有益であるべきで、サイトの構造やデザインもユーザーの利便性を考慮して最適化する必要があります。また、キーワードリサーチを行い、ターゲットとするキーワードにもとづいてコンテンツを作成することも重要です。

これらのホワイトハットSEOの手法を取り入れることで、長期的な視点での成功が期待できます。以下はホワイトハットSEOの主な手法の一部です。

  • 高品質なコンテンツの作成: オリジナルで、読者に価値を提供するコンテンツを定期的に作成・更新すること。
  • キーワードリサーチ: ターゲットとするキーワードをリサーチし、それにもとづいてコンテンツを最適化すること。
  • 適切なメタデータの使用: タイトルタグ、メタディスクリプション、ヘッダータグなどのメタデータを適切に設定すること。
  • モバイルフレンドリーなデザイン: モバイルユーザーにも適切に表示されるレスポンシブデザインの導入。
  • サイトの速度最適化: 画像の圧縮、キャッシュの利用、不要なスクリプトの削除などで、サイトのロード時間を短縮する。
  • 内部リンクの最適化: 関連するページ同士を適切にリンクすることで、ユーザーのサイト内でのナビゲーションを助ける。
  • 外部リンクの取得: 高品質な外部サイトからの自然なリンクを取得すること。
  • ユーザーエクスペリエンスの最適化: サイトのデザインや構造をユーザーフレンドリーにすること。
  • ローカルSEOの最適化: ローカルビジネスの場合、Googleマイビジネスの登録やローカル向けのコンテンツ作成など。
  • 定期的なサイトの監査: サイトの問題点や改善点を定期的にチェックし、最適化を行う。
  • ソーシャルメディアの活用: ソーシャルメディアを通じてコンテンツを共有し、ブランドの認知度を上げる。

これらの手法は、検索エンジンだけでなく、実際のユーザーに価値を提供することを目的としています。ホワイトハットSEOは長期的な視点での取り組みが必要ですが、持続的なトラフィックの増加やブランドの信頼性の向上などのメリットが期待できます。

結論:ブラックハットSEOにメリットはない

SEOの世界は奥が深く日々変化していますが、その中心には常に「ユーザーのための価値提供」があります。

「実行すれば即効果が出る」と聞くとブラックハットSEOの手法は魅力的に思えるかもしれませんが、それは一時的な成功を追求するものであり、長期的な信頼やサイトの健全性を損なうリスクが伴います。

一方、ホワイトハットSEOは持続的な成果を目指すアプローチであり、ユーザーとの信頼関係を築く上で欠かせないものです。SEOに取り組む際は、常にユーザーの立場に立ち、価値ある情報を提供することを心がけましょう。

プライムナンバーズではブラックハットSEOは一切行いません。正統派のSEOでサイト運営をしたいけど、自社でやるにはリソースが足りない…とお悩みの方への支援も実施しています。まずはご相談だけでもOKですので、お気軽に弊社までお問い合わせください。

参考サイト

SEOを考慮したページを制作するうえで参考になるページを以下にまとめました。どれも情報量が非常に多いページではありますが、これらの情報を知っているのと知らないのとでは、SEOのやり方に大きな差が出るでしょう。

Googleが掲げる10の事実

Googleがどのような理念で運営されているかを端的に表した10か条のテキストです。このページは直接SEOのノウハウが記載されているわけではありません。しかし世界最大の検索エンジンであるGoogleの理念を理解することは、すなわちGoogleのページ評価基準の根本を知ることです。Googleが掲げる10の事実を知ると、その他のページで語られるGoogleの方針も理解しやすくなるでしょう。

参考ページ:Googleが掲げる10の事実

Google検索セントラル

何はなくとも、まずはこのページを読みましょう。Google検索セントラルには、Webサイトを運営するすべての人に向けた「どうすればGoogleに評価されるページが作れるか」が具体的に記載されています。Webサイトの運営を始める前に目を通しておくことはもちろん、運営に行き詰まったら振り返るチェックポイントとしても役立ちます。特に「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」のページには、現在のSEOで重視されている考え方が詳細に解説されています。

参考ページ:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル

Written By
S.T.

コンテンツディレクター

コピーライティングから校正まで、文章にかかわることならなんでもマルチに引き受けるコンテンツディレクター兼ライター。プライムナンバーズ編集部の中の人1号でもある。永遠の猫派。フリー素材としても活動している。