SEOとは?ガイドラインから紐解く攻略法をわかりやすく解説
Webサイトにユーザーを集めるための「SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)」の必要性は一般に知られるようになってきました。
SEOは「これさえやっておけば絶対にユーザーが集まる」というものではありませんが、SEOの考え方を導入せずにユーザーを増やすことは困難です。本記事はSEO初心者がSEOの概念をおおまかに把握することを目的とし、SEOの定義や施策の種類、考え方、参考資料などを紹介します。
今からSEOをはじめたいと考えているかたは、ぜひお読みください。リスティング広告とSEOの集客効果の比較が気になる方は、こちらの記事で解説しています。
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目次
SEOとは「検索者の意図に合うコンテンツを作る」こと
GoogleやYahoo!の検索結果に自分のWebサイトを上位表示させることが、SEOの主な目的です。上位表示させるページはオウンドメディアの記事であったり、サービス紹介ページであったりさまざまですが、いずれの場合も文章が主なコンテンツとなります。
世界でのGoogleのシェアが約92%である一方、日本国内のGoogleのシェアはおよそ77%に留まっています。しかし2位のYahoo!(約14%)はGoogleのアルゴリズムを利用しているため、実質的にGoogleが9割以上のシェアを占めていることになります(出典:Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats)。
そのため現在のSEOとは、「いかにGoogleに評価されるコンテンツを作るか」を考える施策という面が強いと言えるでしょう。
大切なことはGoogleのガイドラインにすべて書いてある
「SEOとはGoogleに評価されるコンテンツを作ることである」と書きましたが、Googleがもっとも重要視しているのは「ユーザーの検索体験を向上させること」。つまり「ユーザーが知りたい情報を過不足なく提供すること」です。
Googleがどのようなコンテンツを評価しようと考えているかを知る一番の近道は「Google品質評価ガイドライン(Search Quolity Evaluator Guidelines)」を読むことでしょう。品質評価ガイドラインはすべて英語で書かれています。すべて読むのは大変ですので、重要な部分を日本語に翻訳してみました。
この内容から、Googleが考える「よいコンテンツ」とは何かがうかがい知れるのではないでしょうか(太字・マーカーは筆者の編集による)。
検索エンジンは、人々が探しているものを見つけるのを助けるために存在します。そのためには、検索エンジンは、多様で有用かつ高品質の検索結果を、最も有用な順序で提供しなければなりません。
検索の種類が異なれば、必要な検索結果も大きく異なります。医療関連の検索結果は、高品質で、権威があり、信頼できるものでなければなりません。動物の赤ちゃんのかわいい写真]の検索結果は、かわいらしいものでなければなりません。特定のウェブサイトやウェブページの検索結果には、その目的の結果が一番上に来るようにします。多くの意味を持ち、多くの視点を持つ検索には、意味や視点の自然な多様性を反映した多様な検索結果が必要です。
検索エンジンは世界中の人が使うものですから、検索を使う人の多様性を満たすために、検索結果の多様性は不可欠です。
最後に、検索結果は人々の役に立つものでなければなりません。検索結果は、誤解を招くような内容で人々を迷わせるのではなく、権威と信頼のある情報を提供しなければなりません。検索結果は、人々が探しているものを見つけることができるようにすべきであり、不快、動揺、攻撃的、または妨害的なコンテンツで人々を驚かせるべきではありません。有害、憎悪、暴力的、または性的な検索結果は、その人がこの種のコンテンツを探していることが明らかな方法で検索を行い、検索で使用した言葉について他に合理的な解釈がない場合にのみ適切となります。
「Introduction to Search Quality Rating」より
さらに日本語で要約を読みたい場合は、こちらのサイトが参考になります。
実施すべき2つのSEO施策
SEOは大きく「内部SEO(サイト内でおこなう施策)」と「外部SEO(サイト外でおこなう施策)」に分けられます。それぞれどのような施策をおこなうのか、主な具体策について解説します。
1.内部SEO
内部SEOとは、キーワード選定・コンテンツ制作・metaタグの編集・コーディング・サイト構造の調整など、SEOをおこなうサイトにかかわる全ての作業が含まれうる言葉です。
単にSEOというとメディアの記事を作ることだと思われがちですが、それはいわゆる「コンテンツSEO」と呼ばれる内部SEOの一種にすぎません。
コンテンツSEOがSEO施策の大きなウェイトを占めることは間違いありませんが、その他の施策も無視できない影響力があります。とくにサイトのユーザビリティを意識したWebサイト構築は重要です。
たとえば同じコンテンツが掲載されているページでも、読み込み時間が短くなるだけでユーザーの維持率は大きく上がります。サイト構築もコンテンツと同様、「よりよいUXを提供すること」が一番の目標です。
とはいえ既存のWebサイトをコーディングの段階から修正するのは簡単ではありません。もし企業などでWebサイトを新設したり、大規模なリニューアルをしたりするタイミングがあるのであれば、構築時からSEOを意識して作るのがベターでしょう。
2.外部SEO
外部SEOは、主に被リンク獲得施策のことを指します。
自分が運営するサイト以外のサイトから自分のサイトにリンクされることを「被リンク獲得」といいます。被リンク獲得には「こうすれば必ず被リンクがもらえる」といった決まった手法がなく、サイトごとに方法を考える必要があります。
いわゆる「ハック」が難しい部分であり、Web担当者が頭をかかえる最大のポイントです。一般的には「ユーザーにとって有益なコンテンツ」を作ることでSNSなどで拡散され、他サイトにも引用されることで被リンク獲得につながるとされています。
Googleが被リンクの多さをコンテンツの良し悪しを判断する大きな要素としていた時代には、リンクを購入したりリンクを貼るだけのサテライトサイトを作ったりといった方法で無意味な被リンクを大量に獲得し、順位を上げる方法もありました。
しかし現在はそういった方法はスパム扱いされており、実行するとむしろ順位が下がる可能性が高いです。またペナルティを受け、スパム行為をやめても順位が戻らない場合もあります。
SEOに「裏ワザ」はない
作ったWebサイトを多くの人に見てもらうには、今やSEOの考えを取り入れることは必須です。SEOをおこなうサイトの内容や企業の規模によって、できる施策とできない施策が出てきますが、まずはできることから始めましょう。
コンテンツの量を増やしたり、質を上げていく作業はサイト構築後からでも比較的実施しやすいため、多くのサイトがまず取り組む施策でもあります。いずれの施策も実施するにはある程度のマンパワーが必要ですが、リソース投下を惜しむとかけた時間のわりに効果が得られません。
また、手っ取り早くSEO効果を得たいからといって、リンクを買ったりドメインを借りたりといったスパム行為は厳禁です。Googleが禁じているスパム行為ではそもそも順位が上がりませんし、未対策のスパム行為があるとしてもいつかは必ず対策されます。最終的にはペナルティを受け、Googleのインデックスから除外されてしまうでしょう。
そうなれば検索からの自然流入はゼロになるので、実質インターネットにWebサイトが無いのと変わりません。Webサイトを見てもらうためにSEOをしているのに、これでは全く意味がありませんね。
「SEO=Googleの検索順位を上げる」というのは、あくまでWebサイトに人を呼ぶための手段に過ぎません。いまは自然検索から流入を取るのが効率がよいからSEOをするのであり、今後ユーザーが情報を得る方法が変化すれば、SEOそのものが価値を失う可能性もあります。
しかしどのようにユーザーが情報を得る手段が変化しても、「ユーザーによりよい情報提供をおこなう」という動機から出発したコンテンツづくりの価値は変化しません。Googleが提唱する「Content is king.」という言葉の意味を、いま一度考え直してみるのもよいかもしれませんね。
SEOの役に立つ参考資料
SEOで成果を出すために、一度は目を通しておきたい参考資料を紹介します。いずれもGoogleが公式に発表しているデータですが、分量がそこそこ多いのでどこかのタイミングで気合を入れて読み切ることをおすすめします。
Google品質評価ガイドライン
「Google品質評価ガイドライン」はGoogleのスタッフがWebサイトを評価するためのマニュアルです。Googleの内部資料ですが、Webサイトを運営する側にも有益な情報が書かれています。評価する側の基準を知っていれば、それに対応したコンテンツを作りやすくなるはずです。
本記事でも紹介しましたが、全文英語です。しかも全体で170ページほどあるため、DeepLなどの翻訳ツールを使いながら少しずつ読み進めるとよいと思います。
公式サイト:Google品質評価ガイドライン
Google 検索に関するドキュメント
「Google検索に関するドキュメント」は、Webサイト運営者向けにGoogleが公開しているガイドです。SEOの基礎から検索エンジンの仕組みまで詳しく解説されています。この資料内でも特に「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」は必ず目を通しておきたい内容です。
公式サイト:Google 検索に関するドキュメント | Google 検索セントラル | Google Developers
Googleが掲げる10の事実
「Googleが掲げる10の事実」とは、Google自身のサービスに対する姿勢を表したテキストです。あくまでGoogleの姿勢を公に宣言するものではありますが、SEOをおこなう私たちにとっても示唆に富んだ内容であることは間違いありません。なぜならGoogleの検索上位になるためには、Googleが考える「よいコンテンツ」を作る必要があるからです。10の事実の見出しのみを抜き出すと、以下のようになります。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能する。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。
「Googleが掲げる10の事実」より
公式サイト:Googleが掲げる10の事実
まとめ
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