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2021.08.19 更新
2021.08.19 更新

インスタグラム(Instagram)広告の成果を改善する9つのアイデア

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プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

Instagram広告(インスタ広告)や、同じプラットフォームで運営するFacebook広告を実施する際、はじめに意識していただきたいのが、成果の出やすいアカウント設計になるべく近づけることです。「なにがNGでなにが媒体推奨の設定なのか」を知っているのと知らないのでは、最終的な成果も変わってきます。

これから始める方はポイントを抑えた設計を目指す参考として、すでにインスタ広告を掲載している方は自身のアカウント成果の改善の参考として、本記事をお読みください。 なにを「成果」と捉えるかは広告の目的によって異なりますが、今回はコンバージョン獲得目的のアカウント設計をメインに解説します。

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インスタ広告アカウントは①キャンペーン②広告セット③広告の3つからなる

インスタ広告の成果を落とす9個の要因を説明する前に、インスタ広告Facebookアカウント構造を理解しましょう。アカウント構造は以下3つで構成されています。それぞれの役割をカンタンに理解しておきましょう。

  1. キャンペーン…キャンペーン予算や目的を設定可能
  2. 広告セット…広告グループ予算や配信期間、エリア、配置、ターゲットなど設定可能
  3. 広告…画像やテキスト、リンク先を設定して広告の作成が可能

成果を落とす 要因➀ キャンペーン目的が適切でない

キャンペーン作成前に、広告掲載の目的を理解した上で適切な「購入タイプ」と「キャンペーン目的」を選択します。購入タイプは、「オークション」、「リーチ&フリークエンシー」の2つあり、それぞれの購入タイプで選択できるキャンペーン目的が異なります。

購入タイプ:リーチ&フリークエンシーについて

この購入タイプは、条件を満たしている広告主にのみ提供されているため、広告アカウントの状況によっては利用できない可能性があります。「リーチ&フリークエンシー」を利用するには、あらかじめキャンペーンの予約が必要です。

広告の掲載前にキャンペーンのパフォーマンスを予測することが可能です。「リーチ&フリークエンシー」を選択した広告はFacebookとInstagramの両方に配信されますが、キャンペーン目的を「ブランドの認知度アップ」、「リーチ」、「動画の再生数アップ」、「投稿のエンゲージメント」にしている場合は、Audience Networkへの配信も可能です。

課金形態はCPM課金で金額は固定です。なお、キャンペーンが一時停止されないことが前提となります。また、「リーチ&フリークエンシー」が適しているのは、主に以下のようなケースです。

購入タイプ「リーチ&フリークエンシー」が適している場合

  • 20万人以上のターゲット層にリーチしたい
  • 一部地域ではなく、国全体をターゲットにしたい
  • 広告に予測可能なリーチを確保したい
  • 広告が表示される頻度をコントロールしたい
  • キャンペーンを前もって計画して予約したい

購入タイプ:オークション

「オークション」購入は、すべての広告主が利用することができできます。広告は、Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkに配信可能ですが、選択したキャンペーン目的によって配信先は異なります。入札額はオークションの内容によって変動しますが、毎回のオークションにはあらかじめ指定した金額を上限として入札が行われます。

「リーチ&フリークエンシー」と「オークション」では、「オークション」を選択するケースが多いです。どちらを選ぶか迷ったときには「オークション」を選択しておけば間違いないでしょう。購入タイプを選んだら、次に広告の目的に合ったキャンペーン目的を選択します。

▲キャンペーン目的一覧

例えば、フリークエンシー(同一ユーザーに同じ広告を表示する上限回数)を設定してより多くのユーザーへ広告を表示したり、商材の認知度を高めたい場合は、目的:認知度 の“ブランド認知のアップ”や“リーチ”を選択。ユーザーをサイトへ誘導しサイトへの登録や資料請求、購入などを促したい場合は目的:コンバージョン の“コンバージョン”を選択すると良いでしょう。

インスタ広告に実装されている「目的」の活用法については、以下の記事をご覧ください。

成果を落とす要因② コンバージョンポイントが適切でない

ここからはコンバージョンを目的として広告を出稿することを前提として解説します。

コンバージョンをもとに最適化する場合、「何をコンバージョンと捉えるか」というコンバージョンポイントが間違っていては十分な成果が見込めません。たとえば商品購入ユーザーを増やしたくて広告を出稿しているのに、コンバージョンとして計測しているのがWEBサイトへの訪問数だとしたら、広告の成果を正確に把握することはできませんよね。

コンバージョンポイントはそもそも今の設定が適切なのか、今一度確認してみましょう。

成果を落とす要因③ 同一目的のキャンペーンが複数ある

キャンペーンが複数ある場合、キャンペーンの目的が同じであればできる限りまとめましょう。 目的が同じキャンペーンが複数ある場合、キャンペーンをひとつにまとめることで総合的な予算が増え、配信システムの効率が向上します。

たとえばキャンペーン目的とクリエイティブが同一で、ターゲットだけが「男性」と「女性」に分かれているキャンペーンがあるとします。この場合、2つのキャンペーンを統合し、ターゲットを「すべての性別」にすることで広告パフォーマンスが改善する可能性があります。

インスタ広告のキャンペーン設定には、「キャンペーン予算の最適化」という項目があり、この設定をONにすると、入札戦略に応じて多くの成果が得られるようにキャンペーン配下の各広告セット間で予算を分配してくれます。

最適化は広告セット単位で行われるため、同時に配信する広告セット数が増えすぎると1セット当たりの学習数が減り、最適化が完了するまでの期間と予算が増してしまいます。

キャンペーン予算の最適化機能の力を十分に発揮させるためにも、目的が同じキャンペーンはなるべく1つにまとめて「キャンペーン予算の最適化」をONにすることをおすすめします。

成果を落とす要因④ 広告セットが複数ある

インスタ広告は、GoogleやYahooの広告のように、オーディエンスリスト別の入札調整をしたりレポートでコンバージョン成果を確認したりできません。そのためリマーケティングであればリーセンシー(同一ユーザーに同じ広告を表示する時間的間隔)ごとや、興味関心ターゲティング内容、性別などで広告セットを分けたくなりますね。しかし、広告セットを複数作成することはあまりおすすめしません。

その理由は、コンバージョン最適化のために必要な1広告セットあたりのコンバージョン数が十分に集まらない可能性があるからです。広告セットを分けるにあたって目安となるコンバージョンの数は以下になります。

コンバージョン最適化に必要なコンバージョン数は週に50件以上

「1広告セットあたり1週間に50件以上」継続して獲得し続ける必要があります。

たとえば要件が変わらない広告セットA・B・Cがあり、それぞれ週に20件ずつコンバージョンが取れるケースを考えてみましょう。3つの広告セットは単体ではコンバージョン最適化に必要な要件を満たしませんが、3つを統合することで週のコンバージョン数が60件となり、最適化できるようになります。

複数の広告セットを作る事はコンバージョンを分散させることになり、本来のコンバージョン最適化の力が十分に発揮されないことがおわかりいただけたかと思います。

1週間に50件以上のコンバージョン獲得が難しい場合は、コンバージョンポイントを変える

もし複数の広告セットを統合しても1週間に50件以上が難しい場合、本来のコンバージョンポイントの1つ手前をコンバージョンポイントとして設定するのも方法の1つです。

例えば「サイト誘導からフォーム入力ページを経て登録させる」という動線を想定しており、「登録」が本来のコンバージョンポイントとしているサイトがあるとします。「登録」ではコンバージョン数が足りない場合、一つ手前の「フォーム入力」をコンバージョンポイントとすれば、「登録」よりハードルが下がり一週間に50件以上のコンバージョンが獲得できるかもしれません。

これで最適化され、本来のコンバージョンポイントである登録完了数が増えれば結果的に広告の目的は達成されます。 広告セットを作成する際は、上記のことを踏まえて細分化しすぎないように注意しましょう。もし、性別や年齢などのユーザー属性によって明らかに訴求が異なるため広告を出し分けたい場合は、広告セットを分けることも選択肢に含まれます。

成果を落とす要因⑤ ターゲット設定をしぼりすぎている

必要以上にターゲットとするユーザーの年齢や性別、エリアなどを絞りすぎてしまうと、配信ボリュームが確保できないことから最適化が進まず、十分なパフォーマンスを発揮できない恐れがあります。

コンバージョン最適化がきちんと機能すれば、おのずと獲得しやすいユーザーに配信されるようになるため、ターゲットを広くすることで成果が落ちるという心配はありません。

成果を落とす要因⑥ 「広告配信への最適化」設定は適切か

「広告配信への最適化」は「クリック」「コンバージョン」から選択できます。「広告配信への最適化」は、広告配信によってどんな結果を獲得したいかを配信システム側に伝えるための項目です。

こちらで選んだ結果を獲得するように最適化されるため、コンバージョン獲得が目的の場合は「コンバージョン」を選択しましょう。「クリック」を選んだ場合は広告内のリンククリック獲得に最適化されるため、最終的なコンバージョンの獲得にはつながらない可能性があります。

なお、「コンバージョン」を選択した場合の課金対象はインプレッションとなります。リンククリックは選択できません。

最適化と配信

成果を落とす要因⑦ 広告数が多すぎる

1度に出稿する広告数が多すぎると、次のような悪影響がある場合があります。

広告セットひとつあたりの広告数は6件以内に

1度に多量の広告を掲載すると最適化に必要な情報収集期間に時間がかかり、パフォーマンスが低下する恐れがあります。成果を十分に発揮したい場合は1広告セットあたりの広告数は推奨の6件以内におさめましょう。

配置ごとのアセットカスタマイズの利用を検討

インスタ広告は、フィードやストーリーズなどの配置面によって推奨される広告のアスペクト比が異なります。

各配置に適切なクリエイティブを入稿するために、サイズ別の広告を複数入稿したり広告セットを分けた方が良いように思うかもしれませんが、推奨のアカウント設計にはそぐわないものとなってしまいます。 そんなときは、配置ごとに異なるアスペクト比を設定できる「配置ごとのアセットカスタマイズ」を設定すると良いかもしれません。

Facebookページごとに広告数に上限あり

2021年2月16日以降にFacebookページごとの広告上限数が導入されました。Facebookページごとに上限数が異なるので、自身のFacebookページの広告上限数はいくつなのか把握しておきましょう。ページごとに広告上限数が4クラス分けられており、最小数で250件です。 アカウントの以下から確認可能です。

また、Facebookページごとの上限数なので、複数の代理店で運用している時などは注意が必要です。

成果を落とす要因⑧ 予算が十分でない

コンバージョン最適化を基準にすることで、おおよその月に必要な予算額が算出できます。単純計算で、<目標コンバージョン単価×コンバージョン50件=1週間に必要な金額>となります。

ここから月予算も算出できるでしょう。予算が少ないと十分なパフォーマンスが発揮できませんので、目標コンバージョン数や最適化に必要なコンバージョンを見越してあらかじめ予算を計算しておきましょう。

成果を落とす要因⑨ 詳細マッチング設定がOFFになっている

詳細マッチングは、インスタ広告や最適化して広告の効果を高めるための機能です。

詳細マッチング設定をONにすることで、ハッシュ化(不可逆の暗号化)されたユーザー情報とピクセルイベント(Facebookが提供する分析ツール「Facebookピクセル」を通じて計測されたユーザーアクション)をFacebookに送信できます。

これによりWEBサイトで発生したコンバージョンをFacebookの利用者と照合できる件数を増やし、カスタムオーディエンスの規模拡大を高い精度でおこなうことが可能です。

自動詳細マッチングと手動詳細マッチングがありますが、自動詳細マッチングは、イベントマネージャーのピクセルの設定画面からボタンをクリックするだけで設定できます。

まとめ

これまでご紹介してきた「成果を落とす要因」のどれか一つでも当てはまったら、現在運用しているインスタ広告が、本来の成果をあげられていない可能性があります。特別複雑な設定が必要な項目はありませんので、一度運用中のアカウント設定をご確認してみてはいかがでしょうか。

インスタ広告に限らず、運用型広告は媒体によって推奨される広告アカウント設計が存在します。推奨される内容に反する設計になっていると、広告文や画像などのクリエイティブをどれだけ頑張って作ってみても、正しい反響を得られない可能性が高くなってしまいます。

広告費を無駄にせず、効率よく成果をあげるためにも、改めて広告アカウントを見直してみることをオススメします。弊社でもご相談を承っております。いつでもご相談ください。

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プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

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