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2025.07.18 更新
2025.07.18 更新

広告代理店の志望動機が書けないあなたへ伝えます!採用担当はそこまで重視してません

Written By
Y.F.

HR担当兼コンテンツプランナー

「広告代理店向けの志望動機が書けなくて、ESの提出が止まっている…」 と、多くの就活生が同じ悩みを抱えているのではないでしょうか。しかし長年広告代理店の採用に携わっている担当者の視点として、本音を言わせていただきますと、「私たちは皆様が思っているほど、志望動機を重視していませんよ。」

この記事では、広告代理店の採用担当者が、「なぜ志望動機を重視しないのか」「その代わりにESのどこを見ているのか」「重視していないとはいえ、こういう記述をされるとがっかりする志望動機」などを包み隠さずお話しします。

この記事を読めば、あなたが本当に力を入れるべきポイントが明確になり、ESの作成が格段にスムーズになるはずです。

当記事以外にも、選考に関連する記事を作成しています。採用担当の考え方が知りたいという方は是非以下の記事もご参照ください。

目次

就活本などでよく言われる「受かる志望動機」2つのポイント

まずは前提として「良い志望動機」としてよく挙げられているポイントについて紹介します。実際、皆様も以下の内容を意識した志望動機を書こうとして苦戦していませんでしたか。

ポイント1:『なぜ広告業界なのか』を明確にする

広告業界ならではの魅力と、あなた自身の経験や価値観を具体的に結びつけて語ることが求められるポイントです。

例えば以下のような回答を考えていませんか。

「社会や企業の課題解決に貢献したい」という志望動機

(具体例)「ゼミで地方創生のマーケティング事例を研究し、優れた商品やサービスも、その魅力が伝わらなければ意味がないことを痛感しました。広告の戦略的なコミュニケーションによって、まだ知られていない価値を社会に届け、企業の成長に貢献したいから志望しました。」

上記の志望動機について、心からそう思って広告業界を志望したのであれば、是非その点をアピールしてください。しかし、採用担当者から高評価を得るために作られた志望動機であれば、それはオススメしませんよ。

その理由については、次の章で説明させていただきます。

ポイント2:『なぜ、その広告代理店なのか』を具体的に語る

志望動機を書くポイントの2つ目として、他社との違いを明確に理解した上で、その会社独自の魅力と自分の志向が合致しているとアピールすることが求められるポイントです。

一般的に、以下のような観点で他社との差別化を図っていませんか。

a.事業領域や強み:「マス広告に強いのか、デジタルマーケティングに特化しているのか」「データ分析基盤が強みなのか、クリエイティブで数々の賞を受賞しているのか」など、企業の得意領域を把握し、自分のやりたいことと結びつけます。

b.クライアントや実績:「どのような業界のクライアントを多く抱えているか」「過去にどのような成功c事例や代表的な仕事があるか」を調べ、自分が関わりたい領域や、共感した仕事内容に触れます。

c.企業理念や社風:「どのようなビジョンやミッションを掲げているか」「社員インタビューなどから、どのような人が活躍し、どんな雰囲気の会社なのか」を理解し、自身の価値観と合致する点を述べます。

これらの情報を丹念に調べ上げ、その会社でなければならない理由を見つけ出さないといけないと考えていませんか。でも実際はそこまで他社との違いを調べたとしても、採用担当者からすごく高い評価を得られるとは限らないです。それは何故か。次の章で説明いたします。

【本題】それでも、採用担当者が志望動機を重視しない2つの理由

私たち採用担当者は、皆さんが時間をかけて完璧に仕上げようとした志望動機についてなぜ重視しないのでしょうか 。その理由について説明させていただきます。

理由1:学生の言う「やりたいこと」は、現実の仕事内容とズレていると知っているから

これは、先ほどのポイント1「なぜ広告業界なのか」で触れた、皆さんがこの内容なら高評価を得られるだろうと考えて書いていただいた志望動機に対しての、採用担当者の本音です。

例えば、「社会や企業の課題解決に貢献したい」「まだ知られていない価値を社会に届けたい」という内容について、学生の皆さんのイメージと、実際の業務との間には大きなギャップが存在します。

そもそも私たちの仕事は、必ずしも「まだ知られていない価値を社会に届ける」という、壮大なテーマではないという点です。特に、弊社のようなWeb広告代理店のミッションは、より明確かつ現実的です。それは、運用型広告を通じてクライアントの売上や申込数を増やすこと、これに尽きます 。

もちろん、結果として優れた商品が世に広まる手助けになることはあります。しかし、私たちの仕事の出発点は、社会的な価値の発見ではなく、あくまでクライアントが望む「売上目標の達成」という非常に具体的な目標です。

そのため、「まだ知られていない価値を社会に届けたい」という言葉を聞くと、「『クライアントの売上を少しずつ伸ばしていく』という弊社の業務をやりたいと思ってくれるんだろうか?」と疑問を感じてしまいます。壮大な目標を掲げると、実際の業務内容と乖離が生じてかえって逆効果となる場合があります。

理由2:「なぜウチか」への完璧な答えを、学生に求めていないから

就活で最も難しいとされるポイント2「なぜ、その広告代理店なのか」に対する、私たちの率直な意見です。

結論から言えば、私たちはこの問いに完璧な答えを求めていません。 なぜなら、採用担当者自身が「学生が外部から見抜けるほど、広告代理店それぞれに根本的な違いはない」と理解しているからです。

もちろん、各社それぞれに特徴はありますが、その本質的な違いを、限られた情報しかない学生の皆さんが見抜くのは不可能に近いのです。

にもかかわらず、皆さんはESで「この会社でなければならない理由」を必死に探そうとします。その結果、どうなるでしょうか。自然と、説明会やHPで企業側がアピールしている、せいぜい数個の「強み」や「特徴」にたどり着きます。

そのため、志望意欲の高い学生ほど、皆と同じような志望動機になってしまうという現象が起こります。正直採用担当としては、「またこの志望動機か~」となり、見飽きてしまっています。

だからこそ、無理に作り上げた差別化ポイントを語っていただくよりも、「数ある広告代理店の中からなんでウチの求人が目に止まったか」そのきっかけを教えていただくほうが、よほどあなたの人柄や考え方がわかっていいです。 完璧な企業分析よりも、あなたの正直な興味の対象を採用担当者は知りたいです。

どうでしょうか。皆様がこれで受かると考えていた志望動機と、実際の採用担当者の捉え方とでギャップはありましたか。実は、就活本などで書かれている内容と、リアルな採用担当者の考えは、かなり乖離していることも多いのです。

【本質】志望動機より重要!採用担当がES全体で見ている3つの「基礎力」

では、私たちは志望動機の内容そのものの代わりに、ESのどこを見ているのでしょうか。それは、ESという提出物全体からにじみ出る、あなたの社会人としての「基礎力」です。 どれだけ素晴らしい経験をしていても、それが相手に正しく伝わらなければ意味がありません。 ここで挙げる3つのポイントは、ESで志望動機よりも遥かに重視して見ているポイントです。

①「神は細部に宿る」― 誤字脱字や文章表現の正確性

まず、大前提として、誤字脱字がなく、日本語として自然で正しい文章が書けているかをみます。 広告代理店の仕事は、クライアントに提出するレポートの数値の抽出や、設定する広告のテキストなど、細部まで正確性が求められます。 ESという公式な書類を丁寧に仕上げられない方に、「入社してから業務を任せるのは難しいかな」と思ってしまいます。

最近ではAIを活用することでカンタンに文章を見てもらえます。うまく活用して、ミスのない正しい文章表現で提出しましょう。

②「結論から、お願いします」― 読みやすく、論理的な文章構成力

ESの各設問に対して、まず「結論」から簡潔に書くことが重要です。この「結論ファースト」の文章構成は、多忙なビジネスパーソンに対して、短時間で要点を正確に伝えるための基本スキルです。 学生のうちから慣れておきましょう。

また結論ファーストであっても、結論がまとまってない場合もあります。例えば自己PRで「私は、物事の本質を見抜いて、目標達成を阻害する要因を見つける分析力があります。」というような冗長な表現をする方がいます。これは「私には課題解決力がある」と一言でまとめた方が良いでしょう。

結論を簡潔にまとめる能力がある方は、ビジネスでコミュニケーションが取りやすい人材です。是非最初の一文を相手に伝わりやすい表現にしてください。

③「あなただけの物語」― 抽象論ではない、具体的なエピソード

「私の強みはコミュニケーション能力です」「粘り強さには自信があります」といった抽象的な言葉だけを並べられても、採用担当者は「本当に?」と疑問を持ちます。その能力があることを説明できる、あなた自身の具体的な経験エピソードを記載してください。

例えば、自己PRで「リーダーシップがある」とアピールする場合の、悪い例と改善例をご紹介します。

■良くないESの書き方:「リーダーでした」という事実報告

「私は大学時代、学園祭の実行委員長を務めて、50名の実行委員をまとめて、大学祭を成功に導いた経験があります。この経験で培ったリーダーシップを活かし、貴社でもチームを牽引したいです。」

これでは、「実行委員長に就いていた」という単なる役職の報告に過ぎず、リーダーシップがあるという根拠になっていません。「大学祭を成功に導いた」という表現も、何が成功の基準かわからないため、リーダーシップを発揮し目標達成したと説明する根拠としては不十分です。

採用担当者が知りたいのは、その役職で具体的に何をしたかであり、リーダーシップがあるといえる根拠です。

■良いESの書き方:行動と結果をセットで簡潔に語る

「私の強みは、チームのメンバーの強みを活かし、目標達成に導くリーダーシップです。

学園祭の実行委員長として、イベントチケットの販売を担当した際、学外からの売上が伸び悩むという課題に直面しました。

そこで私は、メンバーの得意分野に合わせて役割を再編成しました。デザインが得意な人にはポスターとチラシ作成を、人と話すのが得意な人には近隣店舗へのポスター掲示交渉を、地道な作業が好きな人にはチラシのポスティングを、という形でメンバーに仕事を割り振りました。

その結果、チーム全体のモチベーションが向上し、効果的な広報活動が展開でき、目標としていたチケット数を完売させることができました。」

後者の例はただリーダーをしたという経験だけで終わらず、具体的な行動を記載したことで、「リーダーシップがある」という言葉に説得力が生まれました。

学生時代に経験した内容は、みんなに誇れるような素晴らしい経験である必要はないです。ただその経験において、具体的に自分が行動したことを記載することで、他者とはかぶらないあなただけの自己PRにすることができます。その内容を採用担当者は知りたいと思っていますよ。

これはNG!採用担当をがっかりさせる志望動機ワースト3

志望動機を重視しないとは言いましたが、マイナスの印象を持たせてしまう内容はあります。以下の3つのような書き方は避けましょう。

NG例1:「教えてもらえる環境に魅力を感じた」という受け身な姿勢

プライムナンバーズは、未経験からプロを育てる手厚い研修制度に自信があり、それをアピールポイントとしています。 しかし、それは自ら「成長したい」という意欲を持つ人のためのものです。会社は学校ではありません。「知識のない私でも、たくさん教えてもらえるこの会社なら、成長できると思った」というような受け身な姿勢が見える志望動機を書く方を採用したいとは思いません。

例えば、「御社の研修制度で基礎知識を吸収したうえで、実践を積むことでいち早くコンサルタントのプロとして活躍できる環境があると感じ志望しました。」といったように、研修を主体的に利用していち早く成長したいという意欲を持つ人を採用したいと考えています。

NG例2:事業内容とズレた「やりたいこと」を書く

広告代理店といっても、業務範囲は会社によって異なります。志望動機で記載した「自分がやりたい」ことが、その会社で実施していない事業の場合、それはマイナス評価となります。

例えば、弊社の主戦場は、Web広告を通じてクライアントの売上や申込数を増やすことです。「人を感動させるCMを作りたい」「クライアントのTikTokアカウントをバズらせたい」と記載された場合、弊社の事業内容からかけ離れています。

その場合は、「この方がやりたいことは弊社では実現できないから、入社してもすぐ辞めるだろうな」と判断してしまいます。その方に能力があるかどうかとは別の基準で不合格となってしまうので、事業内容とズレたことは志望動機に記載しない方がよいです。

NG例3:すべての会社で当てはまる志望動機である

「人のためになる仕事をしたい」「自分自身が成長できる会社だと思ったから」これらの志望動機は、広告業界関係なくどこの会社でも当てはまる志望動機です。さすがにこれらだけ説明されても「どこの会社でもよくない?」と考えてしまいます。

「絶対に広告業界でないといけない」「御社だからこそ志望したいと思った」という考え抜かれた志望動機である必要はないと思いますが、せめて「広告業界に興味を持った理由」や「マーケティングをやってみたいと思った理由」など業界や職種に興味を持った理由については、お伺いしたいとは考えています。

これなら書ける!プライムナンバーズのESでアピールしてほしい2つのこと

「じゃあ、具体的に何を書けばいいの?」と思いますよね。大丈夫です。難しく考える必要はありません。弊社のESでは、以下の2つのうち、どれか1つでもあなた自身の言葉で伝えてくれると嬉しいと考えています。

きっかけを教えて!弊社に興味を持った理由

「なぜ弊社か」まで深く考えなくてOKです。まずは、数ある業界の中から何かしらの条件を指定して、企業検索したところ弊社を見つけて応募に至ったと思います。どういう条件で企業を探していたのか、会社選びの軸を教えてください。

あなたの経験を教えて!「結果を出すこと」に面白みを感じたエピソード

弊社は「超結果を出す」ことにこだわっています。 アルバイトやサークル活動などで、目標達成に向けて取り組んだ経験を「ガクチカ」や自己PRで教えてください。その際に、「具体的な目標」、「目標達成するにあたって生じた課題」、「それを解決するためにした行動」、「その経験から何を得たか」などの経緯を教えてください。私は、志望動機を考えこむよりも、上記の内容をわかりやすく説明する方法を考える方が、ES通過率はグッと上がると思いますよ。

背伸びした志望動機は不要。興味を持ったらまずはESを提出しましょう

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。再度私の考えをお伝えしますが、ESで知りたいのは、きれいにまとまった志望動機ではなく、あなたが弊社に興味を持ったきっかけとあなたの経験やそこから学んだことです。

志望動機に悩む時間があるなら、ぜひそれを企業選びやどの会社でも説明できる自己PR・ガクチカの内容整理に使っていただいた方がいいと思います。

弊社プライムナンバーズは、あなたの学生時代の経験や、どうやって弊社を見つけたのか?というきっかけをまずは聞きたいと思っています。広告業界や弊社の業務内容に少しでも興味が湧いたら、志望動機に悩む前に、まずは気軽にエントリーしてみて欲しいです。

弊社のご応募はマイナビで受け付けています。以下のリンクより、仕事内容や説明会の情報をご確認ください。皆様のエントリーを心よりお待ちしています。


マイナビ2026

Written By
Y.F.

HR担当兼コンテンツプランナー

言わずと知れた鶏先輩。広告運用をはじめ、採用、担当、品質管理、メディア媒体交渉、マーケティングなど様々な業務を担当し、今自分が何担当なのか?見失う。実はプライムナンバーズ最古参メンバーのひとり。特技は1~1,000までの数字をもらえば、その図鑑番号のポ〇モンを当てられること!