リマーケティングとは?「いちばん成果が出る」ディスプレイ広告のターゲティング
ディスプレイ広告には「リマーケティング」というターゲティング方法があります。リマーケティングはディスプレイ広告に設定できるターゲティングの中でも問い合わせ獲得などの成果が得られやすいため、できる限り利用したい方法。
本記事ではリマーケティングの特徴や、なぜ成果があがりやすいのかなど、リマーケティングについての基礎知識を解説します。ちなみにこのターゲティングを指して、Google Display network(GDN)では「リマーケティング(リマケ)」、Yahoo Display Adnetwork(YDA)では「リターゲティング(リタゲ)」と呼んでいます。
本記事では、便宜上「リマーケティング」に統一します。なお、ディスプレイ広告に関する基礎知識は以下の記事で紹介しています。あわせてご覧ください。
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目次
リマーケティングで興味関心の高いユーザーに再アプローチする
たとえば「気になるタイトルのゲームがあり、そのタイトルを検索してサイトで情報を調べた。するとその後、他のニュースサイトなどを見ている際に、さっき見たゲームの広告が表示された」という経験はありませんか?これがリマーケティングです。
リマーケティングを利用すると、広告主のウェブサイトに訪問したものの商品購入や問い合わせなどまでは到達しなかったユーザーに対し、別のサイトを見たときに自社の広告を配信することができます。
リマーケティングは多くの業種で有効なターゲティング手法です。リマーケティングがあまり効果を発揮しない業種については、別記事で紹介していますのでご参照ください。
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リマーケティング配信の仕組み
リマーケティングでユーザーを特定し、適切な広告を配信するためには「Cookie(クッキー)」と呼ばれる個人識別情報が必要です。またユーザーが訪れるWebサイト側でも、誰がどのような情報を見たかという情報を保存するために「リマーケティングタグ」と呼ばれるコードを記述しています。
情報を一時保存する「Cookie」
Cookieとは、ホームページを訪問したユーザーの情報を一時的に保存する仕組みのことです。ユーザーがサイトを訪問するとCookieが付与され、訪問履歴がサーバー上に残ります。ユーザーが使用するブラウザの設定でCookieの発行をオフにすることも可能ですが、基本的にほとんどのユーザーはCookieの機能がオンになっています。
Cookieはユーザーの個人情報に直接つながるため、広告配信における個人を見分ける信号として長年利用されてきました。しかし個人情報の特定・乱用にもつながるおそれがあることから、GoogleのサードパーティCookie廃止計画や、AppleによるSafariブラウザへのサードパーティCookieブロック機能の標準実装など、インターネット広告業界ではCookie廃止に向かう流れがあります。
近年ではより安全にインターネットを利用できるよう、Cookieに頼らず(クッキーレス)かつ個人情報が漏洩しないユーザートラッキング方法の開発が進められています。
ページユーザーの行動を解析する「計測タグ」
計測タグとは、広告成果の計測・アクセス解析など様々な機能をサイトに組み込むためのコードのことを指します。ページを訪れたユーザーの情報を集めたり、ページの情報をブラウザに記憶したりする計測タグがあり、その中でもリマーケティングに用いるものを「リマーケティングタグ」と呼びます。
「Cookie」と「タグ」でリマケ配信が可能に
Webサイトを訪問するだけで特定のユーザーに特定の広告を配信できるのは、Cookieとタグを使うことで次のような仕組みが作れるからです。
- リマーケティングタグを実装したサイトにユーザーが訪れる
- 利用したブラウザに閲覧履歴が残る(Cookie)
- 情報をもとにユーザーを追いかけ、別サイトでも広告を表示
リマーケティング広告出稿時の注意
リマーケティングで広告配信をする際は、以下の4つの項目を理解しておきましょう。それぞれを理解してリマーケティングを利用することで、より効果的な運用が可能です。
ユーザーをコンバージョンに導きやすい
リマーケティングを利用することでユーザーをコンバージョン(ここでは商品購入やサービス申し込みなどを指す)に導きやすいのは、最も興味関心が高いタイミングでアプローチができるからです。
WEB上で商品の購入やサービスへの申し込みを検討する場合、いくつかのサイトを回って比較検討するのが一般的です。一度目の訪問では申し込みに至らなくても、比較検討が終わったタイミングで再度アプローチすれば、購入・申し込みに至る可能性は高まります。
ディスプレイ広告は「多くのターゲットに広告配信し認知を高める」という使い方が一般的ですが、リマーケティングは範囲が狭く確度の高いユーザーだけに配信するので、購入・申し込みなどのコンバージョン獲得を目的として利用されます。
リマーケティング配信が出来る媒体は多い
運用型広告の媒体であれば、ほぼすべての媒体でリマーケティングの設定ができます。代表的な媒体として、以下が挙げられます。 設定方法は媒体によって異なりますので、利用する媒体の公式ヘルプなどを参考に設定を行ってください。
- GDN(Google広告)
- YDA(Yahoo!広告)
- Facebook/Instagram
- LINE
- YouTube
- SmartNews
以下の記事もあわせてご覧いただくと、より理解が深まります。
「階層」と「期間」でリマーケティングの成果が決まる
リマーケティングで効率よくコンバージョンに結び付けるには、ターゲットの検討が必要です。リマーケティングのターゲットを決めるポイントは「階層」と「期間」。
「階層」は、ユーザーがWEBサイトのどのページまで進んだかを表す指標です。TOPページで離脱したユーザーと、申し込みフォームまで進んでから離脱したユーザーでは、申し込みに至る可能性は後者の方が高くなります。これまでのユーザーの行動から分析し、どのページ(階層)まで進んだユーザーがコンバージョンに至りやすいかを見つける作業が必要です。
「期間」はユーザーが最後にWebサイトを訪れてから経過した日数です。階層と同様に、何日前に訪れたユーザーのコンバージョン率が高くなるかを分析する必要があります。一般的には階層は「申し込み・購入ページ」、期間は「7日以内」であれば、興味関心が高いユーザーだと考えられます。
この条件に当てはまるユーザーをターゲットにリマーケティングを実行すれば、コンバージョン獲得効率は非常に高くなるでしょう。
ターゲットを絞り込み過ぎない
ユーザーの「階層」と「期間」に加えてリマーケティングの成果を左右するのは「ユーザーサイズ」です。
ユーザーサイズとは、設定したターゲティングに含まれるユーザーが何名いるかを示したデータです。
ユーザーサイズの目安は利用する広告媒体によって違いますが、いずれの場合も成果を出すには少なくとも1000ユーザー以上は必要になるでしょう。
配信数が少なすぎると、広告の最適化に必要なデータが集まらず本来得られた成果が得られないといった悪影響が出てきます。
ディスプレイ広告でもリマーケティングでコンバージョンを獲得できる
リマーケティングはコンバージョン獲得に至りやすいターゲティング手法ですが、その性質と適切な設定を理解していなければ本来の効果が発揮されない可能性があります。
また、リマーケティングを始める前に自サイトユーザーの行動を分析したり、コンバージョンに至るまでの仮説を立てたりすることも必要です。