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2024.10.01 更新
2024.10.01 更新

P-MAXで分析できる項目7種と改善施策を解説!

Written By
R.Y

コンテンツプランナー

P-MAX広告は「Performance Max(パフォーマンスを最大化)」の略称で、1つのキャンペーンでGoogle広告の枠全てに配信できるメニューです。Google AIにより、ほぼ自動で配信ができるため、運用の手間のかからないメニューです。その一方で、検索広告・ディスプレイ広告と比較すると分析できるデータ項目が少ない上に、手動で調整できる項目も少ないため改善施策を打ちにくいというデメリットもあります。本記事ではP-MAX広告で確認できる分析項目7種と改善施策についてご紹介します。

P-MAXで分析できるセグメント一覧

本記事ではP-MAXキャンペーンで確認できる下記7種を紹介します。

1.検索カテゴリ
広告の表示につながった検索語句のカテゴリグループごとの成果を確認できます。

2.配信先プレースメント
広告がどのWEBサイトで表示されているかを確認できます。

3.日時
「曜日別×時間別」の成果を確認できます。

4.デバイス
PCやスマートフォンなど「デバイス別」の成果を確認できます。

5.一致した地域
「広告が表示された地域」の成果を確認できます。

6.オークション分析
検索面での表示率など競合指標を確認できます。

7.アセット
画像、動画や広告見出しなど、広告の素材となるアセットのパフォーマンスを確認できます。

1.検索カテゴリ

検索カテゴリとは、広告の表示につながった検索語句のカテゴリグループのことです。ユーザーの意図やサービスの属性に基づいて、Google AIにより複数の検索語句が1つの検索カテゴリに分類されます。検索語句はユーザーの顕在化されたニーズでもあるため、クリエイティブやランディング ページのコンテンツの改善にも役立てることができます。確認手順は以下のとおりです。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「分析情報とレポート」→「分析情報」を順にクリックします。

③スクロールして「検索語句に関する分析情報」を確認します。
右上で期間設定の変更が可能です。「カスタム」を選択すると自由に期間設定を変更できます。
表示回数やクリック数などその他指標を確認したい場合は「詳細レポートを表示」をクリックします。
※ここで確認できるのはあくまで”検索カテゴリ”です。”検索語句ごと”の成果ではないため注意しましょう。

改善方法

検索カテゴリを使った改善策として、下記の3点が挙げられます。
①成果の良い検索カテゴリをP-MAXキャンペーンの検索テーマに追加することで、機械学習の最適化を促進させます。
②P-MAXと併せて検索広告を配信している場合は、P-MAXで獲得実績のある検索カテゴリをキーワードとして検索広告に追加することで、売上拡大や獲得効率を改善できる可能性があります。
③無駄な費用が発生していたり、配信意図に反する検索カテゴリでの表示が確認できたら除外キーワードを設定します。

2.配信先プレースメント

配信先プレースメントでは、ディズプレイ広告がどのWEBサイトで表示されているかを確認できます。またYouTube・ファインド広告の表示回数の確認もできます。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「レポート エディタ」を順にクリックします。

③「P-MAXキャンペーンのプレースメント」をクリックします。

④「P-MAXキャンペーンのプレースメント」では、どのWEBサイトに広告が表示されているかが確認できます。またこのレポートで確認できるのは、大きく分けると「YouTube・ファインド面の表示回数」と「ディスプレイ面の表示回数」です。レポートの「P-MAXキャンペーンのプレースメント」指標の「Googleにより所有・運営」の項目がYouTube・ファインド面の表示回数、それ以外のURLがディスプレイ面の表示回数です。

また管理画面のP-MAXキャンペーンの合計値からプレースメントレポートの合計値を引いた数値が「検索」面の表示回数となります。

改善方法

このレポートはパフォーマンス改善ではなく、ブランド保護の問題に対処するためだけに使用することをGoogleが推奨しています。そのため自社のブランド毀損につながるようなWebサイトへの広告掲載が確認できたら、そのようなサイトに配信されないようプレースメントの除外設定をしましょう。

3.日時

「曜日別×時間別」の成果を確認することができます。確認手順は以下のとおりです。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「広告が表示された日時と場所」を順にクリックします。

③「広告が表示された日時」では「曜日別×時間別」の成果を確認することができます。

改善方法

コンバージョンの少ない曜日、時間帯があれば「広告のスケジュール」設定より、「曜日」「時間」を指定して配信除外や入札抑制することが可能です。成果状況に応じてGoogleAIが入札調整しているため調整は不要な場合がほとんどです。しかしセール期間に入るなど、急激に配信状況が変動することが想定される場合は、機械学習が追いつかないため、手動で調整するのも1つの手段です。

4.デバイス

「デバイス別」の成果を確認することができます。確認手順は以下のとおりです。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「広告が表示された日時と場所」を順にクリックします。

③「デバイス」では「モバイル、パソコン、タブレット、テレビ画面」の成果を確認することができます。

改善方法

コンバージョンの少ないデバイスがあれば配信除外や入札抑制することが可能です。しかし、成果状況に応じてGoogleAIが入札調整しているため調整は不要な場合がほとんどです。
とはいえ「テレビ画面」は認知施策では有効ですが、広告から最終ページURLへ遷移できない仕様のため、コンバージョンに繋がりにくいです。そのためコンバージョン施策の場合は、あらかじめ除外しておいてもよいでしょう。

5.一致した地域

「広告が表示された地域」の成果を確認することができます。確認手順は以下のとおりです。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「広告が表示された日時と場所」を順にクリックします。

③「一致した地域」では「広告が表示された地域」の成果を確認することができます。
ここではターゲット設定は「日本」としているにもかかわらず、ターゲット設定していない「タイ」「アメリカ合衆国」へも広告が表示されていることが確認できます。

改善方法

Googleの地域ターゲティングの仕様上、ターゲティング設定した地域以外のユーザーにも広告が表示される可能性があります。そのため配信したくない地域があればあらかじめ除外設定することに加え、定期的に「一致した地域」を確認し、不要な地域が確認できれば除外することをオススメします。

6.オークション分析

検索ネットワークで配信された検索広告およびショッピング広告のオークション分析データが確認できます。確認手順は下記のとおりです。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「オークション分析」を順にクリックします。

③オークション分析では検索面での表示率など競合指標を確認できます。検索広告ではキーワード単位でのオークション分析が可能ですが、P-MAXではキャンペーン単位でしか確認できません。また分析データにはすべての競合他社が表示されるわけではなく、シェアの高い競合他社が表示される点も注意が必要です。

改善方法

クリック率やコンバージョン率が低下している要因が、競合の広告によるものかどうかを推定できます。オークション分析で競合企業のインプレッションシェアや上部表示率が上昇した時期とクリック率やコンバージョン率が低下した時期に相関があれば、競合の影響を受けている可能性があります。
その場合は検索カテゴリの成果と照らし合わせて、どの検索語句で影響を受けていそうか確認します。また該当の語句で実際に検索をかけて、競合企業がどのような広告を出稿しているか、新たな施策(セールや特典、新たな訴求など)を実施しているかなどを確認しましょう。要因が特定できれば”競合優位点を含む訴求内容をアセットに追加する”などの具体的な対策を講じることができます。

7.アセット

画像、動画や広告見出しなど、広告の素材となるアセットのパフォーマンスを確認することができます。

▼手順
①広告管理画面でP-MAXキャンペーンを選択します。
②左側のタブで「キャンペーン」→「キャンペーン」タブ→「アセットグループ」を順にクリックします。

③現在配信中のアセットの「詳細を表示」をクリックします

パフォーマンスは「低」「良好」「最良」の三段階で評価されます。また評価するためのデータが不足している場合は「データ不足」「保留」と表示されます。不承認となっているアセットや自動作成されたアセットは評価対象外となり「該当なし」と表示されます。

改善方法

パフォーマンス「低」のアセットは削除し、新規アセットへ差し替えてアセットの有効性を高めましょう。また機械学習により成果が良いアセットに配信量が寄っていくため、1ヶ月以上配信しても「保留」「データ不足」ステータスのアセットは、成果が悪い(パフォーマンスが「低」である)と判断してもよいでしょう。

8.まとめ

P-MAXキャンペーンでは成果を確認できる項目は少ないものの、確認できる項目で改善策は導き出せます。
もしP-MAXの運用についてお困りのことがあれば、無料で相談を承っておりますので、下記よりご連絡ください!

Written By
R.Y

コンテンツプランナー

広告運用コンサルタントとして入社後、2024年にマーケティングチームへ異動。広告運用の経験を活かし、自社サイトのコンテンツ制作を手掛けている。 幼少時代から尋常ならざる脚力を持ち合わせており、「本気を出せば徒歩でイタリアまで行ける」と豪語する。通称【プライムナンバーズの黒豹】