【完全ガイド】Google検索広告とは?仕組み・メリット・始め方、SEOとの違いなど基本情報を網羅
Google検索広告とは、関連する語句がGoogleで検索された際に結果画面に表示される広告です。需要が明確な顕在層へのアプローチに向いています。
この記事では、Google検索広告の仕組みや出稿方法など基本的な情報を網羅して解説します。各所でご紹介する関連記事もあわせてご参照ください。
また、記事の内容をスライド形式にまとめた資料も下記より無料でダウンロードいただけます。記事の内容をいつでも見返せるように保存してご活用ください。
目次
Google検索広告の構成と仕組み
Google検索広告は、ユーザーがGoogleで検索した語句に連動して結果画面に表示される広告です。「スポンサー広告」の文字の直下に表示されます。

広告の構成
広告は主に「見出し」と「説明文」から構成されます。掲載される場所によっては「サイトリンク」「構造化スニペット」「コールアウト」など詳細情報も表示されます(省略される場合もあり)。

■サイトリンク
メインのリンク先の他に遷移してほしいページを表示できる。説明文を付与することもできる。
例)お問い合わせ–資料一覧–会社概要
■構造化スニペット
情報の種類を表す「ヘッダー」と具体的な内容を書く「値」の組み合わせで表示される付加情報。
例)「サービス(ヘッダー):送料無料、24時間サポート、返品OK(値)」
■コールアウト
商材のメリットをアピールできる、12文字以内の短い文章。
例)安心の30日間返金保証
広告が表示される仕組み
検索広告はGoogleでユーザーが検索したキーワードに連動して表示されます。「広告運用」と検索すると、広告運用サービスに関する企業の広告が表示されます。これはただ無作為に表示されているわけではなく、広告主が設定したキーワードとユーザーが検索したことば(=検索クエリ)が一致している場合に表示されます。

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しかし、ユーザーの検索クエリと一致するキーワードが設定された広告は大量に存在します。多数の広告主がこぞって広告を入稿しているからです。
表示できる広告枠は限られているため、「オークション」の仕組みを使って掲載する広告をGoogleが自動で選出しています。このオークションは、お金だけでなく広告の質も考慮して競われます。

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オークションに入札するお金は、手動で調整するほか自動で調整してくれる機能(自動入札)も利用できます。自動入札を使えば、”なるべく安くオークションに勝てるライン”を自動で探りながら調整してもらえます。
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キーワードには「マッチタイプ」がある
ひとくちに「キーワードが検索クエリと一致する」と言っても、一致の度合いはさまざまです。一言一句一致する場合もありますが、一部のみ・意味合いのみの一致も考えられます。その一致度を仕分けるのが「マッチタイプ」です。
マッチタイプには「完全一致」「フレーズ一致」「インテントマッチ(部分一致)」の3種類があります。
「完全一致」はキーワードとほぼ同じクエリ、「フレーズ一致」はキーワードと同じ意味を含むクエリです。「インテントマッチ(部分一致)」は最も範囲が広く、”クエリに関連した意味を含んでいる”というだけでも広告が表示されます。
広告主は、キーワードを設定するときに同時にマッチタイプも指定します。「プライムナンバーズ株式会社」のような固有名詞は完全一致、「Web広告」のような一般名詞はフレーズ一致やインテントマッチで登録するなど、使い分けが必要です。
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紛らわしい?リスティング広告・SEOとの関係
Google検索広告は「リスティング広告」とも呼ばれます。また「SEO」とよばれる技術も同じく検索結果の上位にサイトを表示させるためのもので、検索広告とよく比較されます。それぞれとGoogle検索広告との関係は下記のとおりです。
「リスティング広告」とGoogle検索広告の関係
「リスティング広告」は「検索結果に連動するテキスト広告」の総称で、Google検索広告はリスティング広告の一種です。検索結果が「リスト(一覧)」で表示され、その一覧の中に挿入される広告、という意味で「リスティング広告」と呼ばれています。
リスティング広告には、Google検索広告のほかにYahoo!検索広告やMicrosoft検索広告も含まれます。また、検索結果に表示されるショッピング広告なども含まれる場合があります。
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「SEO」とGoogle検索広告の関係
SEOとは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略です。 Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードが検索されたとき、広告枠ではない「自然検索(オーガニック検索)結果」として自社のウェブサイトをできるだけ上位に表示させるための施策や工夫のことを指します。
つまり、広告媒体にお金を払わずに検索結果の上位を狙うのがSEO、広告媒体にお金を払って検索結果の上位に載せるのが検索広告です。ただしSEOの施策を練ったりSEOに適した記事を作成したりするのを有償で専門家に委託する場合もあるため、”お金の使いどころが違う”とも捉えられます。検索からの流入を増やしたいときは、どちらの効率がより良いか考える必要があります。
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Google検索広告のメリット
検索広告の最大のメリットは、すでに商材に興味を持っている顕在層にアプローチできることです。それを含むメリットは下記のとおりです。検索広告全般に共通するもののほか、Googleの検索広告ならではのものもあります。
①購買意欲の高い顕在層に直接届く(共通)
Googleだけでなく検索広告全般に共通する、最大のメリットです。ユーザーが「(ホテル名)予約」「都内(サービス名)問い合わせ」のような具体的なキーワードで検索している瞬間に広告を表示できます。
テレビCMのように不特定多数の人に発信するのとは対照的で「今すぐその情報や商品を必要としている人」にピンポイントでアプローチできるため、購入や予約などの成約(コンバージョン)に結びつきやすいです。
②SEOに比べて即効性がある(共通)
SEOと比べた検索広告のメリットです。SEOは検索結果の上位に露出するまでに数日~数ヶ月程度かかりますが、検索広告は配信されるとすぐに上位に表示できます。期間限定のキャンペーンや新商品が発売されたときなど、すぐに流入を増やしたいときに向いています。
③低予算から開始・調整できる(共通)
テレビCMのように多額の予算がないと出稿できないわけではなく、(理論上は)1日100円などの少額からでも始められます。またクリック単価制(クリックされてはじめてお金がかかる)がメインであり、広告が表示されただけではお金がかからないことがほとんどです。クリックあたりにかける金額はいつでも調整でき、広告の停止・再開も自由に制御できます。
ただし、広告を確実に表示させて成果につなげるためにはある程度の予算が必要です。広告主や弊社のような運用代理店は、予算や設定を調整しながらなるべく少ないお金で多くの成果を得ること(=費用対効果を良くすること)を目指しています。
④リーチできる範囲が圧倒的に広い(Google)
GoogleはPC・スマートフォンともに検索エンジンシェアのトップを占めています。より多くのユーザーに広告を配信する機会があるという点で、Googleは最大級のプラットフォームです。
検索する人も検索される回数も多いため、検索広告を配信したい場合にGoogle広告は必須といえます。またYahoo!検索広告が日本国内限定なのに対し、Google検索広告は海外に向けた配信も可能です。
⑤優秀な自動配信”P-MAX”を活用できる(Google)
Google広告には、P-MAXとよばれるAIによる自動運用の広告メニューがあります。P-MAXはGoogle広告のすべての面を網羅して広告を配信するメニューで、もちろん検索広告も配信されます。
P-MAXは”Performance MAX”の名のとおり、とにかく成果を最大化することに特化しています。GoogleのAIがリアルタイムで広告の配信を制御し、最大の成果を得られるように調整してくれます。
検索広告のみを出したい場合には向きませんが、他のGoogle広告(ディスプレイ広告、YouTube広告など)にも並行して配信してよい場合は活用しましょう。
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Google検索広告の費用の目安
検索広告の費用は主にクリック課金制(CPC)で、表示だけでは費用は発生しません。広告主が1日の予算を自由に設定できます。
運用者の体感では、Google検索広告は月額20万~60万円で出稿する方が多い印象です。
計算方法
費用の目安は【1クリックあたりの単価×獲得したいクリック数】で計算するとわかりますが、クリック単価は業界やキーワード、広告の質によって大きく変動します。 獲得したいクリック数や購入してほしい商品数に合わせて、下記のように計算してみましょう。
クリック単価が100円の場合、10,000回のクリックを獲得するために必要な予算は 100円 × 10,000クリック = 1,000,000円(100万円)。
さらに、購入率(コンバージョン率)が1%である場合、
10,000回のクリックのうち1%=100件の購入が発生する。
したがって、100個の商品を販売するために必要な予算は1,000,000円となる。
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キーワードごとのクリック単価の目安は、Google広告のツールである「キーワードプランナー」で算出できます。出稿したいキーワードがある場合は事前に調べておくと予算を決めやすくなります。
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Google検索広告 出稿までの手順
Google検索広告を出稿するまでの流れをご紹介します。おおまかな流れは下記のとおりです。
①Google広告アカウントを作成
②キャンペーンを作成
③キーワード・広告(広告グループ)を設定
④審査通過後、配信開始
①Google広告アカウントを作成
まず、広告を管理するアカウントを作成します。この時点で必要なのは下記の2つです。
Googleアカウント: Gmailなど普段使っているものでOK
ビジネスのウェブサイト:広告をクリックしたユーザーが訪れるページのURL
広告アカウント作成手順
Google広告の公式サイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックします。

広告用のGoogleアカウントでログインします。

最初の画面でキャンペーン作成を促されますが、まずはアカウントの全体設定を先に行うためスキップします。※配信する広告の用意がすでにある場合はこの場でキャンペーンを作成することもできます。
「事業内容について」の画面でWebページ、電話番号、またはアプリを設定します(仮でも可。設定しないと進めません)。

次以降の選択肢を「スキップ」し続けるとキャプチャのようなポップアップが表示されます。すぐに広告を配信する予定がない場合は「キャンペーンの作成を中止」して、アカウントの作成を先に進めましょう。

請求先の国、タイムゾーン、通貨を設定します。


サポートを受けるかどうか選択することもできます。

②キャンペーンを作成
用意した広告アカウントでキャンペーンを作成します。
キャンペーンとは「広告をまとめる箱」のようなもので、広告グループ・広告・キーワード(リスティング広告の場合)を内包した下記の図のような構造になっています。※Google広告以外の媒体でもほとんど共通です

補足:キャンペーン・広告グループの分け方
Google検索広告の場合、キャンペーンと広告グループは下記の基準で分けるとよいでしょう。ただし、細分化しすぎるのは推奨されていません。
キャンペーン→予算や配信ルール単位
・予算が異なる(例:キャンペーンAでは50万/月、Bでは20万/月で配信する)
・配信地域が異なる(例:キャンペーンAは東京に、Bは千葉に配信する)
・配信目的が異なる(例:キャンペーンAは認知拡大、Bは商品の購入促進)
広告グループ→広告文単位(=同じ広告文を配信できるか)
・キーワードの意図が異なる(例:グループAはブランド訴求、Bは機能訴求のキーワードに配信する)
・誘導先のページが異なる(例:グループAは商品一覧に、Bは店舗一覧に誘導する)
管理画面の「概要」から「新しいキャンペーン」、または「キャンペーン」の「+マーク」から作成します。


キャンペーンタイプの選択画面で「検索」を選ぶと、リスティング広告が入稿できます。

「単価設定」に進み、重視している要素を選択します。商品の購入や申込みなどコンバージョンを重視している場合は「コンバージョン」、売上金額を重視する場合は「コンバージョン値」、サイトに流入してほしい場合は「クリック」、検索結果の上部に表示したい場合は「インプレッションシェア」を選択します。選択に応じて最適化されるようになります。

参考ページ:目標に基づいて入札戦略を決定する
続いて配信されるネットワークを選択します。「検索パートナーネットワーク」にチェックを入れていると、Google以外のサイトも表示対象になります。「ディスプレイネットワーク」にチェックするとサイトのディスプレイ枠など、検索結果以外の枠にも表示対象が広がります(テキストが画像広告として表示される)。
地域、言語、スケジュールなどを画面に沿って入力してキャンペーン設定は完了です。



③広告グループとキーワードを設定
キーワードと広告を設定します。ここで1つ分の広告グループが自動で作成され、作成を完了したあとに別の広告グループを追加できます。




予算を設定し、確認して完了です。

広告グループの追加は、追加したいキャンペーンの広告グループ階層→+ボタンからできます。

④審査通過後、配信開始
入稿が完了次第、審査が行われます。特に問題なければ、審査が完了次第配信が開始されます。すぐに配信したい場合やスケジュール設定をしている場合はそのままで問題ないですが、手動で配信を開始したい場合はキャンペーンのステータスをオフにしておきましょう。
Google広告ポリシーに反していると判断された場合、審査に落ちるため開始されません。広告を修正して再審査を請求しましょう。審査に落ちた理由がわからない場合はGoogleのサポートに問い合わせましょう。
継続的な運用が不可欠
Google検索広告は、キーワードや広告文の設定内容によって成果が大きく左右されます。また一度配信したら終わりではなく、成果が落ち込んできたら広告文を修正する・キーワードを適宜除外する(=配信対象から外す)などの調整が必要です。
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