• ブログ
  • 御社はリスティング広告掲載しないで。効果の出ない業種の傾向
2020.08.13 更新
2020.08.13 更新

御社はリスティング広告掲載しないで。効果の出ない業種の傾向

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

「リスティング広告はWEB広告の中でも費用対効果が良い」といわれているのに、なぜうちの会社ではなかなか結果がでないのか?と悩んでいらっしゃる方はいませんか?あるいは、何が悪いのだろう?何か間違っているに違いない!と考えて必死で問題を探しているとか。

もしかしたらあなたのその努力は無駄かもしれません。というのも、そもそもリスティング広告では成果が出づらいケースというのが存在しているのです。巷には「リスティング広告で結果がでなければ何をやっても結果がでない」などと言ってしまう不誠実な広告会社もありますが、そういった話を鵜呑みにしないでください。

この記事では、広告運用者がこれまでの経験をもとに、リスティング広告の実施をオススメしない例外的ケースを正直にお伝えいたします。下記のケースに当てはまる企業様は、リスティング広告の掲載は一度考え直していただく方が良いかもしれません。

ケース①:広告に利用できる適切な検索キーワードがない

これは当たり前のことではあるのですが、リスティング広告は検索結果に掲載する広告ですから、検索されなければ広告表示すらされません。つまり、検索されないようなキーワードでしかプロモーションできない商品やサービスの場合、リスティング広告で成果を出すのは難しいでしょう。適切な検索キーワードがない、という状態は例えば以下のようなケースが考えられます。

商品カテゴリそのものに名前が存在していない場合

例えば、現在では「スマートフォン」という言葉は一般的ですが、現在のようなスマートフォンが発売される前、それはただのハイエンドな携帯電話でしかありませんでした。もちろんスマートフォンという言葉はあったような気もするのですが、だれもそれをスマーフォンとは呼ばず、名詞としてユーザーが利用するコトバではありませんでした。

そういった商品の市場を開拓していくという段階では、対象となるキーワードのボリュームが少なく、周辺領域のキーワードから攻める(例えば「携帯電話」とか「携帯電話 高機能」など)必要が出てきます。すると、どうしてもユーザーのニーズと売りたい商品の間にギャップが生まれてしまいます。結果として「携帯電話」として検索された場合は現在でいう「ガラケー」の方がCVRが高くなりやすく「スマートフォン」のCVRは必然的に低下し、検索結果面のオークションで戦えるだけの競争力を持つことが難しくなってしまいます。

ニーズをゼロから掘り起こす必要があるようなサービスの場合

例えば、40年ほど前は「男性が自分で眉毛を整える」ということが一般的ではなかったと聞きます。このようなサービスのように、そもそものニーズが少ない場合はユーザーが検索行動に至りにくいため、リスティング広告で結果を出すのはなかなか難しいでしょう。この時代にイチからニーズを引き出し男性向けの眉毛を整える商品を浸透させていったメーカーの方々は本当にすごいと思います。

あなたの会社でプロモーションしていきたい商品が上記のようなケースに当てはまる場合はリスティング広告だけでは期待する結果を得られない可能性もあるため、デジタルにとらわれず他のメディアや手法も同時に検討していく必要があります。特に市場そのものをこれから開拓していく必要があるような商品やプロダクトの場合、「その商品が解決できる問題点そのものがユーザーにとってどれだけクリティカルな問題であるのかを広く深く認知させる」プロモーションを同時に実行していく必要があるでしょう。

ケース②:認知を目的としている場合

リスティング広告は、良くも悪くも検索されなければ広告掲載がされないサービスですから、検索という強力なフィルタがかかった状態のユーザーはCVに至る確度が高い一方でその数が限定されてしまう欠点があります。これは具体的に以下の2点において問題があります。

・リーチできるユーザーが少ない
・クリック単価が高くな

もし出来るだけ広く多くの人に知ってもらう、あるいは集客する、といったところまでをゴールとした場合、限られた人にだけしか広告が配信されずに集客単価が高くなるリスティング広告の手法は適切でないというのは明らかですよね。

ちなみに類似のケースで「自社サイトに設置している動画を見せたい場合」も想定できます。自社サイト内の動画を見せるためにリスティング広告で誘引するのもあまり効率が良くないため注意が必要です。

上記のように認知を目的としている場合やWEBサイトへの集客を目的としている場合は、あえてターゲットを絞り高額なクリック単価で誘引する必要はありません。出来る限り安いクリック単価で広くリーチできる広告媒体を活用するほうが無難です。

例えばGoogleやYahoo!の提供するディスプレイ広告(GDN・YDN)や、X(Twitter)、Instagram、Facebook、LINEなどのソーシャルメディアを活用した広告も候補です。これらの媒体であればリスティング広告と比較しても圧倒的に安いクリック単価でより多くのユーザーを誘引することができます。

また、ターゲットが薄まってしまうことを懸念されることがありますが、現在の各ディスプレイ広告は精度の高いターゲティングを行うことができるため、ある程度限定したターゲットにリーチさせたい場合でも十分な効果を発揮します。

ケース③:コンバージョンのハードルが低く、高CVRが期待できる場合

広告のゴールとして設定するコンバージョンのハードルが低い商材もリスティング広告に向かない場合があります。これは例えば以下のようなケースです。

登録情報が極端に少ない無料会員登録などのコンバージョン獲得

例えば、メールアドレスの登録だけでその他の個人情報の入力が不要な場合で、かつ無料で登録できるようなフォームでのユーザー獲得などがこのケースに当てはまります。

コンバージョンによるユーザーへのインセンティブが大きい場合

例えば「登録によって〇〇円がもらえる」「特典として人気の限定品が用意されている」あるいはBtoBのプロモーションでよくあるケースで「非常に魅力的なE-bookが用意されている」場合などが当てはまります。

こういったケースでは、確度は高いがクリック単価も高いリスティング広告よりも、広く安く誘引できるディスプレイ広告の方がより安くユーザーを獲得できる可能性があります。

例えばBtoBのE-bookダウンロードを目的とした広告では、リスティング広告よりもしっかりターゲティングしたFacebook広告の費用対効果が良い場合が多いですし、商品力のある化粧品のサンプルセットの申込獲得であれば、リスティング広告よりもGoogleやYahoo!のディスプレイ広告の方が同様の費用対効果で多くの獲得が得られる場合もあります。また、アフィリエイト広告のような手法もおすすめです。

ケース④:審査が通らない商材・サービスの場合

最後に、媒体の掲載ポリシーに抵触する商材、サービスであるケースです。これは掲載しようにもできない案件のため、無理にリスティング広告の掲載にこだわらずに、掲載が可能な媒体を他に探した方が良いでしょう。掲載ポリシーに関わる場合、媒体側をいくらプッシュしてもできないものはできませんから、ここに無駄な時間を使うべきではありません。

GoogleとYahoo!の掲載ポリシーについては以下から確認することができます。

▼Google広告禁止コンテンツ
https://support.google.com/adspolicy/answer/6008942?hl=ja

▼Yahoo広告ヘルプ 掲載できない広告
https://ads-help.yahoo-net.jp/s/article/H000044788?language=ja

なお、各媒体のポリシーや審査における問題は化粧品・コスメ・医薬品・エステ・脱毛・医療・健康食品など、薬事法や医療広告ガイドラインなどに触れるコンプレックス関連商品で非常に多く生じます。

この点について、弊社では媒体とのリレーションを確立するとともに専門の外部弁護士と顧問契約を結んでおり、各媒体のポリシーに準拠しつつもしっかりと掲載ができる体制を整えていますので、この点でお悩みの方はぜひ以下のボタンからご相談ください。

ちなみに、インターネット広告の媒体は国内に無数にあるため、ポリシーによって掲載できなかった広告も配信できる媒体もモノによってはあります。あきらめずにそれら他媒体を探してみることをおすすめします。媒体選びもご協力いたしますので、お気軽にご連絡ください。 ※もちろん反社会的なサービスは難しいですが…

「とりあえずリスティング広告」はやめよう

効果が良いといわれるリスティング広告も万能ではありません。確度の高いユーザーを誘引しコンバージョンにつなげる。ということについては非常に強力な広告手法であることも事実ですが、同時にまた上記に記載したような欠点もあるのです。

結局当たり前の結論になってしまいますが、「とりあえずリスティング広告」ではなく、自社のサービスの特徴やプロモーションの目的に合わせた広告をプランニングすることでプロジェクトは成功に近づくことでしょう。

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

プライムナンバーズお役立ちブログの編集部。すべての広告主・広告運用担当者・ちょっと広告運用について知りたい人・偶然お役立ちブログを見つけた人に「役に立った!」と思ってもらうことを最大の目的としています。