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2025.01.22 更新
2025.01.22 更新

【基礎知識】Web広告の種類とそれぞれの概要を解説!

Written By
R.Y

コンテンツプランナー

Web広告にはリスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告など、さまざまな形式があります。
Web広告の種類を知ることで、ターゲット層や目的に応じた適切な広告形式を選定できます。
本記事では主要なWeb広告の種類とそれぞれの概要を解説します。広告形式を選定する際にお役立てください。

▼Web広告の種類一覧はこちらからダウンロードいただけます。

Web広告とは

Web広告とは、企業や個人がインターネットを通じて幅広いユーザーに商品やサービスの魅力を訴求できる広告です。
Web上の検索エンジンやSNS、動画サイトなど、多様なメディアで広告を展開できます。
また別称としてインターネット広告やデジタル広告とも言われます。

下記のように広告の種類は大きく分けてWeb広告、4マス媒体、プロモーションメディアの3つがあります。

【広告の種類】
①Web広告
Google・Yahoo!・Instagram・LINEなど
②4マス媒体
テレビ・新聞・ラジオ・雑誌
③プロモーションメディア
交通広告・野外広告・DM・イベントなど

電通の調査レポートによると、2023年の広告費約7兆円のうち、Web広告の広告費比率は約45%です。
Web広告費は2021年に4マス媒体の広告費をはじめて追い抜き、Web広告へコストをかける企業が年々増えています。

参考:電通「2023年 日本の広告費」

Web広告の概要については下記の記事をご参照ください。

Web広告のメリット

Web広告のメリットは、下記の3つです。

①「人」をターゲティングできる

Web広告では、年齢や性別、居住地、興味関心など、詳細な「人」へのターゲティングが可能です。4マス媒体やプロモーションメディアでは広告を掲載する「場所」を指定できますが、「人」を絞り込んだターゲティングはできません。
そのため、Web広告は情報を届けたいユーザーに向けて効率的に配信できます。

②リアルタイムで効果測定ができる

Web広告は、クリック数やコンバージョン率などのデータをリアルタイムで確認できます。そのため、配信状況に基づいて迅速に施策(広告文の修正やキーワードの入札額調整など)を実行できます。

③少額からはじめられる

従来のマスメディア広告とは異なり、Web広告は少ない予算からはじめられます。Web広告には広告をクリックされた分だけ料金がかかる「クリック課金」や、表示された回数に応じて料金がかかる「インプレッション課金」といった仕組みがあり、初期費用が発生しない場合がほとんどです。そのため、まずは小さな予算で試験的に広告を配信することも可能です。

Web広告の種類

11種類のWeb広告の形式とそれぞれの概要について解説します。また下図のように、広告形式ごとにリーチしやすい層(非認知層、潜在層、顕在層)が異なります。下図はあくまで一般的な認識であり、例外もあります。例えばリスティング広告は顕在層だけでなく、非認知層へのリーチも可能です。そのため、目安としてご活用ください。

①リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は検索エンジンでユーザーがキーワードを検索したときに検索結果ページに表示される広告のことです。

▼広告イメージ

【特徴】
①購買意欲の高いユーザーをターゲティングできる
検索キーワードはユーザーのニーズが明確に現れます。
例えば「冷蔵庫 価格」で検索しているユーザーは「冷蔵庫の購入に際して、事前に価格を比較検討したい」というニーズがあることを推察できます。
このようなキーワードに広告を配信することで、購買意欲が高いと考えられるユーザーをターゲティングできます。

②検索結果の上位に表示できる
運用次第で検索画面1ページ目の上部に自社の広告をすぐに表示することができます。通常、検索結果の上位に自社サイトを表示するにはSEO対策が必要です。一般的にSEOは上位表示するまでに数ヶ月かかり、かつ必ず掲載順位が上がる保証はありません。しかしリスティング広告では、費用をかければ時間をかけずに検索結果画面の上部に表示できます。

代表的なリスティング広告であるGoogle広告やYahoo広告、Microsoft広告については下記の記事をご参照ください。

②リターゲティング広告

リターゲティング広告は、過去に自社のウェブサイトを訪れたユーザーや特定のアクションを起こしたユーザーに対して広告を表示する手法です。ユーザーがサイトを離れた後も別のウェブサイトやアプリで広告を表示することで、再訪問やコンバージョンを促進します。主にCookie※1やデバイス情報を活用して、ターゲットユーザーに関連性の高い広告を配信します。

※1 Cookieとは
Cookieとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした情報を記録するファイルのことです。ユーザーが訪れたサイトの履歴、入力したデータ、ID、さらに利用環境などの情報が記録されます。

▼広告イメージ

【特徴】
①クリック率・コンバージョン率が高い
自社のウェブサイト(商材・サービス)に興味を示したことがあるユーザーを配信の対象とするため、他の広告形式に比べてクリック率やコンバージョン率が高くなる傾向があります。

②ブランド想起を強化できる
ユーザーがサイトを訪れた後に広告を表示することで、ブランドや商品への認知を強化し、最終的な購入決定に繋げる効果があります。

③ユーザーにネガティブな印象を与える可能性がある
広告がしつこく感じられる場合、ユーザーにネガティブな印象を与え、逆効果となる可能性があります。ただし、広告媒体によってはフリークエンシー(広告との接触頻度、回数)を調整することで対策できます。

③ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、ウェブサイトやアプリ内の広告枠に表示される画像、動画、テキストなどのことです。バナー広告、サイドバー広告、ポップアップ広告などが代表的な形式で、インターネット上のさまざまな場所に配信されます。広告は視覚的にユーザーの注意を引くため、主にブランド認知を高める目的で配信されることが多いです。

▼広告のイメージ

【特徴】
①広範囲のユーザーにリーチできる
様々なWebサイトやアプリの広告枠に掲載できるため、多くのユーザーにリーチできます。

②視覚的な訴求力が高い
ディスプレイ広告は画像や動画を使った広告のため、ブランド認知の向上や商品やサービスの魅力を視覚的にアピールすることに向いています。

③意識されず見過ごされやすい
多くのWebサイトでは広告が頻繁に表示されるため、一定のユーザーはディスプレイ広告を意識せずに見過ごす傾向があります。広告が目に入ってもクリックされず、エンゲージメントが低いことが懸念されます。

④動画広告

YouTubeやWebサイト内に表示できる動画形式の広告です。視覚と聴覚を同時に引きつけるため、従来の静止画やテキスト広告に比べて強い印象を与えることができ、特にブランド認知や商品・サービスの詳細な説明に向いています。

▼広告のイメージ

【特徴】
①ブランド認知度を向上できる
短期間で多くのユーザーにリーチし、視覚的な印象を残すことで、ブランドの認知度を効率的に高めることができます。

②複雑な情報を伝えられる
動画では製品の使い方やサービスの具体的なメリット、ブランドの価値観など、複雑な情報を短時間で視覚的に伝えることができます。デモンストレーションやチュートリアル形式の動画は、詳細な商品やサービスの理解を促進できます。

③制作コストが高い
高品質な動画広告を制作するためには、企画、撮影、編集といったプロセスが必要であり、静止画広告やテキスト広告に比べて制作コストがかかります。特にプロフェッショナルな映像制作が求められる場合、費用が高額になることがあります。

⑤SNS広告

SNS広告は、Facebook、Instagram、X、LinkedIn、TikTokなどのソーシャルメディアプラットフォーム上に表示される広告です。

▼広告のイメージ

【特徴】
①拡散力がある
ユーザーがリポストなどで拡散した広告は、広告費用の対象になりません。そのため、拡散されると無料で多くのユーザーにリーチでき、予想以上の効果を得られる可能性があります。

②視覚的な訴求力がある
SNSプラットフォームは画像や動画の共有に特化しているため、ビジュアルコンテンツを効果的に使って商品やサービスをアピールできます。特に写真や動画をメインにした投稿が多い InstagramやPinterestでは、ブランドの世界観を伝えやすいです。

SNSごとに利用ユーザー層やターゲティング手法も大きく異なります。
媒体ごとの特徴を確認したい場合は下記の記事をご参照ください。

⑥アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は一般的に「成果報酬型広告」と呼ばれています。
広告の表示やクリックでは費用が発生せず、会員登録や商品購入などの成果(コンバージョン)に至った場合に広告主がWebサイトの運営主に広告料金を支払うシステムです。

▼広告のイメージ

【特徴】
①成果報酬型のため、一定のCPAで広告掲載できる
成果が発生した場合に費用が発生するため、CPAの成果を一定に保つことができます。
これにより、無駄な広告費が発生することなく、費用対効果を安定させることができます。

②掲載の保証がない
アフィリエイターやWebサイトの運営者が選んだ広告主でなければ広告を掲載できません。

③固定費が発生する
ASP※2を通して広告を出稿する場合は月額料金などの固定費が発生します。
通常の月額料金は3~5万円程度です。
※2 ASP(アフィリエイトサービスプラバイダー)
アフィリエイトの仕組みをサービスとして提供している会社

⑦ネイティブ広告

メディアのコンテンツやデザインに自然に溶け込む形で表示される広告のことです。広告であることが明示されてはいますが、ユーザーが閲覧している記事やフィード、動画と一体化した形式で表示されるため、違和感なく広告が受け入れられるのが特徴です。主にニュースメディア、ブログなどで多く利用されています。

▼広告のイメージ

【特徴】
①自然な形で広告を訴求できる
メディアのコンテンツと調和して表示されるため、ユーザーにとって興味や関心のある情報として受け取られる可能性が高く、理解してもらいやすいです。
さらに広告に対する拒否感が少なく、自然な形で受け入れられやすいため、クリック率やエンゲージメントの向上が期待できます。

②サービス内容が複雑な場合でも特徴をしっかり訴求できる
記事形式のネイティブ広告は、読者に興味を持って詳細まで読んでもらいやすいです。そのため、情報量が多く複雑な内容でも、訴求内容をしっかり伝えられます。

⑧メール広告

メール広告とは、電子メールを通じてターゲットユーザーに配信できる広告です。多くの場合、最新ニュースや販促キャンペーン、セール情報などが含まれ、企業やブランドが見込み客や既存の顧客に直接アプローチできる手段として利用されます。

メール広告には主に2つの形式があります。

①自社のリストを利用した広告(メールマガジン)
企業が自社で保有するメールアドレスリストを活用し、ターゲット顧客に向けて商品やサービスの情報を定期的に送信する方法です。例えば、最新ニュース、キャンペーン案内、特別オファーなどがあります。
②外部リストを利用した広告(ターゲティングメール広告)
他社が保有する顧客リストを借り受け、見込み顧客に広告を送る方法です。外部リストを使うことで、新規顧客の獲得を目指しますが、リストの質が広告効果に大きく影響します。

▼広告イメージ

【特徴】
①ターゲット精度が高い
顧客リストを利用することで、特定のユーザー層に直接アプローチできます。購買履歴や関心に基づいてパーソナライズされたメッセージを送信することが可能です。

②即時性と柔軟性がある
メールは即時に配信されるため、セールや期間限定キャンペーンなど、時間的制約のあるプロモーションに適しています。また、メッセージを送信するタイミングや内容を細かく調整できるため、ターゲットや状況に合わせた最適なプロモーションが行えます。例えば、売れ行きに応じて追加の割引情報を送るなど、状況に合わせた対応が簡単に行えます。

③メールが開封されない可能性がある
ユーザーは自分に関係のある内容や興味を引くメールでないと開封しません。また、大量のメールを一斉に送ると、通信キャリアやプロバイダにスパムとみなされ、メールが届かなくなることがあります。

⑨予約型広告(純広告)

予約型広告(純広告)とは、一般的にWebサイトやアプリ内の特定の広告枠を事前に購入して広告掲載できる形式のことです。広告の表示回数や広告掲載時間を事前に確保できるため、認知の拡大など安定した広告効果が期待できます。

▼広告のイメージ

【特徴】
①ブランドイメージを強化できる
予約型広告は目立つ広告枠(Webサイトのトップページなど)に掲載できるため、認知度の向上やブランドイメージの定着に効果的です。

②露出が確実
メディアとの契約によって広告枠が事前に確保されているため、広告が確実に掲載されます。特定のメディアやウェブサイトに露出したい場合に適しています。

③コストが高い
人気のあるウェブサイトや大手メディアにおける予約型広告は高額になることが多いです。特に長期間の掲載や大きな広告枠を確保する場合、広告媒体によっては掲載価格は1,000万円を超えます。

⑩リワード広告

ユーザーが特定のアクション(広告の視聴やクリック、アプリのインストールなど)を行うことで報酬(リワード)を得られる形式の広告です。
リワードには、ゲーム内のアイテムやポイント、アプリ内通貨、クーポンなど、ユーザーにとって有益なものが提供されます。この形式は特にモバイルアプリやゲーム内広告で多く利用されます。

▼広告のイメージ

【特徴】
①高いエンゲージメント率が期待できる
ユーザーが報酬を目当てに広告を視聴するため、他の広告形式に比べて視聴完了率が非常に高いです。ユーザーが積極的にリアクションするため、エンゲージメントは高くなりやすいです。

②広告に対するユーザーの好感度が高い
報酬が得られることからユーザーは広告に対して前向きな姿勢を持ちやすく、従来の広告に比べて広告拒否感が少ないです。広告を視聴するメリットをユーザーが感じるため、ポジティブな体験につながりやすいです。

③報酬目当てのリスク
ユーザーはリワードを目的に広告を利用するため、リワードを得た後はアプリやサービスをすぐに離れてしまう「報酬目当て」ユーザーが一定数存在します。一時的なインストール数や登録数は増加するものの、実際に長期的な利用にはつながりにくい場合があります。

⑪デジタル音声広告

デジタル音声広告とは音声コンテンツ内で配信される形式の広告です。主に音楽ストリーミングサービス、ポッドキャスト、インターネットラジオなどで配信できます。音声だけで伝えるため、ユーザーは他の作業(運転、仕事、運動など)をしながらでも広告を聞くことができます。

▼広告のイメージ

【特徴】
①認知拡大に向いている
Googleの調査結果によるとGoogleのデジタル音声広告(YouTubeオーディオ広告)の87%で広告想起率が向上し、81%でブランド認知度が高まりました。この結果から認知拡大に向いている広告形式と言えます。

②リアルタイムでなくても視聴してもらえる
ラジオや音楽を、過去の番組も含めていつでも聞くことができます。そのため従来のラジオと違い、リアルタイムの放送を聞き逃したユーザーにも広告を配信することができます。

③行動につながりにくい
音声広告を聴いているユーザーは、運転中や運動中など、すぐにアクションを取れない状況にあることが多いため、視覚的な広告に比べてクリックや購入につながりにくいです。

まとめ

Web広告で目的を達成するためには、適切な広告形式を選定することに加え、適切な予算、ターゲティング、クリエイティブを計画立てて準備する必要があります。

またWeb広告をはじめるとき、Web広告の選び方だけでなく、
広告予算はどうやって決めたらいい?
どのようなことに気をつけたらいい?
など様々な疑問がでてくるかと思います。
弊社ではWeb広告をはじめる際の様々なご相談を無料で承っております。
何かお困りの事があれば、弊社までお問い合わせください。

Written By
R.Y

コンテンツプランナー

広告運用コンサルタントとして入社後、2024年にマーケティングチームへ異動。広告運用の経験を活かし、自社サイトのコンテンツ制作を手掛けている。 幼少時代から尋常ならざる脚力を持ち合わせており、「本気を出せば徒歩でイタリアまで行ける」と豪語する。通称【プライムナンバーズの黒豹】