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2025.02.27 更新
2025.02.27 更新

【導入は要注意?】YouTube動画広告シーケンスの仕組みと入稿方法

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N.F.

コンテンツプランナー

動画広告シーケンスは、複数の動画広告を特定の順序でユーザーに表示し、商品やサービス、ブランドのストーリーを段階的に伝える手法です。
本記事では、動画広告シーケンスの仕組み・メリットと注意点・入稿方法など、基本的な知識を解説します。

動画広告シーケンスの仕組み

動画広告シーケンスでは、複数の動画を順番に配信することで、視聴者に対して一貫したメッセージを伝えます。各動画は「ステップ」と呼ばれ、各ステップごとにユーザーの反応に基づき次の動画が表示される仕組みです。

たとえば、ステップ①の動画を視聴し終えたユーザーには次回はステップ②の動画が表示されますが、ステップ①の動画をスキップしたユーザーには再度同じ動画を表示できます。
このように、ユーザーの行動を反映しながら段階的に情報を提供したい場合に使われます。

うまくステップを設定できれば、「何度も同じ広告が表示される」とユーザーが広告に対して不快感を覚えることが減り、ブランドメッセージを伝えられるため、広告の視認性や効果を高められます。

動画広告シーケンスで使用される広告フォーマット

動画広告シーケンスで使用できる代表的な広告フォーマットには、以下の3つがあります。

①スキップ可能なインストリーム広告

再生開始から5秒後にスキップ可能な動画広告で、ユーザーが広告の視聴を途中で中断できます。この形式はユーザーの興味を短時間で引く必要があり、インパクトのあるメッセージが求められます。

②スキップ不可のインストリーム広告

広告の再生が終了するまでスキップできない形式の広告です。そのため視聴者が広告を完全に視聴することを前提に、メッセージ性が強くユーザーを飽きさせない広告動画が求められます。

③バンパー広告

スキップ不可で6秒以下の短い動画広告です。主にブランド認知を目的として使用されます。短時間で印象に残るようなメッセージを伝えるために、強力なビジュアルや言葉を含む動画にするとよいでしょう。

これらの広告フォーマットを組み合わせることで、ユーザーに対して効果的にメッセージを伝えることができます。
たとえば、ステップ①でバンパー広告でブランドの認知を促し、ステップ②でスキップ不可のインストリーム広告を用いて深いメッセージを伝えるという手法が考えられます。

動画広告シーケンスのメリット

主なメリットは下記の3点です。

①広告にストーリー性を持たせられる

動画広告シーケンスの最大の特徴は、複数の動画を順番に配信することで、ブランドや商品のストーリーを段階的に伝えられる点です。
ブランドの成り立ちや商材の活用場面などのストーリーを知ってもらうことは広告においてとても重要であり、視聴者が興味を持ち続けるために必要な要素ともいえます。連続した動画でそれを知ってもらえば、より深い印象を残すことができます。

②ユーザーの関心を引きやすい

段階的に情報を提供することにより、ユーザーの関心を持続させることができます。続きが気になるような動画を複数用意して段階的に表示すると、興味を持ってもらえる可能性が高まります。ユーザーのエンゲージメントが高まり、購入・申し込みなどのコンバージョンを促進できます。

③検討段階に合ったターゲティング

ユーザーの行動や属性に基づいて、各ステップで表示される動画を柔軟に変更できます。たとえば、ユーザーが特定の製品に関心を示した場合、関連する製品の動画をその次のステップで表示させることができます。また、ユーザーが広告をスキップした場合は再度同じ動画を表示することで、メッセージがしっかりと伝わるように設定することも可能です。
ユーザーの検討段階に合った広告を表示できるため、コンバージョンの増加を狙えます。

動画広告シーケンス導入時の注意点

動画広告シーケンスの実施にあたっては以下のような注意点を押さえておきましょう。独特な配信方法なため、上手く利用できないと効果が得られない可能性もあります。

①段階ごとにユーザー数が減少する

動画広告シーケンスでは、各ステップを進むごとにユーザー数が減少する傾向があります。動画をスキップすることが多く、すべてのステップで完全視聴される可能性は低いためです。初期段階で十分な数のユーザーをターゲティングしておかないと、最終ステップまで視聴するユーザーがとても少なくなってしまうおそれがあります。また、ステップを多く設置する場合には、ユーザーが途中で離脱しないよう、コンテンツの魅力や広告の表示タイミングを工夫することが求められます。

②配信面ターゲティングに制約がある

動画広告シーケンスでは、ユーザー属性、興味・関心、行動履歴などに基づくターゲティングが可能ですが、プレースメントやトピック、キーワードなどの配信面でのターゲティングは制限されています。広告が表示されるコンテンツをコントロールするのが難しいため、ターゲット設定を慎重に行う必要があります。

③コンテンツ制作の手間とコストがかかる

動画広告シーケンスでは複数の動画を制作する必要があるため、制作コストや運用の手間が増えてしまいます。広告の内容やターゲット層に応じて動画を作成する必要があるため、コンテンツ制作にかかる工数やコストを事前に見積もっておくことが重要です。

④シーケンス通りに伝わるとは限らない

たとえばステップ①の動画をユーザーが作業をしながら流し見て再生完了した場合、その後”ステップ①の内容を前提としたステップ②の動画”を見てもメッセージが上手く伝わらない可能性があります。
ステップ間のつながりや関連性は必要ですが、前のステップの内容を理解していないと伝わらない動画を次のステップに設定するのは避けたほうがよいです。

⑤ユーザーの反感を招く可能性がある

シーケンス設計が不適切な場合、ユーザーの反感を招くおそれがあります。広告が多すぎる、またはステップごとの訴求内容がユーザーに合っていない場合、ユーザーは広告に対して嫌悪感を抱き、エンゲージメントが低下することがあります。それを避けるためには、広告を表示するタイミングや内容に工夫を加えることが必要です。表示回数を制限するフリークエンシーキャップなどもうまく活用しましょう。

入稿手順

動画広告シーケンスは下記の手順で入稿できます。

①キャンペーンの作成

Google広告にログインする

左側のページメニューで [キャンペーン] をクリック

プラス(+)をクリックし、 [新しいキャンペーンを作成] を選択

キャンペーンの目標を下記から選択

・商品やブランドの比較検討
・ブランド認知度とリーチ
・目標を指定せずにキャンペーンを作成する

キャンペーンタイプで [動画] を、キャンペーンのサブタイプで [広告シーケンス] を選択

[続行] をクリック

②キャンペーンの詳細設定

キャンペーン名を入力

[入札戦略] を選択(選択した入札戦略によって使用できる広告フォーマットが決まります)

キャンペーンの詳細(予算など)を入力

③シーケンスの作成

シーケンスの作成方法を下記から選択

・カスタム シーケンス: 動画の順序を管理できる
・自動シーケンス: Google広告が最適な順序を決定する
・シーケンス テンプレート: 既存のテンプレートを使用する

④シーケンス ステップの作成

[新しいステップ] をクリックして、最初のステップを作成

広告グループ名 と YouTube動画のURLを入力

広告フォーマットを選択し、詳細(表示 URL、広告名など)を入力

最初のステップの入札単価を設定

[シーケンスに追加] をクリック

⑤次のステップの追加

[新しいステップ] をクリックし、次のステップを作成

次のステップに進む条件(インタラクションの種類)を下記から選択

・インプレッション: 広告が表示された場合
・視聴: 30 秒以上視聴、または広告全体を視聴した場合
・スキップ: 広告をスキップした場合


[キャンペーンを作成] をクリックして完了

参考ページ:動画広告シーケンス キャンペーンを作成する

導入は要注意!動画の内容次第では効果的な手法

クリエイティブがドラマ仕立てなど興味を引きやすい場合やブランドに独自のストーリーがある場合など、商材によっては効果的に活用できますが、かなり場面を選ぶ手法であるといえます。

通常の動画広告の方が成果が出せる場合もあるため、シーケンスの配信を迷ったら下記ボタンよりご相談ください。広告運用のプロが広告主様に合った配信メニューを見極め、プランをお見積りいたします。

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N.F.

コンテンツプランナー

広告運用コンサルタントとして新卒入社後、コンテンツプランナーに変身した。運用経験を活かしたコンテンツを制作できるよう日々奮闘中。好きなお菓子は知育菓子、好きなしらすは釜揚げ。右利き。自宅の給湯器に棲みついた鳩を昨年追い出したが、最近帰ってきた。なんで?