リスティング広告とは?超初心者でもすぐわかる仕組み・費用相場・始め方解説
リスティング広告とは、下記の赤枠のように検索結果の一覧の中に表示されるテキストがメイン(画像を含む場合もある)の広告のことです。Google広告に限らず、Yahoo!やMicrosoftなどほかの検索エンジンでも配信できます。本記事ではリスティング広告が表示される仕組みや費用、出稿方法について初心者にもわかりやすく解説します。

配信を検討中の方や知見・リソース不足でお困りの方は、下記ボタンよりお気軽にお問い合わせください。ご相談を無料で承っております。
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目次
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果画面に表示される広告のことです。検索結果の”リスト”内に表示されるためこのように呼ばれています。「リスティング広告」と検索すると、リスティング広告に関する広告が表示されます。
ユーザーの検索に連動するため「検索広告」や「検索連動型広告」ともよばれます。

上記画像の赤枠以外は「オーガニック検索(自然検索)」とよばれる部分で、広告ではない一般のサイトが掲載されています。
リスティング広告が表示される仕組み
リスティング広告は、ユーザーが検索した「キーワード(検索クエリ)」に反応して表示されます。
ユーザーが「旅行」と検索した場合は「旅行」に関する広告が出てきますが、これは広告の出稿主が「旅行というキーワードで検索した人にこの広告を出してください!」という指定をしているからです。リスティング広告は「広告」を「キーワード」と紐づける形で入稿します。

多数の広告主が同じキーワードで多数の広告を入稿しているので、限られた広告枠に誰の広告を表示するか決めなければなりません。その仕組みが「オークション」です。
広告主は表示したい広告のほかに「広告が1回クリックされるごとに支払う金額」と「キーワード」を設定しておきます。設定した金額(入札額)や検索されたキーワードとの一致率、広告の質などいくつかの要素が考慮され、最も優れていた広告が表示されます。

費用の目安と課金方式
前述のとおり、費用は「広告がクリックされたタイミング」で発生します。入札や競合との兼ね合いなど複数の要素から割り出された金額が、クリック1回あたりに請求されます(=入札単価)。
ただしこの金額は配信開始から終了まで一定ではありません。競合の状況によってオークションのたびに変動するので、最終的な”クリック単価”は「費用の合算÷クリック数」で平均を求めて評価します。

総費用の計算方法
リスティング広告で必要な総費用を計算する前に、まず「クリック単価(CPC)」を予測します。Google広告のツールである「キーワードプランナー」を使うと、キーワードごとの入札単価を予測できます。

これを参考に、下記の計算で配信にかかる費用を予測します。
配信したいキーワードの入札単価が50円
↓
100回クリックされるごとに1回商品が買われている
↓
商品購入率は1%
↓
1ヶ月で商品を100個買ってほしい
↓
10,000回クリックされる必要がある
↓
必要な予算は10,000×50=500,000円/月
商品購入率やクリック単価は、商材や業界、ターゲット設定、広告クリエイティブによって大きく変動します。弊社の配信実績に基づき、より実際の値に近いシミュレーションを無料でお出しできます。下記よりお気軽にお問い合わせください。
配信実績からみる成果の目安
弊社のリスティング広告の配信実績をご紹介します。なお、数値はあくまで目安です。個別の見積もりが必要な方はお気軽にお問い合わせください。
1ヶ月で50万円の予算があるアパレル商材で、Google、Yahoo!、Microsoftの3媒体でリスティング広告を配信した場合のシミュレーションは下記のとおりです。
| 広告媒体 | 予算 | クリック単価 | クリック率 | クリック数 | コンバージョン率 | コンバージョン数 | コンバージョン単価 |
| ¥300,000 | ¥85 | 2.80% | 5,490 | 1.90% | 104件 | ¥2,885 | |
| Yahoo! | ¥150,000 | ¥70 | 2.40% | 3,214 | 1.70% | 55件 | ¥2,727 |
| Microsoft | ¥50,000 | ¥55 | 2.10% | 1,559 | 1.50% | 23件 | ¥2,174 |
| 合計 | ¥500,000 | – | – | 10,263 | – | 182件 | ¥2,747 |
ブランドの知名度や指名検索(ブランド名やブランド独自の商品名での検索)の数、扱う商材の価格帯、広告文などによって成果は大きく変動します。
上記のシミュレーションは「やや知名度のあるカジュアルなファッショングッズ」を扱っている想定のものです。知名度がまだあまり高くない場合は、クリック単価やコンバージョン単価がこれよりも高くなる可能性があります。まずはディスプレイ広告やInstagram広告などのSNSを活用して、多くの人に認知してもらうことをおすすめします。
リスティング広告とSEOの違い
SEOとは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)のことで、広告ではない”オーガニック検索結果”の上位に表示されるようにサイトの中身を工夫する施策です。
「リスティング広告」と「SEO」はどちらも検索エンジン(GoogleやYahoo!)から集客する方法ですが、お金の使い所(=コストの発生源)が根本的に違います。
| 比較項目 | リスティング広告 | SEO |
| お金の使い所 | 広告費 (クリック課金) | 制作費・人件費 (コンテンツ作成費) |
| 支払先 | Googleなど広告媒体 | 制作会社、ライター、社員 |
| 即効性 | 早い (最短で即日) | 遅い (数ヶ月〜1年以上) |
| 持続性 | ない (お金を止めると消える) | ある (一度上がれば継続する) |
| コントロール | しやすい (キーワードや順位を指定しやすい) | 難しい (Googleの評価次第) |
リスティング広告:広告媒体にお金を払って上位に表示する
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの広告媒体に出資するかわりに自社のWebサイトやLPを検索結果画面の上位に表示してもらうものです。かかる金額は前述のとおりクリック単価で決まります。
より目立つ広告枠に表示されるためには広告文や遷移先のページ(LP)、広告と紐づけるキーワードの選定などに工夫が必要です。広告媒体が「優れた広告だ!」と判断することで表示されやすくなります。
SEO:広告媒体にはお金を払わずに上位に表示する
SEOは、サイトの中身をより良くすることで広告枠以外の検索結果画面に表示されやすくするものです。この「より良くする」作業は、ページタイトルやサイト内に含まれるキーワードの工夫やサイト構造の改善など、専門的な知識が必要です。そのため社内の担当者の人件費のほか、外部委託の費用がかかる場合もあります。広告費はかかりませんが、それ以外の部分でお金がかかります。
リスティング広告のメリット
自らキーワードを検索している=そのキーワードに関するニーズを明確に持っている人にアプローチできるのが最大のメリットです。その他のメリットもあわせてご紹介します。
①獲得目的の配信に最適
ニーズを明確に示している人に対して需要を満たしうる的確な広告を表示できるため、申し込みや購入などのコンバージョンを獲得したい場合に最適です。
たとえば「引越し 見積もり」で検索している人は”引っ越しサービスを探している”可能性が高いです。その検索結果欄に「すぐに引っ越し費用を見積もってくれそうな広告」が表示されていたらクリックするでしょうし、そのまま見積もり→契約に至るかもしれません。
②即効性が高い
広告アカウントを作成し、キーワードや広告文を設定すれば、審査が完了次第(早ければその日のうち)に広告を表示できます。SEOは成果が出るまでに数ヶ月~1年単位の時間がかかることが一般的ですが、リスティング広告はすぐにサイトへの流入を増やせます。
③低予算から始められる
リスティング広告は「1日の予算は最大3,000円まで」「1クリックの上限は100円まで」というように、広告主が細かく予算をコントロールできます。
まずは1日1,000円程度から徐々にスタートして成果を見ながら予算を調整することもできます。
④データ分析と改善がしやすい
リスティング広告を配信しはじめると、「どのキーワードで検索した人が、何回広告を見て、何回クリックし、いくら費用がかかったか」といった詳細なデータをリアルタイムで確認できます。
「このキーワードは成果が出ないから停止しよう」「この広告文はクリック率が高いから予算を増やそう」というように、データに基づいて随時改善し続けることができます。
リスティング広告の注意点
リスティング広告は気軽に始められるものの、継続して成果を出し続けるには知識や技術が必要です。運用次第で大きく成果を上げることもできますし、費用対効果を下げて赤字になってしまうこともあります。
①運用に工数(時間・手間)がかかる
リスティング広告は「配信したら終わり」ではありません。最大の成果を得るためには、継続的なデータ分析と改善(運用)が必要です。キーワードを追加・停止したり、広告文を差し替えたりと細かい調整が必要になる場合があります。どこをどう改善すべきか正しく理解できていないと、十分な成果を得られません。
②競合が多いと費用(クリック単価)が高騰しやすい
「引っ越し 見積もり」のようなキーワードはニーズを明確に捉えられるため、競合の引越し業者がこぞって狙っている可能性があります。このように同じキーワードを狙う競合が多いとオークションで入札額がどんどん上がります。すると「入札額を50円から500円に引き上げて初めて(オークションに勝って)広告が表示される」というように、クリック単価を高くせざるを得なくなります。
特に自動入札を利用している場合はAIがオークションに勝つべく勝手に入札額を引き上げ、知らないうちに単価がとても上がっている…という事態になりえます。単価はキーワード単位で定期的に確認し、”あまりに高いお金をつかっているものの成果が出ていないキーワード”は停止しましょう。
リスティング広告の始め方
リスティング広告の配信方法は媒体(Google・Yahoo!・Microsoft)によって多少異なりますが、大まかな流れはいずれも次のようになります。
アカウント開設 > キャンペーン作成 > 広告グループ作成 > キーワード / 広告文入稿 > 審査 > 配信
リスティング広告は下記の図のとおり、キャンペーンの中に広告グループがあり、その中にキーワードと紐づけられた広告が入っているという階層構造になっています。
この構造を踏まえて、配信までの流れを解説します。

ステップ1:目的と予算を決める(最重要)
まず、広告を出す「ゴール」を決めます。リスティング広告に限った話ではありませんが、広告を配信する前に「目的」をしっかり定めておくことが最重要です。大前提として、下記を考えておきましょう。
何を達成したいか
商品を売りたい、問い合わせ・資料請求をしてほしい、お店に来てほしい、Webサイトにアクセスしてほしい、名前を知ってほしい、など目的を明確にしておきます。
いくらまでお金を使えるか
まずは「1ヶ月にいくらまで」という上限を決めましょう。
そこから「1日あたりいくらまで」使うかを決めます(多くのリスティング広告では日額を設定します)。
まずは「月◯円で◯件の問い合わせを獲得する」のように、具体的な目標を立てましょう。
ステップ2:キーワードを選ぶ
次に、「どんな言葉で検索した人に広告を見せたいか」を考えます。これが「キーワード」です。
例:花屋 → 「母の日 ギフト」「東京 花束 安い」など
例:税理士サービス → 「確定申告 代行」「渋谷 税理士 相続」など
まずは5〜10個程度、メインとなるキーワードを考えてみましょう。その後、「キーワードプランナー」などのキーワードツールを使って候補を広げます。
最初から100個以上の大量のキーワードを用意する必要はありません。まずは10~30個程度用意して配信し、成果が良いものに絞りつつ新たなキーワードを追加して精度を上げましょう。マッチタイプを「インテントマッチ(部分一致)」や「フレーズ一致」で登録しておくと登録したキーワードそのもの以外にも配信されるため、未知のキーワードを発見できるかもしれません。
マッチタイプについては下記をご参照ください。
ステップ3:広告文と「遷移先のページ」を用意する
キーワードを決めたら、そのキーワードで検索した人に表示する「広告」そのものを作ります。
広告文(見出しと説明文)
検索結果に表示される短い文章です。クリックしたくなるような、商品やサービスの魅力、メリット(例:「今なら20%OFF」「即日配送」など)を簡潔に伝えます。
ランディングページ(LP)
広告をクリックした人が遷移する「専用のWebページ」のことです。
クリックした広告の内容(例:「母の日ギフト特集」)と関係のないページ(例:会社概要ページ)に遷移すると、当然ながらユーザーはすぐに離脱してしまいます。
広告で伝えた内容と一貫性があり、「問い合わせ」や「購入」などのボタンが分かりやすい専用ページを用意するのが理想です。「キーワード」「広告文」「ランディングページ」の3つは一貫した内容にしましょう。
ステップ4:アカウントを開設し、設定する
Google広告やYahoo!広告などの広告媒体のシステムを使って用意した広告を入稿します。
アカウント作成
各媒体の公式サイトから無料でアカウントを作れます。支払い情報(クレジットカードなど)の登録も必要です。
キャンペーン作成
広告を管理する「一番大きな箱」を作ります。ここで、ステップ1で決めた「1日の予算」や、「どの地域の人に配信するか(例:東京都だけ)」「何曜日の何時に配信するか」などを設定します。
広告グループの作成
キャンペーンという大きな箱の中に入れる小箱のようなイメージです。ステップ2で決めた「キーワード」と、ステップ3で決めた「広告文」をセットにして入れます。
関連性の高いキーワード(例:「母の日 ギフト」関連のグループ、「誕生日 プレゼント」関連のグループなど)で分けると管理しやすくなります。
ステップ5:配信開始
すべての設定が完了し、広告文などが媒体の審査(ルール違反がないかのチェック)に通ると、いよいよ配信がスタートします。審査基準はほとんどどの媒体も共通ですが、同じ広告を入れていても全ての媒体の審査を通過するとは限りません。もし落ちてしまったら再審査を請求し、繰り返し落ちるようであれば当該の媒体に直接問い合わせましょう。
ステップ6:運用
配信したら終わりではありません。広告の管理画面を見て、データ(どれくらい表示されたか、何回クリックされたか、いくら費用がかかったか、目的を達成できたか)をチェックします。
データを見ながら、以下のような改善作業を行います。
・クリックされない広告文の文章を変えてみる。
・お金ばかりかかって成果が出ていないキーワードは停止する。
・成果が出ているキーワードは、予算を増やすことを検討する。
これらの運用業務は、リスティング広告に関する知見が必要になることがほとんどです。しっかり運用できていないと、本来出せるはずの成果が出せなかったり、途中で成長が止まってしまったりするおそれがあります。運用に必要なリソースや知見に不安がある場合は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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継続的な運用が必要
リスティング広告は”配信を開始したら勝手に成果が出る”わけではなく、継続的な運用が必要です。
配信の成果は管理画面ですぐに見られるため、こまめに確認しましょう。キーワードや広告を定期的に入れ替えたり入札方法を再検討したり、設定を変更することで成果がさらに伸ばせるかもしれません。
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