【DL資料有り】アパレルECサイトの売上アップ!予算別おすすめWeb広告プラン
本記事では「アパレルECサイトの売上アップにつながるWeb広告プラン」について解説します。
本記事の内容をまとめた資料を下記のリンクからダウンロードできます。併せてご利用ください。
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国内のアパレルECサイトの市場規模は年々拡大を続けており、2021年には2兆4,279億円の市場規模となりました。また、アパレル業界のEC化率(=すべての商取引においてECが占める割合を示す数値)も年々伸長しています。
年 | 市場規模(億円) | 市場規模前年比 | EC化率 |
2019年 | 19,100 | +7.74% | 13.87% |
2020年 | 22,203 | +16.25% | 19.44% |
2021年 | 24,279 | +935% | 21.15% |
他業界に比べ依然として雑誌広告費のシェアが高いアパレル業界ですが、ECサイトの売り上げを拡大させていく上でWeb広告は効果的な手段となります。
「まだWeb広告に取り組んだことがない」という担当者の方も、本記事を参考にWeb広告の出稿を検討してみてください。
「最初からプロに相談しながらWeb広告を運用したい…」とお考えの方は、以下のボタンから弊社にご連絡ください。貴社への丁寧なヒアリングと過去の弊社運用実績などをふまえ、適切な広告プランをご提案します。ご相談は無料で承りますので、いつでもお気軽にお問合せください。
アパレルECサイトの広告運用事例(インタビュー記事)は下記よりご覧いただけます。
目次
アパレルECと相性がよい3つのWeb広告メニュー
おすすめのWeb広告プランについて解説を行なう前に、まずはアパレルECと相性の良いWeb広告のメニューについて解説をしていきます。優先的に実施を検討していきたいものとして、特に相性の良い3つの広告メニューを挙げていきます。
本記事で紹介する広告メニューについては、下記の記事でも詳細に解説をしております。併せてご参照ください。
Googleショッピング広告
検索広告
ダイナミック広告
※「おすすめプランだけが知りたい!」という方は、以下のボタンをクリックして飛ばしてください。
Googleショッピング広告
Googleショッピング広告とは、検索結果ページに商品情報が画像付きで掲載される広告メニューのことです。広告は下記画像のように掲載されます。
ショッピング広告は「オンライン店舗を持つ小売業者に向けて用意されている広告メニュー」です。そのため、アパレルECサイトにおいては初めに実施を検討したい広告メニューといえます。
ショッピング広告のメリット①:検索語句に対しての網羅性が高い
ショッピング広告の最大のメリットは、ユーザーの検索語句に対しての網羅性が高いという点です。
これはキーワードではなく登録した商品情報(フィード情報)に基づいて広告が掲載されるというショッピング広告の仕組みそのものが理由となっています。事前に予測することが難しいロングテールキーワードも拾うことができるため、思わぬ角度からのニーズにも対応しやすい傾向があります。
例として、「Tシャツ メンズ ブルー 天竺」というニッチな検索語句に対しても下記のようにしっかりと広告が表示されます。
商品数が多いアパレルECサイトにおいては、「検索語句に対しての網羅性が高い」というショッピング広告のメリットが最大化しやすいといえます。逆に、「商品数は多いけど一部の売れ筋商品だけをPRしていきたい」という場合には、ショッピング広告のメリットが活かしきれない場合があるので注意が必要です。
ショッピング広告のメリット②:クリック単価が安くなる傾向がある
ショッピング広告においては、クリック単価の相場が検索広告に比べて安くなる傾向にあります。
理由としては、「導入方法が煩雑なので競合が少ない」「品質スコアと広告ランクが高くなりやすい」などの理由が挙げられます。
弊社の運用事例からみても、ショッピング広告のクリック単価は「数円単位~高くても30円前後」で推移していることが多いです。クリック単価が安くなることで、結果として広告の費用対効果も優秀な数値になりやすい傾向があります。
ショッピング広告のデメリット:出稿までの手順が煩雑
ショッピング広告のデメリットは、「出稿するまでの手順が煩雑」という点です。
商品データをGoogle指定のフォーマットで登録する必要があり、商品数が多い場合にはかなりの工数が必要になることがあります。
ショッピング広告を初めて実施する場合には、出稿までのサポートも行なってくれる代理店に相談することをおすすめします。
検索広告
獲得目的の施策において代表的な手法である検索広告ですが、アパレルECサイトにおいても優先的に実施を検討したい広告メニューです。ショッピング広告と同じく検索結果画面に掲載される広告ですが、こちらはテキスト型の広告となります。
立ち上げて間もないECサイトであっても、検索広告を実施すれば検索結果画面の上位に自社サイトを表示させることができます。ブランド力の強い競合サイトより上位に表示させることも可能なので、検索広告を有効に活用すればブランド力にかかわらず勝ち筋を見出すことができます。
検索広告のメリット①:複数の自社商品を提案できる
検索広告のメリットとして挙げられるのは、「複数の自社商品を提案できる」という点です。その理由は、広告のリンク先に「商品カテゴリーページ」が設定できる点にあります。前項で解説したショッピング広告は、広告をクリックすると「該当の商品ページ」に遷移します。
「画像+商品の詳細情報」を訴求できるショッピング広告においては、クリックした時点ですでにユーザーの購入意思が強い傾向にあります。そのためCV率も高くなりやすいですが、「この商品が欲しい!」という状態でサイトへの流入が発生するので、「その商品の購入のみ」でユーザー行動が完結しやすいともいえます。
それに対して、検索広告の場合はリンク先に「任意のページ」を設定することができます。それにより、「ユーザーの検索(=ニーズ)に対して自社の複数商品を提案することが可能」となります。
たとえば「ワンピース おしゃれ」というキーワードに対して、ワンピースの商品カテゴリーページをリンク先に設定しておけば、「おしゃれなワンピースが欲しい」というユーザーニーズに対して複数の自社商品を提案することができます。
筆者も広告経由でアパレルECサイトに訪問して、「こっちの色も良いけど、この暗めの色も渋いなぁ。どっちもポチっちゃえ!」という経験がありますが、検索広告ではこういったユーザー行動を意図的に狙うことが可能です。結果として購入単価が上がり、ROAS(広告費用対効果)に貢献しやすい広告メニューといえるでしょう。
検索広告のメリット②:DSA(動的検索広告)が効果的に機能しやすい
DSA(動的検索広告)とは「WEBページに関連するキーワードをユーザーが検索した際に、Webページの内容にあった広告文を自動で生成・配信してくれる機能」です。
商品数が多いアパレルECサイトは、すべての関連キーワードを人力で抽出するのは困難です。どんな業種でも想定外に費用対効果の高い隠れ優等生的なキーワードが存在しますが、それを地道に探していくのは非常に根気のいる作業となります。
DSAを使えば「キーワード」ではなく「Webページの情報」に基づいて広告が配信されるため、思わぬキーワードから獲得が発生することも多々あります。特に商品数が多いアパレルECサイトとは、非常に相性の良い機能となります。
「キーワード」ではなく「Webページの情報」に基づいて広告が配信されるため、思わぬキーワードから獲得が発生することも多々あります。商品数が多いアパレルECサイトにおいては、非常に相性の良い機能となります。
検索広告のデメリット:クリック単価が高くなる傾向にある
検索広告は他の広告メニューに比べ、クリック単価が高騰しやすい傾向があります。競合となる企業が多いうえに、一つのキーワードに対しての広告枠も限られていることが大きな理由です。
弊社の運用事例を見ると、アパレルECサイトのクリック単価の多くは「数十円~高くて200円前後」で推移しています。低価格帯の商品を中心に販売しているECサイトでは、ROASが合わなくなってしまう可能性もあるので注意が必要です。
ダイナミック広告
ダイナミック広告とは「購入に至らずサイトを離れてしまったユーザーに対して、サイト内での行動履歴をもとに再度アプローチできる広告機能」のことです。
「さっきまで見てた商品がバナー広告として出てきた!」という現象は、ダイナミック広告によって発生しています。
ダイナミック広告が利用できる広告媒体は、以下のリストのとおりです。
- Yahoo!
- Facebook/Instagram
- LINE
- Criteo
アパレルECサイトとの相性が抜群な広告メニューですので、ぜひ実施を検討してみてください。
ダイナミック広告のメリット:クリック率・CV率が高い
ダイナミック広告は、通常のディスプレイ広告と比べてクリック率・CV率が高くなる傾向があります。
下記の画像がダイナミック広告の例ですが、広告の内容がユーザーひとりひとりに合わせて動的に変化します。
ユーザーが閲覧していたアイテムの類似商品も広告として表示することができるので、ユーザーからの反応を得やすい広告といえます。
ダイナミック広告のデメリット:出稿までの準備が煩雑
商品数が多いアパレルECサイトでは絶対に実施すべきダイナミック広告ですが、出稿までの準備が煩雑である点がデメリットとして挙げられます。
出稿には「タグ」と「データフィード」を正確に準備する必要がありますが、なんだかよく分からなくて取り組めていないという広告主も多いかと思います。こうしたデメリットに対しては、ショッピング広告の時と同様、実績のある代理店に相談することをおすすめします。
効果が出る手法であるにもかかわらず、よく分からないから取り組めていないという状態は非常にもったいないです。代理店に相談した方が早いケースがほとんどなので、まだ実施できていない広告主の方はぜひ弊社にもご相談ください。
【予算別】アパレルECサイトのおすすめWeb広告プラン
アパレルECサイトがWeb広告を出稿する際のおすすめプランについて解説します。
予算別(100万円、500万円、1,000万円)に解説を行ないますが、どの予算の場合も「商品数が多く売上拡大が目的」である広告主を想定しています。
予算100万円のおすすめWeb広告プラン
予算100万円の場合、まずは「検索広告」「ショッピング広告」に取り組むことをおすすめします。
「検索広告」はGoogleとYahoo!のどちらにも出稿したいところですが、予算が100万円の場合はGoogleのみを想定します。予算が限られている場合、注力する媒体をできるかぎり絞る必要があります。
その理由は、「予算が小さいと媒体の運用データが貯まりにくい」という点にあります。データ量が多いほどその媒体の評価を適切に行ないやすいですし、データ蓄積によって自動最適化機能の精度も上昇しやすくなります。
下記が広告メニューごとの予算と配信シミュレーションになります。
指標 | G検索広告 | Gショッピング広告 | 合計 |
表示回数 | 320,000 | 1,481,481 | 1,80,1481 |
クリック数 | 16,000 | 26,667 | 42,667 |
クリック率 | 5.0% | 1.8% | 2.4% |
クリック単価 | ¥50.0 | ¥7.5 | ¥23.4 |
コスト | ¥800,000 | ¥200,000 | ¥1,000,000 |
CV数 | 667 | 217 | 884 |
CV率 | 0.8% | 1.2% | 2.1% |
CPA | ¥1,200 | ¥920 | ¥1,131 |
予算は検索広告に80万円、ショッピング広告に20万円を振り分けています。
費用対効果の高いリスティング広告から実施をはじめて、一定の成果が表れ始めたら他の媒体にも取り組んでいきましょう。
予算500万円のおすすめWeb広告プラン
予算500万円の場合、「検索広告」「ショッピング広告」「ダイナミック広告」に取り組むことをおすすめします。
下記が広告メニューごとの予算と配信シミュレーションです。
指標 | G検索広告 | Y検索広告 | Gダイナミック広告 | Yダイナミック広告 | Gショッピング広告 | 合計 |
表示回数 | 600,000 | 589,623 | 1,724,138 | 2,142,857 | 3,703,704 | 8,760,321 |
クリック数 | 30,000 | 28,302 | 25,862 | 21,429 | 66,667 | 172,259 |
クリック率 | 5.0% | 4.8% | 1.5% | 1.0% | 1.8% | 2.0% |
クリック単価 | ¥50.0 | ¥53.0 | ¥29.0 | ¥35.0 | ¥7.5 | ¥29.03 |
コスト | ¥1,500,000 | ¥1,500,000 | ¥750,000 | ¥750,000 | ¥500,000 | ¥5,000,000 |
CV数 | 1,034 | 1,000 | 469 | 455 | 455 | 3,412 |
CV率 | 0.8% | 0.8% | 0.5% | 0.4% | 1.2% | 2.0% |
CPA | ¥1,450 | ¥1,500 | ¥1,600 | ¥1,650 | ¥1,100 | ¥1,465 |
検索広告、ダイナミック広告ともに、Google/Yahoo!への出稿を想定しています。最初は両媒体とも同じ予算から実施し、成果の良い方へ予算を寄せていくのが無難な作戦となります。
予算1,000万円のおすすめWeb広告プラン
予算が1,000万円の場合、実施する広告メニューとしては「検索広告」「ショッピング広告」「ダイナミック広告」をおすすめします。この3つの広告メニューを軸に、出稿する媒体数と予算を調整していく作業になることを想定しています。
下記が広告メニューごとの予算と配信シミュレーションになります。
指標 | G検索広告 | Y検索広告 | Gダイナミック広告 | Yダイナミック広告 | Iダイナミック広告 | Gショッピング広告 | 合計 |
表示回数 | 1,200,000 | 864,780 | 3,448,276 | 4,285,714 | 649.351 | 7,407,407 | 17,855,528 |
クリック数 | 60,000 | 41,509 | 51,724 | 42,857 | 10,390 | 133,333 | 339,814 |
クリック率 | 5.0% | 4.8% | 1.5% | 1.0% | 1.6% | 1.8% | 1.9% |
クリック単価 | ¥50.0 | ¥53.0 | ¥29.0 | ¥35.0 | ¥77.0 | ¥7.5 | ¥29.43 |
コスト | ¥3,000,000 | ¥2,200,000 | ¥1,500,000 | ¥1,500,000 | ¥800,000 | ¥1,000,000 | ¥10,000,000 |
CV数 | 1,765 | 1,222 | 811 | 789 | 381 | 714 | 5,682 |
CV率 | 0.8% | 0.8% | 0.5% | 0.4% | 0.4% | 1.2% | 1.7% |
CPA | ¥1,700 | ¥1,800 | ¥1,850 | ¥1,900 | ¥2,100 | ¥1,400 | ¥1,760 |
500万円のプランから各媒体の予算を増額し、アパレル商材と相性の良いInstagram広告を追加しています。
Instagram広告でもダイナミック広告の配信を想定していますが、予算が消化しきれない場合もあります。その場合、Facebook広告やLINE広告でのダイナミック広告配信も視野に入れておきましょう。
大事な注意点として、「広告の予算を増やすほど成果は鈍化する」という点が挙げられます。予算を倍にしても成果は倍にならず、むしろ広告成果は鈍くなっていくということです。
検索広告を例に挙げて理由を説明すると、少ない予算の際にはCPAの優れたKWにだけ広告を配信することなりますが、予算が増えるにしたがい、よりCPAの悪いKWへ予算を投下せざるを得なくなります。この現象は収穫逓減の法則とも呼ばれています。予算の増額を検討する場合などは、この法則について理解をしておくことが必要です。
Web広告プランは広告主の数だけ存在する
広告主の状況によって選定するべき媒体や広告メニューは精査する必要があるので、あくまで「想定できるプランのうちの一つ」と捉えて頂ければと思います。適切なWeb広告プランは広告主の数だけ存在します。
これまで広告を実施したことがなかったアパレルECサイトの方も、本記事の内容を参考にWeb広告の実施を検討してみてください。