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2025.10.06 更新
2025.10.06 更新

【全種一覧Excelつき】Facebook広告のターゲティングとは?設定方法とBtoBにも効く活用術

Written By
N.F.

コンテンツプランナー

本記事では、Facebook広告で設定できる全てのターゲティングを整理してご紹介します。Facebook広告の強みは、実名での登録をベースとした精度の高いデータと、ビジネスシーンでも活用できる詳細なターゲティングです。

手動で設定する基本的なターゲティングから、Meta社のAIを活用したAdvantage+まで多岐にわたります。全体像を把握し、見込み顧客へ効率よくアプローチしましょう。

興味関心・行動・利用者層のターゲティングは大量のカテゴリの中から選択する形で設定します。それらを含め、設定できるターゲティングをすべて一覧にしたExcel資料を下記より無料でダウンロードいただけます。そのまま使えて便利なエクセル形式です。

Facebook広告の「ターゲティング」とは?

「ターゲティング」とは、広告を配信する対象(表示箇所やユーザーなど)を特定の条件で絞り込む機能です。不特定多数に広告を見せるのではなく、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性の高い層に絞って配信することで、費用対効果の最適化を図ります。

Facebook広告のターゲティングが持つ最大の強みは、実名登録を基本とした詳細な『プロフィールデータ』に基づいている点です。年齢、性別、居住地のほか、「勤務先」「役職」「学歴」「交際ステータス(婚約中、既婚など)」、さらには「最近引っ越した」「新しい仕事に就いた」「子供が生まれた」といった人生の節目である『ライフイベント』まで、ユーザー自ら「プロフィール」として登録している情報が基盤となります。特にBtoB広告や、ライフイベント(結婚、出産、転職、不動産購入など)に関連する高額商材において、緻密なターゲティングを活かした配信ができます。

Facebook広告ターゲティングの全体像

Facebook広告のターゲティングは、大きく分けて下記の3種類から成り立ちます。Facebookでは特に「コアオーディエンス」の利用者層データの豊富さが際立ちます。

コアオーディエンス

年齢、地域、興味関心などの基本情報に加え、学歴や職歴、ライフイベントなど詳細な「ユーザーデータ」でターゲットを指定する方法です。幅広い層へのアプローチはもちろん、特定の属性を持つユーザーへの的確なアプローチ、特にBtoBマーケティングに活かせます。

カスタムオーディエンス

ウェブサイト訪問者や既存の顧客リストなど、すでに自社と何らかの接点があるユーザーに再度アプローチするためのオーディエンスです。顧客との関係性を深め、LTV(=顧客がもたらす利益)を高める上で欠かせません。

類似オーディエンス

既存の優良顧客と似た行動や属性を持つ、新しいユーザー層にリーチするためのオーディエンスです。質の高い見込み顧客を効率的に開拓するのには欠かせません。

これらのオーディエンスを単体、あるいは組み合わせて活用することで、広告の目的に応じて最適なユーザーにアプローチできます。

【基礎編】コアオーディエンスの設定

ターゲティングの土台となる最も基本的な設定です。ユーザーの属性や興味・関心に基づいて、広告を届けたい層を定義します。

地域

広告を配信する地理的な場所を指定・除外します。国のような広域から、特定の店舗周辺の半径数kmといった狭い範囲まで、ビジネスの形態に合わせて柔軟な設定が可能です。

設定単位: 国、都道府県、市区町村、郵便番号、住所など
対象ユーザー: 「この地域に住んでいる人、または最近この地域にいた人」「この地域に住んでいる人」「最近この地域にいた人」「この地域を旅行中の人」から選択

年齢・性別

商材のターゲット層に合わせて年齢や性別を絞り込みます。ただし、範囲を狭めすぎると機会損失につながる可能性もあるため、ペルソナに基づいて慎重に設定しましょう。

年齢: 13~65歳以上までの範囲を1歳刻みで設定可能

性別: すべて、男性、女性から選択

言語

特定の言語を話すユーザーにターゲットを絞りたい場合に設定します。日本在住の英語話者など、配信地域では少数派の言語を話すユーザー層にアプローチしたい場合に有効です。

詳細ターゲット設定(利用者層、興味関心、行動)

Facebook広告の”真骨頂”とも言える機能です。ユーザーのデモグラフィック情報や行動履歴から、より深くターゲットを絞り込めます。媒体が用意したカテゴリのうち、当てはまるものを選択して設定します。

利用者層

Facebookに登録されたプロフィール情報(学歴、職歴、役職、業種など)や、ライフイベント(婚約中、新婚、引越し、転職など)に基づいたターゲティングです。Facebookは他のSNS広告にはない高い精度で、特にBtoB商材特定のライフステージにあるユーザーを狙う際に有効です。
(例)「IT業界でマネージャー職のユーザー」にビジネスツールの広告を配信する。

興味・関心

ユーザーが「いいね!」したFacebookページや参加しているグループ、閲覧したコンテンツなどから推測される興味・関心に基づいてターゲティングします。
(例)「料理」や「レシピ」に関心があるユーザーに、調理器具の広告を配信する。

行動

オンラインでの購入行動や特定のモバイルデバイスの利用状況、旅行の頻度など、Metaのプラットフォーム内外でのユーザーの行動履歴に基づいたターゲティングです。購買意欲の高いユーザーを特定するのに役立ちます。
(例)「オンラインで買い物をする頻度が高い」ユーザーにECサイトのセール情報を配信する。

Advantage+詳細ターゲット設定について

これらを選択した上で「Advantage+詳細ターゲット設定」をオンにすると、パフォーマンス向上が見込める場合に、設定した範囲を超えてAIが自動でリーチを拡大します。設定漏れによる機会損失を防ぎたい場合に有効ですが、厳密にターゲットを限定したい場合はオフにしましょう。※後述の「Advantage+ターゲティング」とは別物

【コラム】Advantage+詳細ターゲット設定は効果的?

広告運用コンサルタント W.S.

オンにしたほうが成果が良いです!私の経験上、オンにして配信して、オフに戻したことがないくらいです。どうしても決められたターゲット以外に出したくない場合を除き、一度試してみることをおすすめします。

【応用編①】「Advantage+ターゲティング」でリーチを最大化

「Advantage+ターゲティング」は、手動で設定したオーディエンスをヒントに、MetaのAIが広告パフォーマンスを自動で最適化する機能です。AIが「より高い成果が見込める」と判断した場合、設定条件以外のユーザーにも広告配信の範囲を自動で広げてくれます。

Advantage+ ターゲティングのメリット

最大のメリットは、広告主が想定していなかった優良なターゲット層を発見できる可能性があることです。運用者が見落としていた潜在顧客層にもリーチを広げ、取りこぼしを防ぎます。また、AIがコンバージョンしやすいユーザーを優先的に見つけ出すため、CPAが下がる傾向にあります。

オンオフを切り替えられますが、基本的には常にオンにすることが推奨されています。「ブランドイメージの観点から特定の層には絶対に配信したくない」といった厳密なコントロールが求められる場合以外は、積極的に活用しましょう。特に、手動設定のターゲティングで成果が頭打ちになっている場合に、大きな改善が見込めます。

【応用編②】「カスタムオーディエンス」で既存顧客との関係を深める

自社が持つ顧客データや、自社コンテンツと接点を持ったユーザーのリストを活用して、特定のグループに広告を配信する機能です。一度接点を持ったユーザーは自社に興味を持っている可能性が高いため、新規獲得よりも効率的に成果につながりやすい傾向があります。

カスタムオーディエンスは、大きく分けると広告主保有のデータ「自社のソース」Facebook上のデータ「Metaのソース」の2種類があります。主要なものをご紹介します。

自社のソース(広告主が保有するデータ)

ウェブサイト
Metaピクセル(Webサイトに設置するコード)を利用し、サイト訪問者や商品の購入者など、サイト上での行動を元にオーディエンスを作成します。リターゲティング広告の基本です。

カスタマーリスト
メールアドレスや電話番号などの顧客リストをアップロードし、Facebookユーザーと照合してオーディエンスを作成します。休眠顧客の掘り起こしなどに活用できます。

アプリアクティビティ
自社アプリ内での行動(インストール、アイテム購入など)を元にオーディエンスを作成します。

オフラインアクティビティ
実店舗での購入履歴など、オフラインでの行動データを元にオーディエンスを作成します。

Metaのソース(Facebook上の行動データ)

Facebookページ
Facebook広告において非常に重要なソースです。自社のFacebookページをフォローした人、投稿に「いいね!」やコメントをした人、広告を保存した人、メッセージを送信した人など、エンゲージメントの高いファン層に絞ってアプローチできます。

動画
投稿した動画の再生時間(例:95%再生した人など)に応じて、関心度の高いユーザーリストを作成できます。

リード獲得フォーム
リード獲得広告のフォームを開いたが送信しなかった人にリマインド広告を配信したり、送信完了した人に次のステップを促す広告を配信したりできます。

イベント
Facebookイベントに「参加予定」や「興味あり」と回答したユーザーに、リマインダーや関連情報を届けられます。

【応用編③】「類似オーディエンス」で新規顧客を開拓

類似オーディエンスは、カスタムオーディエンスを元に、そのユーザーと共通の特徴を持つ新しいユーザーを探し出す機能です。「優良顧客に似ている人」に広告を配信できるため、質の高い見込み顧客を効率的に開拓できます。

類似オーディエンスの仕組み

基となる「ソースオーディエンス(例:過去1年間の商品購入者リスト)」を選択し、そのソースにどれだけ似ているかを「1%〜10%」の範囲で指定します。

1%: ソースに最も特徴が似ている層。リーチは狭いが、精度は最も高い。
10%: 共通点は薄まるが、リーチを最大化できる。

まずは精度が高い1%から開始し、配信ボリュームを広げたい場合に2%、3%と段階的に広げていくのがおすすめです。LTV(顧客生涯価値)の高い顧客リストをソースにすれば、さらに質の高いオーディエンスを作成できます。

【応用編④】「オーディエンスの保存」で運用を効率化

よく使用する地域、年齢、詳細ターゲット設定の組み合わせなどを「保存済みのオーディエンス」として名前を付けて保存できます。新しい広告キャンペーンを作成する際に毎回設定する手間が省け、運用効率が格段に上がります。

Facebook広告のターゲティング精度を高めるコツ

これらの機能を最大限に活用するための、2つのポイントをご紹介します。
重要なのは「ターゲット像(ペルソナ)を明確にすること」と「”勝ちパターン”を見出すこと」です。

①ペルソナを明確にする

ターゲティング設定を行う前に、まず「誰に広告を届けたいのか」というペルソナを徹底的に具体化しましょう。年齢や性別だけでなく、どんな仕事をしていて、どんな課題を抱え、普段どこで情報収集しているのか…など、ペルソナの解像度が高ければ高いほど、選択すべき利用者層や興味・関心が明確になり、的確なオーディエンスを設計できます。

ペルソナの作成にはAIの活用をおすすめします。下記記事を参考にAIで作成すると、かなり緻密なペルソナ像が出来上がります。

また、ターゲティングの選定自体もAIに任せられます。こちらも下記の記事を参考にお試しください。

②A/Bテストで最適解を見つける

いくら広告主の知見が豊富でも、「おそらくこのターゲット層が最適だろう」という仮説だけで判断するのは危険です。複数のオーディエンスパターンでA/Bテストを実施し、データに基づいて最適なターゲティングを見つけ出すことを推奨します。成果が出やすい”勝ちパターン”の組み合わせを見つけられれば、継続的に利益が得られます。
ABテストについては下記の記事もあわせてご覧ください。

迷ったらお問い合わせください

プライムナンバーズでは、Facebook広告のターゲティング設定から運用、配信成果の分析・改善まですべて承っております。

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N.F.

コンテンツプランナー

広告運用コンサルタントとして新卒入社後、コンテンツプランナーに変身した。運用経験を活かしたコンテンツを制作できるよう日々奮闘中。好きなお菓子は知育菓子、好きなしらすは釜揚げ。右利き。「文中に余計な挿絵を入れたい」という衝動を常に抑え、真面目に執筆している。入ってたら抑えられなかったんだなと思ってください。