Meta広告の「Advantage+」とは?予算・オーディエンス・配置・クリエイティブの自動化で成果を最大化
Meta広告の成果を最大化するために欠かせないのが「Advantage+」という機能です。これはMetaの高度なAIと機械学習を活用し、広告のパフォーマンスを自動的に最適化する機能の総称です。
この記事では、数あるAdvantage+機能の中でも特に重要な「Advantage+キャンペーン予算」「Advantage+配置」「Advantage+オーディエンス」「Advantage+クリエイティブ」の4つの機能について、仕組みや使い方をキャプチャで解説します。
目次
1. Advantage+ キャンペーン予算
Metaの「Advantage+ キャンペーン予算」は、キャンペーン単位で全体の予算を設定し、その予算を複数の広告セットに自動で配分する機能です。

ただ均等に配分するだけでなく「どの広告セットの成果が良いか」「どの広告セットに予算を費やすのがより効率的か」をリアルタイムで判断しながら配分を調整します。
広告セットAよりも広告セットBのほうがコンバージョン単価が安ければ後者に多く配分され、配信中に成果が入れ替わったら予算の配分もそれに合わせて逆転します。

基本的にはオンにしておくことを推奨しますが、下記の場合には特に効果的です。
・複数の広告セットを同時に配信している場合
・最小限のコストでキャンペーン全体の成果を最大化したい場合
・どの広告セットにいくら配分すべきか判断が難しい場合
キャンペーン開始直後に予算配分が変動しやすいため、設定後すぐに大きな変更を加えるのは避けましょう。MetaのAIが配信傾向を掴むまで設定をいじらず、学習する期間を確保しましょう。一度オフにしたあとは2時間操作しないことが推奨されています。
手動で配分する場合は、下記のような画面で広告セットごとに予算を入力します。

2. Advantage+配置
Meta広告の複数の配信先(配置:フィード、ストーリーズ、リールなど)から、AIが「最も成果が出やすく効率の良い場所」を自動で選定・配信する機能です。配信できるすべての面を対象に、効率よく配信できます。配信先だけでなくプラットフォーム(Instagram、Facebook、Threadsなど)も横断します。クリエイティブが配置ごとに最適化されるため、素材が汎用的でない場合は効果が落ちる可能性があります。デザインや縦横比などの異なるクリエイティブを豊富に用意しておくことをおすすめします。
▼対象のプラットフォーム

▼対象の配信先

手動でオン・オフを切り替えられますが、特別な理由がない限りオンにしておくことをおすすめします。


【コラム】成果が出やすい配信先はある?
広告運用コンサルタント W.S.
商材にもよりますが、たいてい獲得しやすいのはフィードです。ただ、だからといってフィードだけに絞って配信するのはおすすめしません。
Advantage+配置を使って、Instagram、Facebook、ThreadsなどMetaのすべての面に出したほうがよいです。MetaのAIは非常に優秀なので、配信先の選定も任せてしまうのがおすすめです。
「Instagramだけ」に配信したい場合は下記をご覧ください。
3. Advantage+ オーディエンス
MetaのAIが過去のコンバージョン履歴やピクセル・コンバージョンAPI経由のデータなどをもとに、「キャンペーンにとって最適なオーディエンス(ターゲット)」を自動で見つけてくれる機能です。
広告主は年齢や性別などの基本的な情報を「オーディエンスの提案」から設定でき、それを参考にしながらAIがターゲティング範囲を拡張します。設定した情報のとおりに絞られるわけではありません。

「元のオーディエンスオプションに切り替える」を選択すると手動で絞り込めますが、成果が限定的になってしまうためあまりおすすめしません。媒体にも推奨されておらず、下記のようなメッセージが出ます。”限られた人にしか絶対に配信したくない”など特別な事情がない限りはオンにしておきましょう。


【コラム】ターゲティングは結局ブロード!
広告運用コンサルタント W.S.
細かい設定は行わず年齢・性別・地域のみを指定する「ブロード配信」が一番おすすめです!興味関心ターゲティング・ライフステージターゲティング・ブロード配信の3パターンで広告を配信していますが、ブロードの成果が最も良いです。MetaのAIは非常に優秀なので、特に一定数以上のコンバージョンを安定して獲得している(=機械学習に必要なデータが集まる)ような広告はブロード配信の成果が良くなりやすいです。逆に、月に獲得できるコンバージョンが少ないときはある程度絞ったほうがいい場合もあります。
Meta広告で設定できるターゲティングは下記にすべてまとめています。
4. Advantage+ クリエイティブ
Meta広告に入稿された画像・動画・テキスト・見出しなどのクリエイティブ素材を、AIがユーザーごと・配置ごとに最適化して配信する機能です。
主な機能として、画像やテキストの自動生成・エンハンス(明るさ調整・音楽の追加などの最適化機能群)があります。
画像・テキストの自動生成
自社で用意した素材だけでなく、AIが生成した画像やテキストを使うこともできます。もととなるクリエイティブを入稿すると自動で生成され、気に入ったものがあれば広告に適用できます。


また、4単語以上のメインテキストを入力するとそれをもとに広告文も自動で生成してくれます。これも気に入ったものがあればそのまま適用できます。

Advantage+ クリエイティブエンハンス
クリエイティブエンハンスとは、画像の明るさ調整や音楽の追加・テキストの改善などクリエイティブをより良くする改善案のことです。入稿したクリエイティブにあわせて候補が複数表示されるため、適用したいエンハンスを選びます。AIの判断であるため成果の向上は期待できるものの、既存のクリエイティブに変更を加える設定であるため適用前にかならずプレビューを確認しましょう。もちろんすべてオフにして入稿したままのクリエイティブで配信することも可能です。


その他のAdvantage+機能
その他、特に「商品を販売する」ことに特化したAdvantage+広告・キャンペーンがあります。
Advantage+カタログ広告
広告主がMetaに登録した「カタログ」とよばれる”取扱商品一覧”から、広告の表示対象であるユーザーごとに最適化した商品を引っ張ってきて表示する広告メニューです。カタログ上で商品情報を差し替えれば広告にすぐに適用されるため、多数の商品を扱うECサイトに特におすすめです。
詳細は下記をご参照ください。
Advantage+ショッピングキャンペーン
キャンペーン全体を自動で最適化して「売上(コンバージョン)」の最大化を目指すキャンペーンです。こちらも多数の商品を扱うECサイトに特におすすめです。Advantage+ショッピングキャンペーン内で前述のAdvantage+カタログ広告を配信でき、併用を推奨します。
迷ったらお問い合わせください
Metaは保有するデータが膨大でありAIも優秀なので、基本的にはAdvantage+機能をオンにしてAIの知見を最大限活かすことをおすすめします。
ただし、ターゲティングやクリエイティブは特に広告主の意図と異なる配信になる可能性があるため適用には注意が必要です。代理店が運用している場合は、必ず広告主と相談しましょう。
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