
Google広告カスタマイザとは?クリック率を改善する3つの必須戦略
各ユーザーにマッチした個別の広告文を出したいけど、取り扱っている商品やサービスが多すぎて一つ一つ広告文を作るのが難しい。とはいえ、全てのユーザーの検索に合うよう汎用的な広告文にすると、クリック率がいまいち上がらない。
上記のようなことでお悩みの広告主のために、ユーザーに応じて最適な形で広告文を出し分けることができるGoogle広告の「広告カスタマイザ機能」についてご紹介します。
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目次
広告カスタマイザの概要
広告カスタマイザとは、あらかじめ登録しておいた条件(ユーザーの検索語句やユーザーの所在地、キャンペーン終了までの残り日数など)に応じて広告文を、自動で調整してくれる機能のことをいいます。
例えば、取扱商品が多く今まで汎用的な広告文しか掲載していなかった広告主が、広告カスタマイザ機能を使うことで、よりユーザーのニーズに合った広告を掲載することが出来るようになります。
「検索キーワードにマッチした各ブランド名と商品名(靴、ジャケット、スカートなど)をタイトルに含めた広告文を作成したいけれど、取り扱っている商品が多く一つひとつに対応する広告文を作ることが難しい」
「複数の店舗を持っていて地域ごとに広告を分けたいけど、店舗数が多くて個別に設定するのが面倒」
など、地域やキーワードごとに表示する広告文を変えるには広告グループを分ける必要があるため、入稿の手間がかかりますし、運用が複雑になり広告文の成果判断も難しくなります。
その点、広告カスタマイザは初期の設定が少し大変ではあるものの、一度設定した後は条件に合わせて自動で広告文が切り替わるため、入稿の手間は削減できるうえに、成果の向上も見込めます。
「初期設定を自社でやるのはムリだから、プロの手に任せたい!」とお考えの方は、以下のボタンから弊社にご連絡ください。貴社の希望に合わせ、広告カスタマイザを用いたGoogle広告設定を代行します。ご相談は無料ですので、お気軽にお問合せください。
広告カスタマイザの活用方法
広告カスタマイザは様々なケースで活用できますが、絶対に利用した方がいいというケースを3つ紹介します。
活用例① 期間限定キャンペーンはカウントダウン関数を使って訴求
配送無料キャンペーンや、季節限定のセールなど、期間限定のキャンペーンがある場合は、カウントダウン関数を使うのがオススメです。カウントダウン関数を使うと、広告のタイトルや説明文にキャンペーンまでの残り日数を自動的に表示させることができます。セールなどの残り日数を表示させることで、ユーザーの購買意欲を高める効果があります。
<2月1日0時に終了するセールの訴求をする場合>
Google管理画面上で以下のように設定する。
プライムナンバーズ|期間限定セール終了まであと{COUNTDOWN(2021/02/01/00:00:00,5)}日
上記を設定することで、2021年1月27日以降、ユーザーの検索結果画面に「プライムナンバーズ|期間限定セール終了まであと5日」という広告を表示させることができます。セールを頻繁に行う広告主はぜひ活用してください。
活用例② 商品点数が多くても検索キーワードに合わせた商品名・値段・在庫を表示
取扱商品の多いECショップなどは、広告カスタマイザの活用が特に向いていると言えます。ユーザーの検索語句に合わせて、広告文の内容を変更することで、クリック率を高めることが期待できるからです。
設定の手順としては2段階あります。
1.データフィードを作成しGoogleの広告管理画面にアップロード
まずはあらかじめ、指定の項目を入れたCSVファイルを使ってGoogleの管理画面上からデータフィード(検索キーワードに対応する広告テキスト要素)を設定します。CSVファイルのテンプレートはGoogle広告公式ヘルプからダウンロード可能です。設定方法については後述します。
2.カスタマイザ広告を入稿する
データフィードを用いた広告の入稿も通常の検索広告と同じですが、広告文のどの部分にデータフィードを挿入するのかを指定する必要があります。
「靴 あか」と検索したユーザーには「赤い靴」、「ジャケット ブランド」と検索したユーザーには「○○(ブランド名)のジャケット」と広告に挿入するなど、検索されたキーワードをそのまま表示させるのではなく、自社のポリシーに合った言い回しにすることや、訴求したい内容をプラスして設定すると良いでしょう。
キーワード以外にも商品の在庫数や金額などを広告文に挿入することもできますので、ビジネスの目標に適した設定にカスタマイズすることで広告効果を高めることが可能です。
活用例③ 不動産情報や店舗来客が目的のキャンペーンは、地域に合わせて広告文をカスタマイズする
「新宿 賃貸」「渋谷 マンション」「東京 ラーメン」など、不動産情報や、各地域のお店を探して、地域名を掛け合わせて検索をするユーザーも多くいます。
この場合は、活用例②でご紹介したように「新宿 賃貸」は「新宿の賃貸情報」、「渋谷 マンション」には「渋谷の高級マンション」など、それぞれのキーワードに合った広告テキストを設定するとよいでしょう。
一方、「賃貸情報 最新」「ラーメンの美味しいお店」など、キーワードに地域名が含まれていない検索パターンもあります。この場合は、ユーザーが検索をしている地域または、ユーザーが関心を持っている地域に合わせて広告文を切り替える方法が有効です。
手順としては活用例②とほぼ同じですが、この場合はキーワードに対応する広告テキストを作成するのではなく、各地域ごとの広告テキストを設定する方法になります。
データフィードの作成方法と設定出来る項目
ここからは広告カスタマイザの設定で必要となる、データフィードの作成方法を解説いたします。今回は例として、キーワードに応じて、広告文をカスタマイズする場合の設定方法を解説いたします。
①Google広告管理画面の上中央「ツール」から、「その他のツール」→「ビジネスデータ」を選択。

②ビジネスデータ画面に移ったら、次に画面左上の「+」→「広告カスタマイザデータ」を選択し、ここで「広告カスタマイザのデータテンプレート」をダウンロードします。
「+」

「広告カスタマイザデータ」

「広告カスタマイザのデータテンプレート」
※ここでダウンロードしたCSVに自社のデータを上書きして再度アップロードします。

広告カスタマイザのデータテンプレートを開くと、以下のようなデータが記入されています。

一番上の行は、その列にどんな内容が含まれるかを表すマーキングのようなものです。カッコ内の単語は値の性質を表しており、それぞれ以下の表のような意味を持っています。
データ名 | 一般的な用途 | 使用できる文字 | 値の例 |
text | 商品名 | 文字、数字、記号 | ハイキング靴 |
numbers | 在庫数 | 整数 | 11 |
price | 金額 | 数字と通貨記号 | \1,800 |
date | タイムスタンプ | yyyy/MM/dd hh:mm:ss | 2014/8/14 12:30:59 |
上記の4つは任意で設定するものです。それぞれ「商品名」「在庫数」「金額」「時間」の値をカスタマイズする際に使用します。今回は商品名だけカスタマイズするため、text以外の部分は削除してかまいません。
F~H列に含まれる「Target campaign」「Target ad group」「Target keyword」は、それぞれ広告カスタマイザを設定する「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」を指定する箇所です。こちらは入力必須の項目です。
③ダウンロードしたCSVに適用したい「キャンペーン名」「広告グループ名」「キーワード」「テキスト」を記入します。
入力内容と対象とするキャンペーン名などが一致しないと、正しく設定ができません。

④ビジネスデータ画面から②のCSVをアップロードします。
広告の設定する際に、この時に設定したフィードの名前を使用するため、端的でわかりやすい名前にするとよいです。定期的にデータを作り直すのであれば、日付などを入れても良いです。

⑤該当のキャンペーンの広告タブより、広告を入稿する。
上記の広告審査が完了すれば、広告が出稿開始されます。
Yahooにも同様の機能として「アドカスタマイザ機能」があります。入稿方法など、詳しくはYahoo広告のヘルプページをご参照ください。
関連リンク:アドカスタマイザーの入稿手順|Yahoo!広告ヘルプ
その他にもGoogle広告とYahoo!広告にはそれぞれ特徴があります。「まずは各媒体の特徴から知りたい」という方は、以下の記事で詳しく解説しています。
広告カスタマイザ機能はクリック率上昇に欠かせない
Google広告の広告カスタマイザ機能を活用すれば、期間限定キャンペーンの期日や検索キーワード、関心のある地域などユーザーのニーズに適した広告文を、カンタンに出し分けることが可能です。
これまで個別の広告文を出すためだけに広告グループを分けていた広告主は、広告カスタマイザを使用してアカウントをまとめて管理すると、広告のクリック率改善につながるかもしれません。