自社名の指名検索キーワードに広告掲載すべき理由をケース別に解説
「自社名の指名検索で自社サイトが上位表示されているし、指名キーワードでの広告入札は無駄じゃない?」といった質問は、クライアントからよく寄せられます。
たしかに指名検索キーワードはオーガニックでも上位表示されやすく無料で流入獲得できるのに、わざわざリスティングで費用をかけて掲載することに疑問を感じるのは当然のことだと思います。今回はこうした疑問に先回りし、プライムナンバーズがベストだと考える対応について事例を交えてお答えします。
一方で、一部例外的に指名キーワードを掲載しない方がよいケースもあります。その場合の事例も取り上げますので、皆様の現在の状況を考慮して、判断してみてください。
リスティング広告で成果を出すために必要な基本的なキーワード選定法は、こちらの記事で解説しています。あわせてご確認ください。
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目次
指名検索キーワードには広告を掲載すべき
プライムナンバーズは、指名キーワードに「広告を掲載した方が良い」というスタンスです。
その理由は全体の獲得総数を引き上げられる可能性があるためです。
全体の獲得総数を引き上げられる可能性があるため、基本的には指名キーワードの掲載を推奨しています。
ちなみに指名キーワードなのにクリック単価が高くなる場合もあります。どのような場合かについては、下記の記事で詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
指名キーワードを広告掲載すべきケース
主に以下の3つのケースに当てはまる場合、指名検索キーワードでも広告掲載をすべきです。
- 競合他社に指名で掲載されてしまっている場合
- 自然検索で上位に表示されていない場合
- キャンペーンの告知など一時的に訴求したい情報がある場合
それぞれ解説します。
競合他社に指名で掲載されてしまっている場合
もし指名キーワードで検索したとき、競合他社の広告がバリバリ上位に表示されていれば、指名キーワードで広告掲載をするべきです。
広告は検索結果の上部に表示されます。そのため、どれだけSEOでサイトを上位に引き上げることができたとしても広告より上位に掲載することはできません。競合他社が指名キーワードで広告を出し続けている限り、せっかく指名キーワードで検索してくれた確度の高いユーザーが、競合サイトへ流出する可能性が高いです。
指名キーワードが競合に掲載されてしまっている場合の対策として、競合他社に自社指名キーワードの掲載停止を依頼する方法もあります。しかし基本的にキーワードの購入は自由競争のため法的罰則はないため、競合他社に依頼を無視されてしまうことも多いです。
こうした場合、競合サイトへの流出を防ぐ対抗策として、指名キーワードでの広告掲載は有効な手段となります。
自然検索で上位に表示されていない場合
「指名キーワードの広告掲載はしていますし、1位に広告が表示されています。」と仰るクライアント様も多くいらっしゃると思います。ですが、そういう方にご質問です。「本当にすべての指名キーワードで上位表示することができていますか?」
細かく掛け合わせで検索してみるとキーワードによっては順位が2位以下、もしくは1ページ目に表示されていない、なんてことはないでしょうか?
例えば「指名キーワード×申し込み」…なんて成果に直結しそうな重要キーワードで上位に表示されていないなんてことがあれば、すぐにでも対策しなければなりません。
このような『自然検索の抜け漏れ』なんかも、指名キーワードで広告掲載することでフォローすることが可能です。指名キーワードの部分一致で広く広告掲載しておくことは、取りこぼしを防ぐ効果があります。
キャンペーンの告知など一時的に訴求したい情報がある場合
とにかく今すぐ告知したいバーゲンセールや期間限定のクーポン券の配布など、既存顧客に効率的に周知したい時にも、指名キーワードでの広告掲載は効果的です。なぜなら、検索結果に表示されるテキストを、最もアピールしたい訴求にすることができるからです。
自然検索のタイトル&ディスクリプション(検索結果画面に表示されるテキストのこと)は、クローラーによって定期的に読み取られて更新されているため頻繁に変更することはできません。そのため1週間だけの限定の情報や、今日から始まったセールなどの情報を表示させることは難しいです。
一方で、広告であればその時々に応じた適切な訴求を取り入れることが可能なので、1週間だけ告知したい時や土日だけ訴求内容を変えたりするといった検証も自由自在です。また広告文だけでなく自由にリンクさせたいページを変えることもできるため、ランディングページ(LP)のテストにも有効です。
指名キーワードに広告掲載すべきでないケース
逆に指名検索キーワードであっても広告掲載をすべきでないケースも存在します。主に以下の4つのケースに当てはまる場合、広告出稿を控えたほうがいいかもしれません。
- 既存顧客のクリックがあまりにも多い場合
- 獲得ではなく認知や誘導目的の場合
- パフォーマンスが低く費用対効果が合わない場合
- 予算が少ない場合
それぞれ解説します。
既存顧客のクリックがあまりにも多い場合
指名キーワードには、一般キーワードと比較し圧倒的に既存顧客のクリックが多いという特性があります。ブランド名の宿命のようなものですが、新規ユーザーに的を絞った獲得を想定している場合は、ターゲットとして指名キーワードの選定そのものがふさわしくない可能性もあるわけです。
ECサイトのように購入が目的である場合は、1ユーザーが複数購入に至ることがあるので、既存顧客のクリックが多くても問題はありません。一方で新規会員登録が目的である場合は、1ユーザー1回しか登録に至ることがないため、既存顧客のクリックが多くなるのが望ましくありません。
とはいえ上記も対策は出来ます。例えばサイトに訪れたユーザーには広告配信を除外するとか、一度購入したことがあるユーザーには広告配信を除外するといった、既存顧客の可能性が高いと思われるユーザーへの広告掲載を抑制する方法があります。
そのため、当ケースにおいても、すぐに指名キーワードの停止を決めるのではなく、設定面で既存顧客のクリックを抑制できる方法がないか検討することをオススメします。
獲得ではなく認知や誘導目的の場合
商材について知らない潜在層への認知促進を目的とした場合、そもそも商材名を知っていて検索している指名キーワードは不適切といえます。
認知促進を目的とした広告は、広いユーザーにリーチすることができる一般キーワードや、ディスプレイ広告での配信を検討した方がよいでしょう。
しかし認知目的の配信であっても、すでに認知されている商品に関連した全く新しい商品の訴求を行う場合などは、既存顧客にアプローチする手段として指名キーワードの広告掲載が有効となるパターンもあるため、ケースバイケースで判断する必要があります。
パフォーマンスが低く費用対効果が合わない場合
指名キーワードは獲得しやすく費用対効果が高いという前提でお話してきましたが、そもそも他の広告メニューと比較して獲得単価が高く、費用対効果が合わないという場合もありえます。
仮に今の指名キーワードの成果が費用対効果に見合っていなくても、過去に1件でもコンバージョンが取れている場合は、キーワードの入札を抑制することで計算上は費用対効果が合うラインまで調整することが可能です。
指名キーワードの停止を判断する前に、入札抑制で費用対効果が合わせられないか試してみた方がよいです。
予算が少ない場合
投下予算が少なく、指名キーワードを停止することを検討している場合も、一度今の成果やサイトの状況を見て判断するべきでしょう。
最初に申し上げたとおり、指名キーワードで広告掲載する競合他社がいたり、ニッチな指名掛け合わせキーワードの掲載順位が低い場合などは、広告外まで影響を及ぼす可能性もあるため、ウェブ全体の数値と照らし合わせて検討しましょう。
指名キーワードは掲載した方が良い
繰り返しになりますが、指名キーワードは広告掲載した方がよいというのが弊社のスタンスです。多くの場合、指名キーワードを停止することがパフォーマンス面にマイナスの影響を与える可能性が高いためです。
もし3-1~3-4で記載している指名キーワードを掲載しない方がよいパターンに分類される場合でも、完全停止以外の取るべき施策があることも考慮し、成果が最大となるベストな選択を決めるようにしていきましょう。
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