P-MAXの検索テーマとは?機械学習をサポートするGoogle広告の機能を紹介
P-MAXとはGoogle広告の配信メニューのひとつです。目標とするコンバージョンを最大化することに特化しており、Google広告のあらゆるチャネルに一括で広告を掲載できます。
しかしそのためには一定の学習期間が必要で、成果が出るまで時間がかかってしまいます。このデメリットを解消する機能が「検索テーマ」です。
本記事では検索テーマのメリットや設定すべき場面について解説します。
目次
検索テーマとは
2023年に行われたGoogle広告のアップデートによって利用できるようになった機能です。
「検索テーマ」はP-MAXに設定できる任意のキーワードのことを指します。
設定できるのは半角80文字(全角40文字)までの単語で、アセットグループごとに最大25個追加できます。
アップデート前後の比較
検索テーマ機能が追加されたことで、広告を表示するユーザーやプレースメントをある程度意図的に調整できるようになりました。
従来はLPなどの情報に基づいた機械学習でターゲットが自動的に決められており、必ずしも意図したユーザーやプレースメントに表示できるとは限りませんでした。
検索テーマを設定することで商材に関する情報を追加で提供し、テーマに合ったユーザーにリーチするようGoogleAIに指示できるようになりました。
参考ページ:P-MAX キャンペーンの検索テーマについて(ベータ版)
検索テーマを設定するメリット
検索テーマの主なメリットは下記のとおりです。
・広告主の知見とAIを組み合わせられる
・機械学習の期間が短縮できる
広告主の知見とAIを組み合わせられる
検索テーマを設定すると、広告主が持っている商材に関する情報をAIの機械学習に反映させることができます。
広告を配信するターゲットやプレースメントの判断をAIに任せるのも良いですが、商材のことをよく知っている広告主の知見も組み合わせるとAIには判断が難しい情報も利用して配信を最適化することができます。
機械学習の期間が短縮できる
商材や顧客、ターゲットについてAIがゼロから学習すると時間がかかり、キャンペーン開始直後の成果が伸びにくくなるおそれがあります。
そこで広告主が検索テーマを設定すると、機械学習をサポートできキャンペーン開始直後から最適化を進められます。
検索テーマを活用すべき場面
下記に当てはまる場合は検索テーマの利用を検討しましょう。
・商材やサービスに関する詳細な情報がLPに記載されていない
・キャンペーンの過去の掲載データが十分に利用できない
・キャンペーンのパフォーマンスを短期間で最適化したい
商材やサービスに関する詳細な情報がLPに記載されていない場合
機械学習はLPなどのウェブサイトの情報をもとに進められます。そのためLPに商材やサービスに関する詳細な情報が記載されていないとAIが十分に学習できず、最適化が進まないおそれがあります。商品の入れ替わりが頻繁な場合は特に、このような状況になりえます。
商品に関する情報を検索テーマとして設定し、LPに記載していない情報をGoogleに提供しましょう。それを材料に機械学習を進めれば、商品が入れ替わっても安定して広告を配信できます。
キャンペーンの過去の掲載データが十分に利用できない場合
機械学習は過去の掲載結果をもとに行われます。そのため配信データが少ないと十分に最適化されないおそれがあります。
配信し始めたばかりで過去のデータがない場合は検索テーマを設定しておきましょう。機械学習を進める材料を提供できます。
キャンペーンのパフォーマンスを短期間で最適化したい場合
機械学習はGoogleが過去のデータやウェブページなどから情報を収集しながら進めるため、6週間程度の学習期間が必要です。
検索テーマで直接情報を提供しておけば、キャンペーンの配信期間が学習期間より短くても配信期間内に最適化を進められます。
検索テーマの設定が不要な場合
設定することに大きなデメリットはないため、“設定すべきでない場合”は特にありません。ただ、キャンペーンの成果が十分安定しており、機械学習が既に進んでいる場合は無理に設定する必要はないでしょう。
また、ターゲットなどの設定を手動で細かくコントロールしたい場合はP-MAX自体があまり向いていません。通常のキャンペーンの実施を検討しましょう。
検索テーマの選び方
検索テーマは任意で設定できるため、商材やサービスに合ったキーワードを広告主自身が選ぶ必要があります。何を設定すべきか迷ったら、下記を参考に選定してみてください。
キーワードプランナーを使う
キーワードプランナーでキーワードの候補を取得するのが最もオーソドックスな選定方法です。
キーワードプランナーはGoogle広告が提供している無料のキーワード選定ツールで、主にキーワードの候補を探したり特定のキーワードの検索ボリュームを調べたりするのに用いられます。
キーワードプランナーに「健康食品」「子供服」など商材の名称やジャンルを表すキーワードを入力すると、それに関連するキーワードの候補を取得できます。またWebサイトのURLからそのサイトに含まれるキーワードを抽出することもできます。抽出したキーワードを検索テーマに設定するとよいでしょう。
具体的な使い方は下記で解説しています。
検索広告と同じキーワードを使う
P-MAXと同時に検索広告も配信する場合は、検索広告のキーワードを流用できます。検索広告とP-MAXでキーワードを分ける必要はありません。商材のジャンルや特徴を表すキーワードをP-MAXにも設定しておきましょう。
検索広告で成果が良いクエリを使う
先に検索広告を配信している場合は、コンバージョンを多く獲得できているクエリを用いるとよいでしょう。管理画面のクエリ一覧を「CVR順」や「CPA順」などに並べ替えて、成果の良いものから採用していくことをおすすめします。
クエリの調べ方は下記のブログで解説しています。
検索広告では単価が高いビッグワードを使う
P-MAXの検索テーマは、検索広告のようにクリック単価が入札で高騰することがありません。そのため、検索広告ではクリック単価が高すぎて設定できないビッグワードをP-MAX広告で狙うことができます。入札単価の高さを理由に検索広告への設定を避けているキーワードがあれば、P-MAXで検索テーマとして利用してみましょう。検索広告と同様のユーザーを比較的安価にターゲティングできる可能性があります。
キャンペーンを早く軌道に乗せたいなら設定すべし
検索テーマを設定すると、キャンペーンの過去のデータやウェブサイトの情報が少なくても、機械学習を進めることができます。機械学習を上手くサポートしてP-MAXのメリットをすばやく最大化しましょう!
プライムナンバーズでは、P-MAXキャンペーンをはじめ様々な広告運用のご相談を承っております。お困りのことがございましたら、下記ボタンよりお気軽にお問い合わせください。