【全種一覧Excelつき】Meta広告のターゲティングとは? AI活用で成果を最大化する設定方法
本記事では、Meta広告で設定できるターゲティングをすべて整理してご紹介します。また、MetaのAIを活用した最適化手法、そして成果を高めるための具体的な設定のコツまで、広告運用担当者が知っておきたい情報も網羅的に解説します。
興味関心・行動・利用者層のターゲティングは大量のカテゴリの中から選択する形で設定します。それらを含め、Meta広告で設定できるターゲティングをすべて一覧にしたExcel資料を下記より無料でダウンロードいただけます。そのまま使えて便利なエクセル形式です。
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目次
Meta広告の「ターゲティング」とは?
「ターゲティング」とは、広告を配信する対象(ユーザー)や掲載場所を特定の条件で絞り込むことを指します。不特定多数に広告を見せるのではなく、自社の商品やサービスに関心を持つ可能性の高い層に絞って配信することで、広告費用の無駄をなくすことを目的とします。
Meta広告のターゲティングは、Meta社が保有する膨大で高精度なユーザーデータを活用できる点が最大の特徴です。FacebookとInstagramという2大プラットフォームを横断した、膨大かつ高精度なユーザーデータを活用できます。
ユーザーが登録した実名や年齢、性別などのプロフィール情報に加え、日々の投稿や「いいね!」、フォローといったプラットフォーム上での行動データに基づいているため、非常に精度の高いターゲティングが可能です。

Meta広告ターゲティングの全体像
Meta広告のターゲティングは、大きく分けて下記の3種類で構成されます。
コアオーディエンス
Metaの膨大なデータ(Facebookのプロフィール情報や、Facebook・Instagram上での行動履歴など)を直接指定してターゲットを指定する方法です。
年齢、地域、性別といった基本情報に加え、「特定の趣味関心を持つ人」「特定のライフイベントを迎えた人(例:婚約中、最近引っ越した)」など、Metaならではの詳細な条件で潜在層にアプローチできます。
カスタムオーディエンス
自社が保有する顧客データ(例:ウェブサイト訪問者、アプリ利用者、既存顧客のリスト)をMetaのプラットフォームにアップロードし、Metaのユーザーデータベースと照合(マッチング)して作成するオーディエンスです。FacebookやInstagramの「アカウント単位」でユーザーを捉えるため、PCでサイトを見たユーザーが後でスマートフォンでInstagramを開いた際にも、的確に広告(リターゲティング)を配信できます。
類似オーディエンス
上記の「カスタムオーディエンス」を基に、その人々と行動パターンや興味・関心が似ている、Metaプラットフォーム上の別のユーザー(新しい見込み顧客)をAIが自動で探し出してくれる機能です。自社の優良顧客と似た新規顧客を効率的に開拓できます。
Meta広告ターゲティングの分類:AI or 手動?
Meta広告のターゲティングは、大きく2つのアプローチに分けられます。
①Advantage+ オーディエンス(AIによる自動最適化)
MetaのAIが、キャンペーンの目的に合わせて最も成果が高くなる可能性のあるユーザーを自動で探し出し、リーチを最適化する手法です。
②手動設定オーディエンス(コア・カスタム・類似)
広告主が年齢や地域、興味関心、顧客データなどに基づき、広告を配信したいユーザー層を具体的に定義する従来からの手法です。
現在のMeta広告では、全社のAdvantage+ オーディエンスの活用が推奨されています。AIの力を最大限に活用し、必要に応じて手動設定でコントロールを加えていくのが成功への近道です。
AI:Advantage+オーディエンスで機会損失防止
Meta広告の「Advantage+ オーディエンス」は、広告セット作成時に設定できる機能です。広告主が設定した「オーディエンスの提案(年齢、地域、カスタムオーディエンスなど)」を基にしつつも、AIが「より高い成果が見込める」と判断すれば、その提案の範囲を超えて配信対象を自動で拡張します。
Advantage+ オーディエンスのメリット
“隠れた優良顧客”を発見できる
広告主だけでは見つけられなかった、コンバージョンしやすい新たな顧客層にリーチできる可能性があります。
CPA(顧客獲得単価)の改善
AIがリアルタイムの配信データに基づき、コンバージョンする可能性が高いユーザーに集中して配信されるため、結果的にCPAが安定・改善する傾向にあります。
運用工数の削減
細かいオーディエンス設定のテストや調整をAIに任せられるため、広告運用者はクリエイティブの改善などその他の業務に集中できます。
どんな時に使うべき?
コンバージョン獲得や売上拡大を目的とするキャンペーンであれば、基本的にどんな場合でも利用を検討すべき機能です。 ただし、「ブランドイメージ上、特定の顧客層には絶対に配信したくない」といった厳格なルールがある場合のみ、手動設定を検討しましょう。

【コラム】Advantage+オーディエンスは効果的?
広告運用コンサルタント W.S.
オンにしたほうが成果が良いです!私の経験上、オンにして配信して、オフに戻したことがないくらいです。どうしても決められたターゲット以外に出したくない場合を除き、一度試してみることをおすすめします。
手動:狙いを定めてアプローチ
Advantage+ オーディエンスのベースにする場合、あるいは手動でより厳密なターゲティングを行いたい場合に活用するのが、下記3つの手動設定オーディエンスです。
①コアオーディエンス(ユーザー属性など)
②カスタムオーディエンス
③類似オーディエンス
①コアオーディエンス:ターゲットの土台を定義
広告を届けたいユーザーの最も基本的な情報を設定します。
地域
国、都道府県、市区町村はもちろん、店舗周辺の半径〇kmというより具体的な指定も可能です。実店舗への来店が前提のサービス(フィットネスジムや美容エステなど)や、商圏が限定されるビジネスで活用します。

年齢・性別
商材のメインターゲット層に合わせて設定します。
※18歳未満のユーザーをターゲットに設定する場合、一部のターゲティングオプションが制限される
年齢の設定単位
13~65歳位上までの範囲を1歳刻みで設定
※デフォルトは18~65歳
性別の設定範囲
すべて、男性、女性から選択


言語
日本在住の英語話者など、特定の言語を話すユーザーにアプローチしたい場合に有効です。配信地域の主要言語と対象の言語が一致している場合(例:日本に配信する日本語の広告)であれば特に設定する必要はありません。

詳細ターゲティング①利用者層
Metaが用意したカテゴリから選択します。
学歴、ライフイベント(例:婚約中、最近引っ越した)、子供の有無など、ユーザー自身が設定したプロフィール情報などに基づいたセグメントです。
詳細ターゲティング②興味関心
こちらもMetaが用意したカテゴリから選択します。
ユーザーが「いいね!」したFacebookページやフォロー中のInstagramアカウント、閲覧したコンテンツなどから推測される関心事です。(例:フィットネス、コスメ、アパレル)
詳細ターゲティング③行動
こちらもMetaが用意したカテゴリから選択します。
購入行動、デバイスの利用状況、旅行の頻度など、Metaプラットフォーム内外でのユーザーの行動履歴に基づきます。(例:オンラインでの買い物が多い、海外へよく旅行する)
② カスタムオーディエンス:既存顧客や見込み顧客にアプローチ
自社が保有している顧客のデータや、Metaプラットフォーム上でのユーザー行動履歴をもとに、特定のユーザーグループを作成してアプローチする機能です。リターゲティング広告の配信に活用します。「自社のソース」「Metaのソース」の2種を活用します。
自社のソース(オフプラットフォーム)
ウェブサイト
MetaピクセルやコンバージョンAPIをサイトに設置し、サイト訪問者や購入者などのリストを作成します。「カートに商品を入れたが購入しなかったユーザー」への再アプローチなどに強力です。
カスタマーリスト
顧客のメールアドレスや電話番号のリストをアップロードし、Meta上のユーザーとマッチングさせて広告を配信します。休眠顧客の掘り起こしなどに有効です。
アプリアクティビティ/オフラインアクティビティ
アプリ内での行動や、実店舗での購入履歴データなども活用できます。
カタログ
カタログ内の特定の商品セットの商品を閲覧・カートに追加・購入した利用者をターゲティングします。リターゲティングや潜在顧客へのアプローチ、すでに商品を購入した利用者の除外など幅広く活用できます。

Metaのソース(オンプラットフォーム)
動画
投稿した動画の視聴時間(例:50%以上再生)に応じて、関心の高いユーザーリストを作成します。
Instagramアカウント/Facebookページ
プロフィールにアクセスした人、投稿に「いいね!」や保存、コメントをした人など、エンゲージメントの高いユーザーに再アプローチできます。
リード獲得フォーム
フォームを開いたが送信しなかったユーザーに、再度広告を配信して入力を促します。
イベント
作成したFacebookイベントに対して、「参加予定」や「興味あり」と回答した人を元にオーディエンスを作成します。イベントへの関心が高いユーザーにリマインダーや関連情報を届けられます。
インスタントエクスペリエンス
「インスタントエクスペリエンス(スマートフォン向けにフルスクリーンで表示される広告フォーマット)」を開いた人や、その中のリンクをクリックした人を元にオーディエンスを作成します。
ショッピング
FacebookページやInstagramアカウントのショップ機能で商品を閲覧した人、カートに商品を追加した人、購入した人などを元にオーディエンスを作成します。購買意欲の高いユーザー層にアプローチできます。

③類似オーディエンス:効率よく新規顧客を開拓
カスタムオーディエンスを元に、そのリスト内のユーザーと行動や興味関心が似ている、新たなユーザーを探し出す機能です。自社のサービスに興味を持つ可能性を抱えながらもまだ自社のことを知らない、有望なユーザーにアプローチできます。特にLTV(顧客生涯価値)の高い優良顧客のカスタマーリストをソースにすることで、購入金額や頻度が高いユーザーに似た層を狙って開拓できます。
元となるソースオーディエンス(例:過去30日間の購入者リスト)を指定し、類似度を1%〜10%の範囲で設定します。1%が最も類似度が高いため、まずは1%から試して徐々に拡大することをおすすめします。

ターゲティング精度をさらに高める2つのコツ
広告の配信対象を明確にしたうえで、条件の異なるクリエイティブを複数配信して「成果が良くなるパターン」を見出すことが重要です。
コツ①:ペルソナを具体化する
「20代女性」といった漠然としたターゲットではなく、「都心で働く28歳女性、週末はヨガに通い、オーガニック食品に関心が高い。情報収集は主にInstagramの発見タブと信頼するインフルエンサーの投稿」というレベルまでペルソナを掘り下げましょう。
これにより、詳細ターゲット設定で選ぶべき興味・関心カテゴリが明確になり、広告クリエイティブのメッセージも鋭くなります。
AIを活用してペルソナを定めるのもおすすめです。下記の記事を参考にお試しください。
コツ②:ABテストで「思い込み」を排除する
広告主の知見があるとはいえ、「きっとこの層に響くはずだ」という仮説だけで判断せず、ABテストで検証することを推奨します。Meta広告の管理画面には、オーディエンスを比較検証できる「ABテスト機能」が備わっています。
(例)興味関心Aグループ vs 興味関心Bグループ(選択するカテゴリを変える)
(例)購入者の類似オーディエンス1% vs サイト訪問者の類似オーディエンス1%
また、ABテストのパターン作成にもAIを活用できます。下記を参考にお試しください。
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