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2022.06.16 更新
2022.06.16 更新

Google広告P-MAXキャンペーン導入時の注意点

Written By
プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント

皆さんは既にP-MAXキャンペーンを導入していますか?

P-MAXキャンペーンはGoogle広告に新たに実装された自動最適化メニューです。Google広告のあらゆるチャネルに一括で広告を掲載でき、目標とするコンバージョンを最大化することに特化しています。

P-MAXキャンペーンは2021年にサービスの提供が開始されましたが、まだ導入されていない方も多いのではないでしょうか。

この記事ではP-MAXキャンペーンの特徴と、広告の掲載開始前に知っておきたい注意点を紹介します。利用できれば広告の成果改善に役立つキャンペーンですので、導入検討の参考にしてください。

さらに詳細な情報を知りたい場合は、Google広告の公式ヘルプページもあわせてご確認ください。

参照ページ:P-MAX キャンペーンについて|Google広告ヘルプ

P-MAXキャンペーンの特徴

P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーンとは、Google広告の新しいキャンペーン タイプです。大きな特徴は以下の3つが挙げられます。

設定や運用が簡単

P-MAXではキャンペーンのコンバージョン目標を設定すれば、機械学習による自動運用で広告の各種設定が調整される仕組みです。

単価設定は完全に自動化されているため、基本的に手動による細かな入札調整はできません。

調整できる項目が少ない分、運用者はアセット(広告テキスト、画像、動画など)の精査・差し替えに集中でき、運用にかかる工数を削減できる可能性があります。

幅広い配信面

従来のGoogle広告は、YouTube、ディスプレイ、検索、Discover、Gmail、マップなど、配信面ごとにキャンペーンを管理していました。しかしP-MAXキャンペーンなら、ひとつのキャンペーンでGoogle広告のすべてのチャネルに広告を配信することが可能です。

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コンバージョン数増加の可能性

これまで、コンバージョン確度の高い層(検索やリマーケティングなど)に限定して配信していた広告主にとっては、より幅広いユーザーへの配信が増えることで費用対効果が下がる可能性があります。

P-MAXキャンペーンではターゲットは最低限の項目しか指定できず、Googleの自動化による入札調整が行われるため、想定外のターゲットに広告が配信される可能性があります。

長く広告運用を続けていると、自社サイトでコンバージョンしやすいユーザーのペルソナイメージが凝り固まってしまい、つい費用対効果の高い層だけに限定して広告配信をしてしまいがちです。

しかしP-MAXキャンペーンを利用すれば、広告効果の高いターゲット・配信面に幅広くアプローチできるため、想定していなかった層からコンバージョンを獲得できる可能性が広がります。

また、ひとつのキャンペーンで複数チャネルへ広告掲載することにより、同一キャンペーン内での機械学習に必要なシグナルが増えるできるため学習精度が上がりやすく、結果として獲得効率の改善も期待できるのです。

P-MAXキャンペーンの「できること」

P-MAXキャンペーンは「設定や運用が簡単」であることや「コンバージョン数増加の可能性」といったメリットもある一方、通常キャンペーンでは設定できる項目がP-MAXでは指定できないなど、思わぬ落とし穴も存在しています。

P-MAXキャンペーンを開始する前に、P-MAXで「できること」と「できないこと」を確認し、導入を検討するとよいでしょう。

P-MAXキャンペーンで広告を出稿する際は、以下の設定が可能です。

目標コンバージョンの設定

コンバージョンの最大化または、目標コンバージョン値の最大化を設定することで指定の目標達成に向け自動で入札調整されます。目標コンバージョン単価(金額)、目標費用対効果(%)は任意で指定可能です。

地域指定

住所(都道府県・市区町村)または、範囲(指定施設名などから半径(マイル・km単位)で指定できます。

言語設定

日本語や英語など他キャンペーンの言語設定と同一です。

最終ページ URL の拡張

同一ドメイン配下のURLを自動的にランディングページとして使用する機能です。

ユーザーの検索意向に応じて各広告の見出しが自動的に更新され、コンバージョンを期待できるランディングページがユーザーに表示されます。

最終ページURLの拡張設定はデフォルトで「オン」になっているため、指定のランディングページ以外を使用したくない場合や、ランディングページとして使用したくないページがある場合は、デフォルト設定を変更する必要があります。

この場合、ランディングページを指定するか、使用したくないページを除外設定することで対応可能です。

広告のスケジュール

曜日と時間帯の掛け合わせで指定可能です。

キーワード設定

P-MAXキャンペーンで指定するキーワードは「ターゲティング」ではなく「オーディエンスシグナル」として使用されます。検索広告のキーワード指定とは意味合いが異なり、指定したキーワード以外にもリーチが広がる可能性があります。

キーワード指定することで「この広告にとってはこんなユーザーの価値が高いですよ」とGoogleに学習させるためのものとして捉えるとよいでしょう。

リマーケティングリスト・ユーザー属性の設定

キーワード同様、「オーディエンスシグナル」として使用されます。指定した設定以外にもリーチを広げることで、目標にもとづく新しいコンバージョンの増加を狙います

広告表示オプションの設定

広告表示オプションを使うとユーザーに伝えられる広告の情報量が増えるため、自社の商品やサービスを選んでもらいやすくなり、広告のクリック率の向上にもつながります。ぜひ積極的に設定するようにしましょう。

設定可能な広告表示オプションは下記の通りです。

  • サイトリンク表示オプション(2つ以上)
  • コールアウト表示オプション(2つ以上)
  • 電話番号表示オプション
  • リードフォーム表示オプション
  • 構造化スニペット表示オプション
  • 価格表示オプション
  • プロモーション表示オプション

それぞれの広告表示オプションがどのようなものかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

プレースメント除外

アカウント単位でのプレースメント除外は可能です。

キャンペーン単位での除外は設定できません。

顧客の獲得

「新規顧客の獲得を重視してキャンペーンを最適化」をオンにすることで、新規顧客を効率的に獲得できます。

この設定では「新規顧客の獲得に入札単価をより高く設定するようキャンペーンを最適化」もしくは、「新規顧客のみを重視してキャンペーンを最適化」のいずれかを選択できます。

この項目は、初期設定ではオフになっています。

プレースメント別の表示回数を確認

確認できる指標が限られているものの、プレースメント別の表示回数のみ確認が可能です。

現時点(2022年6月)ではクリック数、費用、コンバージョン数の詳細はレポートとして集計できない仕様となっています。

P-MAXキャンペーンの「できないこと」

P-MAXキャンペーンは機械学習により自動最適化を行う機能であるため、他のキャンペーンでは利用できた設定でも利用できない項目もあります。また、設定できても「参考値」としてのみ扱われ、具体的な指定ができないこともあります。

P-MAXキャンペーンで「できないこと」は、以下の項目です。

キーワード指定

キーワードを設定することはできますが、「指定」ができず、あくまでシグナルとして使用されます。検索広告のように「このキーワードを検索したユーザーだけ」とターゲットを限定して配信することはできません。

オーディエンス指定

こちらもキーワードと同じく設定することはできますが、あくまでシグナルとして使用されるだけです。ターゲットを限定して配信することはできません。

キーワード除外

現在、管理画面上からのキーワード除外は非対応。

プレースメント指定

特定のサイトに限定して広告を配信することはできません。

キャンペーン単位でのプレースメント除外

アカウント単位でのプレースメント除外は可能ですが、キャンペーン単位での指定はできません。

詳細なレポート表示

通常キャンペーンでは確認できても、P-MAXでは確認できない指標があります。

「検索語句レポート」や「アセット別の表示回数やクリック数」など、項目によっては具体的な数値が確認できません。

成果分析や社内用にデータの数値を集計していた運用担当者は、P-MAXキャンペーンを使う場合は利用できない指標があることを前もって認識しておく必要があります。

P-MAX、便利だけど導入は慎重に

Google広告にて2021年から利用が開始されているP-MAXキャンペーンは、サービス提供開始後の期間があまり経っておらず、他キャンペーンと比較し設定・確認できるデータ指標が少なく運用者の成果分析・調整が難しいという特性による不安要素も大きく、まだまだ利用している広告主が少ないのが現状です。

一方で他媒体も含め近年、インターネット広告運用の自動最適化は大きく進歩しており、P-MAXキャンペーンのようなほとんど調整のいらない広告形式がいずれは主流になるのかもしれません。

広告運用歴が長く、既にほとんどの配信面やプロダクトを試したがコンバージョン数が頭打ちである場合は、既存のキャンペーンと並走してP-MAXキャンペーンを試してみるのも選択肢のひとつです。

とはいえ、現段階ではやはり記事中に挙げたようなデメリットも大きく、注意点をよく理解した上で慎重に導入を検討すべきだといえるのではないでしょうか。

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プライムナンバーズ編集部

広告運用コンサルタント