RPP広告とは?広告出稿にかかる費用や運用時の注意点を解説
「楽天市場に出店しているのに商品の売り上げが上がらない」
「楽天でもっと売上を伸ばしたい」
「RPP広告を検討しているが、やり方が分からない」
そんな方に向けて、簡単な概要と運用前・運用時の注意点をまとめています。
目次
1.RPP広告とは
Rakuten Promotion Platform(楽天プロモーションプラットフォーム)の略です。
楽天では複数の広告メニューがありますが、その中で楽天市場内の検索結果画面の上位に表示される検索連動型広告が、RPP広告です。
検索キーワードを指定でき、商品と関連性のあるキーワードで広告が配信されるため、他の広告メニューと比較し費用対効果が高いことが特徴です。
2.メリット・デメリットからみる広告への向き不向き
RPP広告は全ての楽天出店者に向いているわけではありません。
自社が広告を出すべきか、メリットとデメリットを知った上で判断することをおすすめします。
メリット
低予算から始められる
最低出稿額は月5,000円~と、楽天の他メニューと比較しても安価に広告掲載を始めることができます。
初心者でも簡単に掲載可能
特に他の広告媒体で運用経験があれば、比較的簡単に設定ができるでしょう。
成果改善の見込みがある
パフォーマンスレポートで広告の成果が確認できるため、設定の見直しや商品ページの改修によって成果改善が見込めます。
広告以外(自然検索)にも良い影響がある
広告配信により販売数が伸びることで、自然検索でも上位に上がりやすくなり、レビュー(★)がつくことでユーザーに購入されやすくなります。
配信時期を自分で決められる
キャンペーンや季節的な要因などにより、特定の期間だけ広告を出したい場合も、自分で広告の配信期間を決めることができます。
ただし、初めて広告掲載をする際は、広告審査も含め時間がかかるため、余裕をもったスケジュールを立てることをおすすめします。
デメリット
費用対効果に見合わない可能性がある
取り扱っている商品によっては、売上よりも広告費の方がかかってしまい赤字になる可能性もあります。特に商品単価が低すぎる場合は費用対効果が見合わない可能性があるため注意が必要です。
広告を出したからと言って売上が上がるとは限らない
広告を掲載して商品ページにユーザーが訪れたとしても、商品を買ってくれなければ広告費用は無駄になってしまいます。特に気をつけたい点として、商品画像(サムネ)や商品ページが分かりにくい場合、説明が不足している場合などは、広告出稿の前にまずは商品ページの改修を検討すると良いでしょう。
設定予算を使い切ると広告掲載が止まってしまう
予算は月単位で設定するため、設定条件によっては数日で予算を使い切ってしまう可能性も考えられます。費用の利用状況はできるだけ毎日チェックして、広告の掲載機会損失のないように気をつけましょう。
広告への向き不向き
広告出稿に向いているケース
・商品(ブランド)の認知度を高めたい場合
・商品ページは魅力的であり人気はあるが、掲載順位が低くユーザーを集められていない場合
・特定の時期に売上を伸ばしたい場合
広告出稿に向いていないケース
・取り扱いの商品単価が低い場合
・商品ページが未完成(改善の余地が残っている)の場合
3.ざっくりとした広告の考え方
広告を始める前に、広告全体の捉え方を理解しておく必要があります。
リスティング広告運用の経験がある方は、理解しやすい内容かもしれません。
広告の設定は大きく「キャンペーン」「商品」「キーワード」に分けることが出来ます。
「キャンペーン」の箱の中に複数の「商品」があり、「商品」ごとに「キーワード」を設定していくイメージです。
「キャンペーン」に予算を設定し、必要があれば商品ごとに個別の「キーワード」を設定していきましょう。
リスティング広告など他広告媒体での運用経験があり、売上につながりやすいキーワードが分かっている場合は、売上実績を基に該当キーワードを設定すると良いでしょう。
初めて広告を出稿する方は、競合他社の掲載状況を確認してみるのもおすすめです。
なお、「キーワード」は商品ごとに最大10個まで設定できます。
4.課金方法と予算
予算についてはそれぞれの商品単価や、実際に広告を運用した際の費用対効果で判断していくことになります。
まずは低予算から始めて、売上に応じて都度見直しを行うのが良いでしょう。
最低出稿金額:月5,000円~
課金方法:クリック課金(広告が表示されてもクリックされない場合は費用がかかりません)
クリック単価の設定金額:
・キャンペーン単位 10円~
・商品単位:10円~
・キーワード単位:40円~
5.運用前の注意点
デメリットの箇所でも触れた通り、楽天RPP広告で重要なのは商品ページです。
商品ページに不備があると、いくら広告費をかけても売上につながらない可能性があります。
特に重要なのは以下2点です。
①商品画像
「魅力的な画像であるか」「ぱっと見でどんな商品であるかを判断できるか」「購入の判断基準となりそうな情報が含まれているか」を確認しましょう。
②商品名・商品説明
ブランド名や商品番号など、ユーザーが検索しそうなキーワードを意識して作成しましょう。
また、サイズや素材、商品の特徴など、ユーザーが購入の判断をする際に必要な情報を含めるようにしてください。
6.運用方法
実際に広告掲載が始まってからの運用方法を簡単にご紹介します。
広告の運用は大きく分けて4つの業務に分けられます。
予算の利用状況や、パフォーマンスレポートの数値をチェックした上で、成果改善に向けた施策を検討していきましょう。
予算の確認
月の設定予算を使い切ると自動的に広告が停止してしまいます。
予算の利用状況はできるだけこまめに確認し、広告の機会損失がないように気をつけましょう。
パフォーマンスレポートの確認
売上につながっていない場合、各指標を確認することでその要因を知ることができます。
キーワード、商品ごとの売上や費用対効果に応じて調整内容を検討しましょう。
クリック単価の調整
「キャンペーン」「商品」「キーワード」それぞれ入札金額を設定できるので、費用対効果に合わせて入札の強弱を調整してください。
「キーワード」を設定した場合、設定可能な最低クリック単価が10円→40円に上がるため、結果的に想定よりも予算投下が進み過ぎる危険性があります。運用経験の無い方は、キーワード設定は行わず、まずはキャンペーン単位での入札のみでも良いでしょう。
運用改善
以下7の章で詳しくご説明します。
7.運用改善
パフォーマンスレポートの分析結果を基に改善できるポイントをご紹介します。
商品の除外
単価が安く費用対効果が低い商品や、広告費をかけても売上につながりにくい商品などは、商品の除外を検討しましょう。
商品の除外をすることで、対象商品は広告掲載されなくなります。
キーワードの見直し
商品ごとに設定したキーワードも、定期的に見直しをしましょう。
「冷蔵庫」「靴」「乳液」などBIGワードと呼ばれる単体のキーワードはクリック単価が高く、費用対効果に見合わない可能性があります。競合の入札状況によっては、そもそも広告の表示が出来ない可能性も考えられます。
その場合は、より具体的な「パンプス 赤 雨用」等、比較的単価の安い掛け合わせのキーワードに差替えるなどして、再度検証してみましょう。
商品ページの改善
広告をクリックされているのに購入につながっていない場合は、商品ページに問題がある可能性が考えられます。商品画像、商品名、商品説明を見直すことで費用対効果の改善を図っていきましょう。
まとめ
楽天市場に限らず、ECモールにおいて検索結果画面の上位に商品を露出させることは売上を伸ばすために重要といえます。ユーザーは商品を検索しても1ページ目しか見ない場合も多く、自然検索だけでは限界があるのが現状ではないでしょうか。
広告を掲載することで、ユーザーの目に留まりやすくなり売上UPにつながる可能性がある一方、広告費用がかかる、運用の手間がかかるなどデメリットも存在します。
まずは自社がRPP広告に向いているかどうかを確認した上で、広告掲載を検討してみてくださいね。
運用方法やレポートの見方など、ご不明な点があれば下記ボタンよりプライムナンバーズにご相談ください。