【事例あり】コンバージョン数の最大化とは?導入のタイミングや注意点について解説!
広告配信で自動入札機能を導入すると、入札設定の際の手間のかかる作業や、推測に頼った入札調整を排除できるなど様々なメリットがあり成果改善が見込めます。その反面、導入条件や注意点を把握せずに導入してしまうとかえって成果が悪化することも考えられます。
本記事では自動入札戦略である「コンバージョン数の最大化」の基本的な概要及び、導入タイミングや事例についてご紹介します。
目次
1.「コンバージョン数の最大化」とは?
コンバージョン数の最大化とは、設定した予算内でコンバージョン数を最大化するように入札単価を自動調整する機能です。
キャンペーンの過去の配信実績やユーザーの位置情報、使用しているデバイスなど様々なシグナルをもとに、広告が表示されるたびに最適な入札単価が算出されます。入札単価の最適化はオークションごとに行われるため、手動入札ではできない効率の良い調整ができます。
ちなみに、自動入札「コンバージョン”数”の最大化」と「コンバージョン”値”の最大化」は別の入札戦略であるため、注意が必要です。
その他Googleの自動入札について、確認したい場合はコチラの記事をご参照ください!
2.コンバージョン数の最大化の導入タイミング
コンバージョン数の最大化は、過去30日に30件以上のコンバージョンが発生しているキャンペーンで導入するようにGoogleから推奨されています。
この条件は広告配信パフォーマンスを最適化・安定化させるために必要な学習データ量の最低ラインと考えられます。そのため、この条件よりもコンバージョン数が下回る場合は、機械学習が安定せず、パフォーマンスが低下することが懸念されます。
推奨コンバージョン数に満たない場合は、”マイクロコンバージョン”を設定してコンバージョン総数を増やしてから導入を検討するのもひとつの手です。
マイクロコンバージョンについては下記記事をご参照ください!
3.コンバージョン数の最大化の導入時の注意点
自動入札機能は導入すれば必ず成果が改善できるものではなく、人の手でテコ入れしながら上手く扱う必要があります。「コンバージョン数の最大化」の注意点を事前に把握して、自動入札を最大限活用できるよう準備しましょう。
①利用額が増加する可能性がある
「コンバージョン数の最大化」では、日予算設定額をすべて使い切るように入札額が調整されます。そのため、現在の実利用額が日予算設定を大きく下回っている場合は、費用が大幅に増える可能性があるので予算を使いすぎてしまわないように日予算設定の見直しが必要です。例えば日予算100,000円に設定しているものの、日予算上限額に達しないよう調整し、実利用額が60,000円程度に収まる運用をしていたとします。その状況で「コンバージョン数の最大化」を導入すると、日予算設定満額の100,000円を使い切る挙動となり、利用額が増加する可能性があるため注意が必要です。
②CPCが上昇する可能性がある
手動入札と異なり上限クリック単価を設定できない※1ため、手動入札と比べCPCが高い傾向があります。そのため導入直後はCPCの上昇に伴いCPAが上昇して成果が悪化していないか注意が必要です。
※1 「ポートフォリオ入札戦略」を利用すると上限・下限単価の設定ができます。しかし入札単価の制限は最適化の妨げになり自動入札を最大限活かせなくなることが考えられます。そのため入札単価を制限する場合は導入前後の状況をみつつ、慎重に判断しましょう。
▼ポートフォリオ入札戦略の詳細については下記記事をご参照ください!
③キャンペーン設定の「目標コンバージョン単価」を確認する
任意設定の項目ですが、目標コンバージョン単価(CPA)の設定も確認しておく必要があります。例えば目標コンバージョン単価を「3,000円」で設定した場合はコンバージョン単価が「3,000円」以内に収まるようにAIにより調整されます。
「コンバージョン数の最大化」では設定した日予算を満額利用するよう配信されますが、「目標コンバージョン単価」を設定した場合は日予算の満額利用よりも設定した目標コンバージョン単価への最適化が優先されるため、極端な利用額の増加やCPCの上昇を抑えることができます。
そのため「目標コンバージョン単価」を設定することで上記の注意点①②を解消できる可能性があります。
ただし「目標コンバージョン単価」の設定数値が配信実績と大きく乖離していると配信量が大幅に増減する可能性もあります。配信実績に沿って現実的な数値を設定することをオススメします。
④導入後2週間程度は成果が低下する可能性がある
コンバージョン数の最大化に切り替えてから2~3週間程はAIの学習期間となります。そのためこの期間は広告成果のパフォーマンスが安定しづらい傾向にあります。また大幅な設定変更は機械学習の妨げとなるので、大きな設定変更はせずグッとこらえましょう。この学習期間が完了すると成果が安定しやすくなります。
4.コンバージョン数の最大化の導入事例
Googleのリスティング広告で「手動入札」から自動入札「コンバージョン数の最大化」へ切り替えた案件を紹介します。
導入前後で下記の様な変化がありました。
改善した点:CVRが約5倍になり、CV数が2倍以上に増加した
悪化した点:CPCは約2倍になり、Click数は半分程度に減少した
5.まとめ
コンバージョン数の最大化とは、AIがCV数を最大化するよう自動配信してくれる機能です。自動配信といえど、導入すれば必ず成果改善できるものではないため、人の手でテコ入れしながら成果改善を図っていく必要があります。その一方でAIがリアルタイムで入札調整を最適化したり、手動での入札調整が不要なため業務の効率化にもつながります。
そのためGoogleの推奨条件を満たしていれば、本記事の注意点を確認の上、導入をご検討ください。
また弊社では無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください!